
正式発表されて早半月強。
この方 からMINICAB-MiEV(市販車)の試乗車があるとの
情報が届いたので確認したところ「試乗OK」とのことで
早速乗ってきました。
実はこれまでに実証実験車をインパネのオーディオ部分が
1DINずつ別れているタイプ(旧タイプのインパネ)と
2DIN一体型が取付出来るタイプ(現行タイプのインパネ)の
2回運転したことがありますが、ブログには書いていませんでした。
あくまで試作段階の状態で感じたことを記載して変な誤解を招かないために。。。
と言うことで、いよいよMINICAB-MiEV(市販車)とご対面。
試乗したのはCD 16.0kWh・4シーター・ハイルーフタイプ。
メーカーオプションとして、両サイドとリヤに「電気自動車」と書かれたデカール
急速充電機能+急速充電リッド、AM/FMラジオが追加されています。
標準状態だと「リヤゲートの「MiEV」の小さなステッカー」と「マフラーがない」以外に
ガソリン車とMiEVとの違いは見あたりません。
テールランプはハイゼットカーゴと共通なのでステッカーがないと
ハイゼットと見間違えそうです。コスト的に厳しいとは思いますが、
ここはリヤを印象づける部分なので独自デザインでないのが悔やまれます。
車内もガソリン車とほぼ同じ。メーターはi-MiEVとほぼ同じデザインです。
平日の午後なので少し長めの試乗をお願いしてR163清滝峠(バイパス)へ。
まずはおとなしめに登ったのですが、変速機がなく直結なのでダイレクト感がいいですね。
あとモーターの特性でトルクは低回転で最大となるので加速も良いです。
インバーターの音がi-MiEVより聞こえるのでEVに乗ってる!と意識しやすいかも?
MINICAB-MiEV(市販車)で最も気になっていたのが回生ブレーキの効き具合。
荷物満載状態でエンジンブレーキの代わりとなる回生ブレーキが弱いのは
貨物車としては致命的だからです。
清滝第1トンネルを通って奈良県側へ。アクセルオフして下っていったのですが、
Dモードでも回生ブレーキが積極的に働いて効率よく充電されます。
D→Eco→B とレバーを下にするほど回生ブレーキが強くなります。
1往復して様子を確認したこともあって2往復目は少し元気に走りました。
営業さんと二人で走ったのですが、市街地用のセッティングの為か
ある速度を超えると失速して頭打ちになっているのが解りました。
比較対象が初期型i-MiEV(現行のGタイプ)なので仕方ないのかもしれませんが。
↑に関して
こんなブログ もあります。
下りも少し元気に走りましたが、回生ブレーキがi-MiEVより強めなこともあり
フットブレーキをほとんど踏まなくてもアクセルコントロールだけで速度調整できます。
またフットブレーキを踏んでも充電されるので、より効率的です。
と色々と書きましたが、MINICAB-MiEVはとても良く出来ていると思います。
気になる方もそうでない方も一度乗ってみて下さい。
素直に「EVっていいのでは?」と思って頂けると思います。
また、それぞれの利用状況も考えてみて下さい。せいぜい1日30km程度しか乗らないという方で
コンセントを自宅やお店の敷地に設置できるなら安い10.5kWhタイプでも全く問題ありません。
意外なところでもメリットが一杯!・・・
夏の暑い時でも空調が駆動系統と別系統なのでクーラーONでも走りは変わりません。
ミニキャブの場合、エンジンがお尻の下にないので夏でもお尻の下が暖かくなりません。
トルクは低回転で最大となるので登り坂での渋滞時でもスルスルと楽に登るのでとても快適。
と言うメリットもあります。
ちなみに担当してくれた営業さんによると、少なくとも西日本三菱大阪支店には
それなりの営業所でミニキャブ・ミーブを試乗車として準備しているそうですよ。
そして乗せて頂いた営業所では私がユーザーでは初めてだったそうです。
それもそうですよね。乗り始めた時のオドメーターは6kmでしたから。
“運ぶ”がすべて新しくなる。
メーカーのサイト やカタログの冒頭に書かれているキャッチコピーですがなかなか良いですね!
