川崎に住んでいると,鉄道はJRと京急線が利用できる。
京急は京浜急行を縮めたもので,今は正式名称になっている。
つまり東京と横浜を結ぶ線だったわけだが,南は三浦半島の先っぽまで脚を伸ばしている。
北は都営浅草線に乗り入れていて,さらに京成電鉄に至る。
また,枝毛のように支線が別れ,本線とは別の目的地:羽田、大師、逗子、浦賀などがある。
つまり成田空港と羽田空港を結んでいるのが,京急の売りだ。
京急のラインナップは,普通、特急、快速特急(快特)で,以前は急行があったが快特の増便で無くなった。
京急は飛ばす。
線路幅が新幹線と同じとかで,普通列車でも90km/h位出す。
ということは京成も同じ線路幅の筈だ。
京成はここ何年も乗っていない。
飛ばすのかな?
JRに比べれば京急の営業距離は微々たるものだが,それでも鉄道ごっこをやりたいようで,「車両の交換」や「車両の増結」、「切り離し」が頻繁に行われる。
京急川崎駅では,下り線でしばしばおかしな光景を目にすることが出来る。
普通列車を快特の後ろに増結するのだが,普通列車は先に着いていて快特は後から来る。
後から来る列車の後尾に先に着いている車両を増結するために,先に着いた普通列車を実はホームに入れず,待避線に待たせておく。
ホームに着いていないから,乗客は車両から出られない。
その状態で5分ほど待たされ,快特(多分,京急久里浜行き)がホームに滑り込むとおもむろに増結のためホームに入ってくる。
ここでやっと乗客は解放される。
そしてこの車両は,数十分走った後,金沢文庫駅で切り離され,再び普通列車になり浦賀を目指す。
この増結、切り離し劇にどんなメリットがあるのか不明だ。
京急が増結を行うのは,ラッシュ時を避けた混まない時間帯だ。増結しなければならないほど乗客はいない。
(つか,ラッシュ時には最長の車両構成しか運行しない)
上りの羽田空港行きも,青砥行き特急などの後ろに増結されてくる。
川崎で切り離しが行われ,それぞれの目的地を目指す。
京急では乗る車両により行き先が異なる場合があるので,注意が必要だ。
夜,上りの特急に乗っていると,横浜を過ぎ神奈川新町駅が近づいてくると,車両の交換を告げられることがある。
これの意味が解らない。
点検するのか?
点検するなら,そんな車両運行させるなよ。
この車両交換劇は,下りの金沢文庫駅でもたまに経験することが出来る。
席を確保出来ていた人が,席を失うのだ。逆に席にあぶれていた人が,席を手にするチャンスだ。
(このとき他人を観察していると,結構興味深い場面を目撃することが出来る)
駅名に「京急」という冠をかぶった駅は,JRの同名の駅から離れていることを表す。
「横浜」、「品川」などはJRの駅に隣接しているが,「京急川崎」、「京急蒲田」、「京急田浦」などは離れている。
田浦なんかは,歩くと20分くらいかかる。
田浦というのは横須賀の田舎町だ。
JRは総武快速線と乗り入れる横須賀線の駅がある。
昔,千葉で仕事をしたとき,地元の小学生がドアの注意書きを読んで不思議がっていた。
「この扉は田浦駅では開きません」
何故だろう? 2時間ほど乗っていれば答えは解るのだが。
田浦に行ったことのある私は知っている。
三浦半島は丘が多い土地で,従ってトンネルが多い。
田浦駅は丘と丘に挟まれた場所にあり,総武快速・横須賀線の長い車両構成は駅をはみ出してトンネルの中に停まらざるを得ないのだ。
トンネルの中に入った車両のドアは開けられない。
この総武快速・横須賀線は川崎駅を通らない。
通るのは新川崎駅で,これは川崎駅からかなり離れている。
JRの駅で「新」という冠をかぶっているのは,大抵辺鄙なところにある。
頑張れば発展して辺鄙ではなくなるのだが,大方の駅は辺鄙なままだ。
川崎から東京へ向かう際,JRを利用する場合東海道線を使うか京浜東北線を使うか迷う。
とくに品川で降りる場合は悩ましい。
東海道は品川まで1駅だが,やや待つ。京浜東北は直ぐ来るが,品川まで4駅。
同じホームで待っていて来た方に乗りたいが,別々のホームだからどちらのホームで待つか決断が必要だ。
結局大差は無いんだが,1分でも先に着ければ勝った気分になれる。
品川駅では,山手線と京浜東北線のホームはそれぞれ同じホームにあるが,田町以北では,わざわざ同じ方向の列車を揃えている。
当然のようにも思えるが,京浜東北の上りが,山手線の外回りを敢えて高架で跨いでいるのだ。
これにより,「来た方に乗れる」状況を得られている。
これは素直に感謝しよう。
京浜東北が日中,快速を名乗りいくつかの駅に停まらないのは,あまりメリットがないと思うが。
山手線の外回り・内回りが分からない人が居る。
日本では,地上を走る乗り物は,基本的に左側通行と決まっているらしい。
左側通行で環状線,どちらが外回りになるかは明白だろう。