
2021年6月末、名古屋港から乗船して一夜明け千葉県沖を航行中、宿泊したロイヤルスイートの客室から。

4月に太平洋フェリー『きそ』で名古屋港から苫小牧港まで車と一緒に北海道へ行く予定だった。
もし予定通り4月に北海道へ行っていたら、今回の徒歩乗船で北海道へ行くことはなかった。

4月がダメなら夏以降に北海道へということだが、この先どうなるか分からない。
行けるタイミングで一度、太平洋フェリーに乗船して北海道へ行ってみようと思った。
実際に6月末に北海道へ行った直後から状況は悪くなり、早々に8月の北海道行きは取り止めた。

今回の名古屋から仙台を経由して苫小牧までの乗船料金はロイヤルスイートで54800円。
この料金にレストランでの食事5回分が含まれ、5連の食事券は圧巻。

ロイヤルスイートの乗客のみ、白いテーブルクロスが掛けられた窓際のテーブルで食事が出来る。

バイキングの食事というと夕食と翌朝の朝食までが普通で5回連続ってどうなんだと思ったが、
メニュー内容に変化があり、5連続のバイキングでも全く飽きることはなかった。
2日目の朝食後、それほどお腹がすいていない状態で昼食を迎えることとなったが、
その間にスジャータアイスを食べていた。

仙台港に停泊中の2日目の夕食、このステーキなんてすごく良い。

セミスイート以上では電話をすると氷を部屋まで持ってきてもらえるサービスがある。
これまで乗った中で、フェリーさんふらわあの志布志~大阪航路は船内に製氷機があったが、
通常、氷が欲しい場合は売店で購入することになる。

せっかくなので1日目と2日目の夜、電話をして氷を持ってきてもらいました。

初めて乗船したが、この部屋の雰囲気はHPからも事前に知ることができる。

また、コンセプトである「エーゲ海の輝き」を象徴するエントランスもそうだ。

実際に乗船してみて、このプロムナードの雰囲気がすごく気に入った。

ちょっと遠回りになっても外のデッキと出入りする時にプロムナードを通って行った。
装飾がたくさんあって壁で仕切られているので、単なる通路にとどまらない場所だ。

名古屋港を出港して間もなく名港西大橋を通過しようということろ。
6月の乗船ということで、19時を過ぎてもこんなに明るい景色を見ることができた。
季節や航路にもよるが、だいたい出航の時はもう日が沈んで暗い時が多かった。

乗船2日目の朝4時半ごろ、雲が多くて水平線から昇ってくる太陽を見ることは出来ず。
さらに翌朝は深い霧に包まれてしまい、残念ながら2日続けて日の出は見られなかった。

日中は青空が広がり気分は上々。

『きそ』とのすれ違い、全長199.9m同士のフェリーが近い距離ですれ違う様子は迫力がある。

すれ違いの距離に決まりがあるのか分からないが、新日本海フェリーで見た時よりもずっと近い。

仙台港では2度目の出航を外のデッキで見学。
太陽が沈んで西の空が赤くなり、三井アウトレットパークの観覧車が夜景の一部のようだった。
2日目は下船を気にすることなくずっと船内で自由に過ごせるのが良い。

苫小牧港到着まであと1時間、航跡がすごくキレイ。
こんなキレイな航跡見たとこがない。
新日本海フェリーで苫小牧東港を利用すると、ここを通過するのが夜間になるので分からない。
やはり北海道の海は違うなと思った。

リビングとは別にあるベッドルーム、フェリーの個室としてはこのベッドルームだけでも十分広い。

ここで寝たのは2日合計しても7~8時間くらいで、日中に眠くなることはなかった。
ずっと天気が良かったのと、朝明るくなる時間が早いので起きている時間が長かった。

船首側にあるバスルーム。

バスルームに窓があるだけで入浴の気分はすごく良くなる。

通過時刻が書かれた案内はとにかく便利で3日間お世話になった。

前面展望の窓、この景色を眺めながらのコーヒーは至福の時。

苫小牧港が近づいてくると、左手前方に樽前山と風不死岳が見えた。
この3日間、波は穏やかで船が航行していることを忘れてしまうくらい揺れなかった。

苫小牧西港に到着、40時間の船旅はあっという間に終わったという感じ。

名古屋港出航から名港西大橋の通過に始まり、各ポイントの通過や『きそ』とのすれ違いなど、
楽しませてくれるイベントが次々とやってくる感じだで、乗船中は飽きることがなかった。

こんな感じならどんだけでも乗っていられるぞという太平洋フェリーの船旅。

下船した苫小牧西港フェリーターミナル、人は少なくひっそりとしている。
夕方には乗船に合わせて多くの人が集まって賑やかになるのだろう。

実際に名古屋から苫小牧まで乗船できたのは貴重な経験だったと思う。
こんな2泊3日、40時間の過ごし方もいいじゃないか。
また来年以降になるが、太平洋フェリーに今度は自分の車を載せて北海道に渡りたい。