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2019年09月06日 イイね!

薄型インシュレータ & キャブレターとの芯出し

薄型インシュレータ & キャブレターとの芯出し







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DCOEなどのサイドドラフトキャブレターに換装した車両においては、

吸気管長確保や、エアクリーナーのスペース確保に苦労する場合が多いようです。


ユーノスの場合も例外でなく、前オーナーが取り付けたエアクリーナーも、

どうやって組み付けたのだろう?と思えるほど絶妙なクリアランスで取り付けられていました。

(インマニ~エアクリーナーまで組み付けた後にエンジンに取り付けたと思われます)


今後の整備性を高めるためにも、たとえわずかでもスペースを広くしたいと思います。


   ◇    ◇    ◇    ◇


【薄型のインシュレータに交換】

キャブレター換装用国産キットパーツのインシュレータは、

ベークライト(耐熱性樹脂の一種で、よくプリント基板の基材に使われていた茶色い板)製の

8mm厚のものが使われている場合が多いようです。


ターンフローでもなく、吸気側に熱トラブルが起きるほどではないので、

インシュレータを薄くできないかと、いろいろ検索してみたところ、

DCOE用で5mm厚のものを発見し、素材から自作するより安価だったので入手してみました。


僅か3mmでもスペースが増えれば、キャブレター脱着にもエアクリーナー装着にも、

助けになる可能性があります。

alt


国産キットパーツのものと違い、片側バレルずつ独立した形状です。

色が黒いので見た目も好ましく、ガスケットも両面に付属し良心的ですが、

取付けボルト穴径が10mmと大きく、ボルト穴のピッチが1mm強狭くなっていました。

(写真左のものは、ボルト穴の位置を修正済みです(後述))


ずれていても組めないほどではないので、

インシュレータのボルト穴(10mm)に外径が合う、

手持ちの薄肉アルミパイプを切りだしたカラーを挿入し、

さらにその中に、キャブボルト穴と貫通するようステンレス薄板を巻いたスリーブを挿入し、

スタッドボルトとのガタを詰めつつ、キャブレターのボルト穴との位置決めを試みました。


   ◇    ◇    ◇    ◇


【クビレのないスタッドボルトに交換】

キットパーツのインマニ側スタッドボルトは、

インシュレータを貫通するネジのない部分は径が細くなっていて、

余計にインシュレータがガタつく原因になっています。


ねじ締め付け軸力を保つためのクビレですが、

組み付け時に吸気経路に段差が生じる可能性があります。


そこでスタッドボルトを全て抜いて(ダブルナット使用)、

これまたホームセンターで買ってきた、M8寸切りボルト(頭がない長いネジ部だけのボルト)

から切り出した自作品に交換しました。

焼きの入らない生鉄素材の上、メネジに噛まない部分までねじが切られていて、

明らかに強度が落ちるのですが、先回レポートした支柱を作製したので大丈夫と踏みました。


【タイトフィットゆえ組み付けに難あり】

ところが、薄板を巻いたスリーブが合わせ面に対し垂直にならないのか、

スタッドボルトがひっかかってしまい、うまく通りません。。。


邪道とは思いつつ、自作スタッドボルトを一旦抜き出し、

穴を通りやすくなるように、一本ずつヤスリで先端(ネジ部)をわずかにテーパー状に削りました。

とりあえずこの時は二基ともキャブレターを仮組みすることができました。


ここまでは良かったのですが、二基のキャブレターのバタフライスピンドルを連結したところ、

どうやってもボルト穴を通らなくなってしまいました。。。


再度、ヤスリでテーパー削りを行いましたが、

それでも通らないので、あきらめてインシュレータのボルト穴を修正することにしました。

上の写真の左側が、穴位置を修正したものです。


2バレル一体型のインシュレータなら、対角線の2か所づつを位置決めすればOKでしたが、

今回は8ヵ所すべてを修正しなくてはいけません。気が重くなります。。。


   ◇    ◇    ◇    ◇


【芯出しのための治具調達】

インシュレータのメインボア径は45mmで、キャブとぴったり一致するので、

手持ちの45DCOEのドンガラを使い、メインボアにピッタリ合う治具(スリーブ)を通して

位置決めを行うことにしましたが、ちょうどいい径の円柱形状のものが手元にありません。


alt

手元の円柱形状のものを片っ端から測ってみましたが、見つかりません。

どうしてもなければ、ステンレス薄板を丸めて使おうとも考えましたが、

キャブレターメインボア内に傷をつけてしまうリスクがあるので、

ノギス片手にホームセンター内の円柱状のものを測りまくりました(笑)


最終的に二件目の店でみつけたのが、上の写真でボアにはめ込んである半透明緑色の品。

(クイズです。これは一体なんでしょう?ホームセンターの取り扱い商品です)

これでキャブとインシュレータのメインボアを一致させて、

インシュレータのボルト穴位置を修正後、薄板を巻いたカラーで芯出しできるようにしました。


alt


【ボルト穴修正作業】

インシュレータのボルト穴をヤスリで大きめに広げ、先のアルミパイプ(カラー)を穴に入れ、

緑色の治具で芯出しをした状態で、キャブのボルト穴とインシュレータのアルミパイプとを、

先の薄板を巻いたものを貫通させてボルト穴の芯を合わせ、

インシュレータと挿入したアルミパイプ(カラー)の隙間に瞬間接着剤を流しこみ、

その上からベビーパウダーを耳かきでまぶして硬化させる。

それを繰り返してすき間を埋めました。


プラモデルの改造で使われる(強度を出して肉盛をする)手法です(^^)

キャブレター側合わせ面には養生テープでマスキングして、

滲みだした接着剤でキャブに固定されてしまわないようにします。

フランジ面にはみ出した接着剤は、硬化後、彫刻刀の平らな刃で削り落としました。

(ベークライトの表面は硬く滑らかなので、キズを付けずうまく剥がせました)

alt


一番手前はキャブのボルト穴に薄板を巻いたスリーブを差しこんだ状態、

二番目以降はキャブに差しこんだスリーブに、インシュレータを差しこんだ状態です。


【ふたの軽量化・吸熱防止】

なお、僅かとはいえ軽量化と熱伝導率低下を期待して、

以前アルミで作製した、スターター作動部を外した穴を塞ぐふたと、

バレル間の加速ポンプレバー部分のふたは、

2mm厚のベークライト版で作り直してあります。

(穴を開け間違えた部分は液体ガスケットを盛って塞いでいます(笑))


   ◇    ◇    ◇    ◇


支柱と固定するための、キャブレター連結用アングル材の取付け穴精度を

できるだけタイトにおいたので、かなり正確に二基の位置を出すことができ、

二基のバタフライスピンドルを連結した状態で、無事インマニに固定することができました。


先細にしたスタッドボルトのねじ山が浅くなってしまったので、

締め付けるナットには穴をあけて、脱落防止のためワイヤリングをすることにします。


文章では判りにくい説明だったと思います。

読了ありがとうございました。.



Posted at 2019/09/06 20:49:27 | コメント(3) | トラックバック(0) | WEBER 45DCOE 9 | クルマ

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「当方整備したXZ400、オーナーがヤフーオークション出品中。https://page.auctions.yahoo.co.jp/jp/auction/f1133385862
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