今の宮崎あおいさんを使った豆腐屋さんバージョンのTV・CMも良いのですが、
キャッチコピーを前面に出したTV・CMも良さそうに思っています。
三菱自工の広報担当者の皆さんいかがでしょうか?
最後に要望事項をまとめて書きます。
1)試乗車に貼ってあったテガールを標準に!
標準状態ではさすがにガソリン車との違いがなさ過ぎです。
リーフみたいに専用車体は難しいと思いますが、
エクステリアテガールのリヤゲート部分のデカール位は標準にして欲しいです。
2)充電口リッドにロックを!
今回試乗させてもらったクルマはメーカーオプションの急速充電機能が付いていたのですが、
普通充電口、急速充電口のリッドは何も無く手でかんたんに開けることが出来ます。
毎日充電することを想定してより簡単に充電出来るようにしたのだと思いますが、
イタズラ目的でガムなどを詰められたりする恐れがあるので、
ガソリン車のようにリッドにロックを付けて車内からレバー操作もしくはカギで操作するなど
何らかのロック機能が必要に思いました。
3)航続可能距離とトリップメーターを同時表示に!
メーター右側にオド/トリップメーターがあるのですが、
i-MiEVオーナーも書いていますが、航続可能距離とトリップメーターは
別表示にして走りながら一目で解るようにして欲しいです。
充電後どれ位走ったか?とあとどれ位走れるか?は、
その時の状態を把握するのに重要な情報です。
ナビがあれば目的地までの距離は解るのですが
商用車なのでナビの装着率は非常に低いと思われるので。
4)MiEVリモートシステムをミニキャブにも!
航続距離に空調が大きく影響するのは皆さんご存じだと思います。
電池容量の少ない10.5kWhタイプだとその影響はより大きいです。
駆動用電池を走るためだけに使えるように
MiEVリモートシステムをミニキャブMiEVとi-MiEVの全てで選べるようにして
駆動用電池を走るためだけに使えるようにして欲しいです。
5)シートヒーターを助手席にも!
4)とカブりますが商用車とは言え、複数で乗車することも多いです。
二人乗車の際に助手席に座った人が寒いと言えば暖房を入れざるを得ません。
航続距離により影響する暖房を少しでも使わずに済むように
シートヒーターをミニキャブMiEVとi-MiEVの全てで助手席でも選べるようにして欲しいです。
6)ラゲッジ左側面に分電盤&コンセントを取り付けたモデルを!
MMF2011でのMINICAB-MiEV商品説明会でも参加者から要望が出ていましたし、
このブログ にてROARにも要望として出しましたが、
ラゲッジ右側面はスペアタイヤがあるので、左側面が10cm程度狭くなっても良いので
ブレーカー、単相100Vコンセント、単相200Vコンセント、三相200Vコンセントを一纏めにした
分電盤をラゲッジ部分に設置して欲しいです。
キャンプなどのアウトドアで利用しやすいのはもちろんですが、
リヤゲートを開けるとコンセントがあるので別に発電機を回さなくても
電源が取れるメリットは電気自動車ならではの機能です。
夜間作業がある建設業、お祭りの屋台での電源供給用としてレンタル業者、
また水中ポンプを繋げて浸水した場所の排水作業用として官公庁の公用車など
新たな需要を掘り起こせるのでは?と思います。
7)ブラボー仕様&ハイパワーモデル追加を!(三菱限定販売で)
今回ミニキャブ・ミーブを運転して「MiEVが廉価グレードのCDタイプだけではもったいない!」と
一番感じました。さすがにオーナーカーには寂しい内装です。
OEM供給される他社との差別化という意味でも、
ブラボー仕様のMiEVを追加して欲しいと思います。
最低でもブラボーと同じ前後シート+パワーウインドゥを追加するセットオプションを希望します。
またオーナーカー(プライベート)で使う場合、高速を使うケースが増えてきます。
現在のセッティングだと高速域はちょっとツラそうという印象を受けました。
現行のi-MiEV・Gタイプと同じ47kWタイプも選べるように希望します。
MINICAB-MiEVは、i-MiEV以上に可能性を秘めていると思っています。
「軽商用のスタンダード」と言って貰えるようなモデルに成長してほしいと期待しています!
ちなみに今回の写真は
こちら!