
乗船3日目、時刻は10時を過ぎて間もなく苫小牧港へ到着する。
前方左手には羊蹄山と樽前山が見えて、北海道上陸への期待が高まる瞬間である。

太平洋フェリー「きそ」で迎えた3日目の朝、日の出を見るために部屋を出ます。
通路の赤と青、そして壁に描かれている鳥が「きそ」の特徴。

時刻は朝4時18分、こんな早い時間帯でもパブリックスペースにはけっこう人がいる。

日の出時刻は4時35分、前日は見られなかったので今日はどうかな。

あと10分程で日の出時刻となるが、この海と雲の隙間から太陽が出てくれるのか?

ものすごく寒くて体が冷えてしまうので、船内から様子をみる。
ここならすぐに外へ出られる。

光の壁を見ていると文字が書かれていることが分かった。
一番上は「TOMAKOMAI」、他にも「NAGOYA」や「TAHITI」など発見できた。

日の出時刻になったが太陽は出てきそうにない。
今日は晴れの予報だったが、どうも洋上での日の出とは相性が悪い。

そのうち太陽が出てくるだろうと、部屋の窓から外の様子を見ていた。

出そうで出ない太陽。

5時16分、雲の間から太陽が出てきた。

明るくなった外のデッキ。

今日は11時に苫小牧に到着して下船する。

塩が付いていた部屋の窓は前日の雨でキレイになっていた。

前方を見ていると船が近づいてくる。
あれ?太陽のマークじゃないか?

外へ出てみる。

苫小牧から大洗へ向かう「さんふらわあ」の深夜便だ。

5時45分ごろ、静かにすれ違う。
前日は「いしかり」とのすごく近い距離でのすれ違いを見たが、
新日本海フェリー同士のすれ違いだとこのくらいかもしれない。

朝食前に部屋で朝風呂。
窓自体はそんなに大きくないが、フェリーに乗船してバスタブに窓があるというのが良い。

朝7時過ぎ、部屋のモニターでは青森県の尻屋埼近くを航行している。

前方の窓から左の方を見るがそれほど近くはないのか、それとも過ぎてしまったのか陸地は見えない。

乗船中、5回目となる最後の食事へ。

7時30分のレストランオープンと同時に入る。

昨日とは変わって日差しがある海の景色を見ながらの食事。

写真では伝わらないが、エンジンの振動で小刻みに震えるプルプルヨーグルト。

レストランを出てまた外の景色を見ることに。

遠くに陸地が見える。

8時過ぎなので恵山か?もう北海道だ。
恵山付近は行ったことがあるが、この形だけではパッと見ただけでは分からなかった。

遠くに船が見えたのでズームすると苫小牧から八戸へ向かうシルバーフェリーだと分かった。

北海道へ渡るために欠かせないフェリーだが、
長距離フェリーとなると乗船から下船までがまた一つの旅となる。

下船に備えて部屋の荷物を少しまとめておく。

リビングとは別に寝室にあるテレビ。

何人座れるんだろうというソファ、ゆっくりできました。

9時30分、苫小牧到着まであと1時間半というところ。
前方に樽前山が見えてきた。

今回の「きそ」乗船で一応、太平洋フェリー3隻に乗船したことになった。
「いしかり」は徒歩乗船、「きたかみ」は2019年の新造船の見学会、
見学会が乗船かどうかは微妙だが、足を踏み入れたということで…。

天気も良いので残りの時間は外で過ごそう。

後方部分が公園のようになっていて見晴らしが良い。
「いしかり」だとまたちょっと違って、ここに立つと向こうは見えない。

山には雪が残っている。

航跡もすごくキレイ。

10時ごろ、羊蹄山が見えてくる。

羊蹄山は雪がいっぱい。

到着まであと1時間、前方には苫小牧の街も見えてきた。

樽前山が近くなってハッキリ見えている。
船内から続々と人が出てきて、最後の記念写真を撮っていた。

到着まであと30分、防波堤内に入っていく。

船のスピードは落ちていると思うが、正面の苫小牧の街の景色が次々と流れていくようだった。

最後は部屋の窓から。
徒歩乗船なら外のデッキで着岸の様子を見ていることもできるが、
車両甲板へ行くため、荷物を全部まとめて部屋を出ることに。

これで「きそ」のロイヤルスイートルームとお別れ。
2泊3日40時間の乗船はあっという間に過ぎていった。
正確には出航の1時間半前に乗船しているので41時間30分といったところ。
船内放送で下船時は部屋のドアを開けたままにしておくようにと案内があった。

行き止まりのような場所に突っ込んでいるためバックで出る。
予想通り2甲板の車両の中で一番最後だった。

車載動画から、それでも11時20分ごろには外へ出ることが出来た。
太平洋フェリーは下船時も運転手と同乗者は別々に下船のため、これから同乗者を拾いに行く。
苫小牧西港に車で下船したのは初めてで、この道であっているのかと進んで行く。

何だコレはと思った瞬間、たくさんの人が待っていた。
一番最後に出たので、車両待機場にはほとんど人がいないと思っていたからだ。
仙台から乗船した車がまだ出てきていないようだった。

そんなところに一台の浜松ナンバーの車がやってきたのだから当然注目される。
それでも車からカメラを取り出して写真を撮っておいた。

最初に立ち寄ったのは樽前SA、まず羊蹄山を目指すことにした。
明日は天気がどこも良くない感じなので、今日のうちに近くを回ることに。

時刻はすでに12時、ここでパンとおにぎりを買って昼食はごく簡単にした。

展望台まで約30m。

近くを周るなら支笏湖へ行って羊蹄山というルートが思い浮かぶが、
支笏湖から西へ向かう国道276号が通行止めの情報があり、大きく迂回しなければならない。
では羊蹄山へ行こう。