
今回は6月10日土曜の朝日新聞朝刊に気になる記事を見つけたのでご紹介します。
「三菱自動車工業の益子修社長が朝日新聞の取材に明かした」と言うことで、三菱自動車工業のプレスリリースではないものの、社長の発言は三菱自動車工業の公式見解と言っても良さそうなので。
記事によると、2020年をメドにeKシリーズを電気自動車(EV)にしたものをアイ・ミーブ(i-MiEV)の後継車として三菱自動車が生産し、日産自動車にも供給する検討に入ったそうです。
このところ1ヶ月に全国で10~20台、昨年度1年間で145台しか売れていない車でありながら、昨年末にマイナーチェンジを行ったi-MiEV。
5月に神奈川県小田原市で開催された
EVOCカンファレンス2017 in odawara でお話しした三菱自動車の担当者さんから「今後2~3年はガマンの年。軽EVの火を消したくない!」と言う熱いお話をお聞きし、三菱自動車がEVに対して熱い思いを持っていることを再確認しました。
また増岡浩さんが
兵庫三菱編集局ニュースのインタビュー で「次世代バッテリーを待っている状況」と答えていました。
EVOCカンファレンス2017 in odawara でも、朝日新聞で益子修社長が発言された2020年頃に「現在よりも密度が倍の新型バッテリー」(密度が倍=一回の充電で現在の2倍の距離を走れる可能性有り)の量産化が始まりそうと言う情報もありました。
複数の状況から今回の社長発言の信憑性はそれなりに有りそうだと考えています。
アイ・ミーブに乗っているユーザーの一人として大いに期待して発売を待ちたいと思っています。
ただ2倍の電気エネルギーと言うことは、現在の2倍の電力量が必要です。
三菱販売店に設置されている現在の充電設備の多くはハセテック製25kWやニチコン製旧型30kWといずれも定格で60A程度しか流れないので、現状のままでは「30分充電したのにこれだけしか充電出来ていない」と言った苦情が多数発生する可能性が高いです。
一例:BMW i3(電池増量型33kWh)で名神:養老SA(下り)出力40kW、電流100Aで30分充電しても7%→64%
BMW i3(電池増量型33kWh)≒現在のi-MiEV・Xタイプ(16kWh)が2倍になったものと同等と考えられるので。
引用元:
新型BMW i3 緊急試乗レポート2日目|東京⇄京都編
3月には充電器に関して、これまでよりも大出力の充電器の製品化が可能な規格に改訂されました。
新型軽EV(実質eK-MiEV?)発売時には各都道府県の経済圏や主要ルートにある店舗への大出力充電設備の設置並びに三菱販売店全ての店舗スタッフの電気自動車に対する知識のレベルアップもお願いしたいです。
また、既存MiEVユーザーの繋ぎ止め対策も忘れずに実施して欲しいです。
「MiEVを購入してくれたユーザー」は別の言い方をすると「三菱の未来に投資してくれた人」です。株主と同じ扱いでユーザーに還元するべきです!
具体的には2017年モデルから採用された急速・普通充電中の空調利用可能ソフトをミニキャブシリーズを含めたMiEV既存全車両にインストールして欲しい!!
調べたところソフトだけで対応可能だそうです。販売店にもメリットが出るように1回でも車検を三菱販売会社で実施した人の特典にするのはいかがでしょう?
新型軽EVを日産にも供給することになれば、充電サービスはどうなるのでしょう?
ZESP2の2000円で急速充電使い放題はEVに乗り換えてもらうキッカケとしては良いと思うのですが、長い目で見ると良いシステムだとは思えません。
個人で見た感じでは充電待ちになっている充電スポットは一部で多くは空いていることが多いです。
特にコンビニに設置されている充電器が使われているところを見かけることは少ないです。
その理由として特に三菱の料金体系が時間課金で出力が少ない場合は割高になってるのも大きいと思います。
支払った利用料から充電出来た電力量を計算すると特にコンビニに多い20kWはとても割が合いません。
1kWhいくらと言う売り方は法律的には出来るのですが、計量法に基づいた電力量計を付けて定期的に電力量計の検定を受けないとダメなので、現状では電力量での売り方は進んでいません。
(お肉屋さんの量りやタクシーメーターなどに何年何月まで有効と言うシールが貼ってありますよね。家庭の電力量計も数年に1度取り替えてるのはそのためです)
ただNCS、エコQ電などで出力は把握しているのですから、出力に応じて時間単価を変えることにより、充電時間の長短はあるものの、電力単価としては同じ位になれば稼働の少ない充電器の利用が増えて全体として充電待ちが減るのでは?と考えます。
またイトーヨーカドーなどの普通充電設備も日産、三菱とも電力料単価が割高で利用が少ないです。
個人的には日産、三菱とも普通充電を無料、ダメでも10分5円程度にして三菱販売店で急速充電した場合の電力単価にすれば急速を利用する頻度は大幅に減ると思っています。
そう言った意味から三菱、日産とも三菱ベーシックと同じ基本料金500円。
急速は出力に応じて時間単価を設定、普通は多くても10分5円、いくら使ったとしても上限5000円程度にすれば、普段は多く使う方が少ない利用であった場合でも、普段は少ない利用の方が遠出で多く使った場合でも、満足できる料金体系になるのでは?と考えています。