諸事情により週末にレンタカーで借り受けたマーチ。
走行距離83000km
諸元
全長×全幅×全高: 3695×1660×1525mm
タイヤ前後:165/70R14
直列4気筒 997cc
68PS[50kW]/5600rpm
9.8kgm[96Nm]/3600rpm
エクステリア
見た目、最高!
カワユイ。誰もが散々見たことがあるでしょうから、俺が付け足せることなんてないぜ。
厳つい吊り目よりも、こういう肩の力が抜けた外観の方がホットハッチになっても格好いいですよね。
タイヤはENASAVE EC203
もう終わってるじゃん、溝。サイドウォールもヒビが。
14年製。
こんなモンそもそも性能を評価できるタイヤじゃないですね。
不憫である。
やめだ、やめやめ。
試乗日記は終了です。
ここからは「終わったタイヤを履いた気の毒なK12マーチ」の試乗日記を開始します。
インテリア
充分。結構質感高い樹脂です。いつもながら内装は拘りがないのでわかりません、ハイ。
エアコンしかない。オーディオない漢気仕様とは重畳。と思ったらそうか、カーナビと一体なんだろな。
どうせつけません。
ステアリングでかい。ディープコーン風で立体的。
ヤリスみたい。
シートは座面がティルトできる。
着座位置はやっぱり高いです。
この運転手の目線見て!ライトが見える!
おかげで車幅が掴みやすい。
ボンネットってやっぱりストンと落ちて低いに越したことないなあ。
.....ちょっと待って。シートにきちんとポジション合わせて座ると、ペダルもステアリングも右に寄ってるよ?
センター出てない。
走行
なにしろ私にとっての基準車があんなですので、公平に見ることが出来ているのだろうか...
エンジン音は4発の音。TOYOTAのコンパクトカーエンジンよりは低音ですが、いい音ではありません。
ブレーキは踏み始めから効くタイプ。リニアな効き方ではないけど、今時の設定に慣れている私には違和感なし。でもなんかパーシャルに踏んでても微妙にカクつきます。タイヤがああですし油脂類のケアも推して知るべし。車の特徴か整備の問題か謎です。
視界にボンネットの先が見えるので、視覚的にラインどりは楽。でもなんかピタリと決まらない。
ステアリングフィールが変です。
なんていうか、戻り側のキックバックが強い。EPSの演出でそうしているとは思えない強さ。無意識に安心できる自然なキックバックではなく、機械的にニュートラルに戻そう戻そうとしてくる感じで鬱陶しいです。90°以上ステアリングを切るようなカーブでは、コーナリングの時期による過渡もなく、ロールの始まりから終わってステアリングが真っ直ぐに戻るまで一定の強い力でキックバックしています。
切る側が軽いから、なおそう感じるのかな?
.....まさか片手運転でステアリング離したらニュートラルに戻りやすいようにとかじゃじゃねえだろうな.....
ハイハイ。ATモデルです。CVTもATも良し悪しなんぞわかりませんともさ。
でも直進だろうがコーナリング中だろうが容赦なくシフトチェンジするんですね。アップダウンの多い直進でこんなに車速キープが難しいとは。コレは専用の技能習熟が必要です。
4速ATはわかりやすい。
100km前後に境目があり、「高速登り2km・4%」で試すと、
90km/hベタ踏み
2速まで落として加速
→ 100km/h まで約7秒
100km/hベタ踏み
3速に落として加速
→ 110km/hまで約23秒
まあ.....そういうの求められてる車じゃないしね。....ないのか?
そして足。
フロントはフニャフニャなのにリアの足がえらく硬いです。
ハーシュネスではっきりと後ろが突き上げます。
自然にコーナリングするとフロント外側だけ異様に早くロールするので、変な姿勢になって怖い。特に下りは絶望的です。このタイヤで試す気にはカケラもなりませんが、かなーりアンダーなんじゃないか、この車?
逆にお尻を出すイメージで曲がると安定します。リアの突っ張りが高速寄りで、フロントとバランスが取れていない印象。
直進で素早く左右に2度も振れば、右フロントと左リアがロールしてると感じるくらい。
これはなにかで聞いたな.....
と思って記憶を辿りつつ探したらコレです。
4:10〜のリア足のお話。長ければ5:30〜でも。
時代的に当てはまるのか知りませんが、この車もそういうことなのかな....?
そしてちょっと横にタイヤを使ってみようとするとうわなんだコレ嘘みたいにあっさりタイヤが鳴いたぞコエー!!
あっさり接地感が失われるので、恐ろしくてそんなに頑張る気にはならないのですが、たいしたコーナリングでもないのにあっさり鳴いてます。タイヤのグリップ限界と思える速度じゃありません。
やっぱり車の足のほう由来でもグリップかなり低いんじゃなかろうか?
総じて、私は乗りにくく感じました。
その感想をもたらす
第一因はステアリングのキックバックの違和感
第二因はセンターのズレた運転席
第三因は前後足のアンバランスな印象
です。
もしかすると、ケータハムに乗っていることで他の車への要求が高くなり過ぎているのかな、と思いもしますが、たまに運転する初代FITには違和感を感じません。
やっぱりこのK12に理由があると思います。
...とはいえ、勇名蒼天に轟き渡るNISSANが、当時再生の気概と共にブチ上げたBセグハッチバック。確か例の大脱走眉毛がきた頃でしたよね。開発者は当然ながらプロフェッショナルなエンジニアの方々です。
かたやワダツミときたら安定の万年車音痴。
きっとなにか私には窺い知れない開発者の意図があるはず。....あるよね?
終わってるタイヤのせいかな?
とは言うものの
車の運転なんてものは、なにに乗ったところで楽しいものです。
私のケージドウシャは、設計的に走りの合理性なぞ全くないと個人的に考えていますし、ケロリにしたって中途半端がタイヤつけて走っているようなバイクです。
このマーチだってそう。褒められた出来とは私には思えませんでしたが、この車の傾向を理解して、狭ーいスイートスポットを上手に使ってあげるよう運転するという遊びは十分に楽しいです。
結局、愛せるんなら性能も素性もなんだっていいよね。
高性能車なんて要らないじゃん。
そんなにコストかかるわけでもなかろう。
健康なタイヤを履かせてあげてつかあいさい、レンタカー屋さん。
Posted at 2020/07/04 18:35:29 | |
トラックバック(0) |
試乗 | 日記