本日は8月30日に商品改良が発表され、発売が開始されたマツダ デミオに試乗しました。今回は1,300CCから1,500CCに排気量がアップしたガソリンモデルの中心グレード、15S Touring(1,733,400円・FF・6AT)に試乗しました。
【エクステリア】
フロント ボディカラーはダイナミックブルーマイカ
フロントサイド
リヤ
CX-3、アテンザと続けてエクステリアが変更を受けているので、現行モデルの登場から約4年が経過したこのクルマもエクステリアが変更されるだろう、と思っていたらビックリ。今回は搭載エンジン変更という規模の大きい商品改良ながらエクステリアの変更は一切ありませんでした。CX-3やアテンザは次世代デザインの一部を取り入れているので、デミオもエクステリアの変更くらいはあっても良かったのかなと感じました。
正直言って、「営業マン泣かせ」の商品改良かなと思ってしまいました。
【インテリア】
ダッシュボード
エクステリア同様、デザインやマテリアルの変更は一切ありません。
現在でも国産コンパクトカーの中では十分なクオリティが確保されていることから、変更は必要ないとの判断でしょうが、現行モデルの登場から約4年が経過していることを考えると少し変更があってもいいのかなと思ってしまいます。
【シート】
フロントシート
フロントシートは大きく変更されました。今回の改良で座面がCX-3にも採用されている高減衰ウレタンに変更され、商品改良前のモデルと比較すると、太もも部分のフィット感が向上してより「楽」な姿勢で運転できるようになっていると感じました。
この改良されたシートの掛け心地は国産コンパクトカーの中でも頭ひとつ抜けている感があります。
【エンジン・トランスミッション】
レースベース車両の15MB以外は写真の6速ATが設定され、カタログモデルのFF1500CCモデルには6速MTが設定される。
今回の商品改良の1番の目玉ですね。
1,500CC直列4気筒DOHC直噴ガソリンエンジン(110PS・14.4kgf.m)と6速ATの組み合わせになります。従来の1,300CCガソリンエンジン(92PS・12.3kgf.m)と比較して最大出力で18PS、最大トルクで2.1kgf向上しています。
もう走り始めから排気量アップの恩恵は感じます。特に街中走行時のノロノロ運転時の速度維持が楽になり、坂道走行時の加速の乗り方は従来の1,300CCガソリンエンジンとはまるで別物です。
今回の改良ではカタログスペックでは2割ほど燃費数値が悪化しているようですが、アクセルの踏み込み量が減る分実用燃費の向上が期待できるようで、いかに従来までの燃費測定法による燃費数値の追求が歪んだドライバビリティを生み、ユーザーにデメリットをもたらしていたのかを思い知った次第です。
【サスペンション・乗り心地】
装着されていたタイヤは185/65R15 ヨコハマブルーアースA
ここの部分も変更はなく、フロント ストラット・リヤ トーションビームで構成されるサスペンションは以前にも書いたとおり、リヤサスペンションないしはボディのリヤの部分の剛性が少し足りない印象です。走っていてフロントはしっかりと落ち着いているのにリヤが不整路面走行時に常にヒョコヒョコした動きを感じます。ですのでそんなにサスペンションが硬めにセッティングされているわけではないのに硬さを感じてしまうため、エクステリアやインテリアの雰囲気に走りがちょっとミスマッチかなと感じてしまいます。ひょっとすると16インチタイヤのほうが走りが落ち着いているかもしれませんね。
このクルマは基本性能がしっかりとしているクルマなので、スポット溶接の増加やショックアブソーバーの変更で走りが大きく変わる可能性を秘めているので、次の改良ではしっかりと改良してほしいと思いました。
【総括】
CX-3、アテンザと全方位にわたって大きな改良が行われたことから、デミオでもと思っていましたが、エンジンとシート以外ではほとんど変更が行われず少し「肩透かし」を食らった感じです。
ただ、マツダの「ライトサイジング」という排気量に対する考え方は素晴らしいものがあって、排気量の適正化により走りにゆとりが生まれたことから、街中では走り方次第でひょっとするとディーゼルエンジンモデルよりもガソリンエンジンモデルのほうが燃費が良くなるかもしれません。
デミオについてはパワートレーンは文句無しの出来なので、今後の改良で内外装がリフレッシュされ、サスペンションの改良が行われることを期待したいですね。
このブログの撮影機材
カメラ Panasonic LUMIX G8
レンズ Panasonic LUMIX G X VARIO 12-35/F2.8 ASPH. POWER O.I.S.
Posted at 2018/09/01 18:18:44 | |
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