九州北部 中国地方 近畿で梅雨明け 9日はさらに気温上昇
2026年7月8日11:06
(2026年7月8日18:53更新)
気象
8日は広い範囲で高気圧に覆われて晴れ、梅雨明けが発表された西日本の各地で猛烈な暑さとなりました。9日はさらに気温が上がるところが多い見込みで、熱中症の対策をより一層心がけてください。
目次
2項目
《各地で暑さ対策》
専門家“梅雨明けや梅雨の晴れ間は熱中症のリスク大きい”
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気象庁によりますと、8日は西日本から北日本の広い範囲で高気圧に覆われて、各地で気温が上がりました。
日中の最高気温は
▽福岡県糸島市で36.3度
▽大分県日田市で36.1度
▽鳥取県米子市で35.3度など35度以上の猛暑日となったほか、
▽金沢市で32.2度
▽大阪市で31.2度
▽東京の都心で30.4度などとなりました。
東京の都心では7日よりも最高気温が6度近く高くなり、19日ぶりに真夏日になりました。
気象庁はこの先1週間も晴れる日が多い見込みだとして、8日午前、「九州北部と中国地方、近畿が梅雨明けしたとみられる」と発表しました。
梅雨明けはそれぞれ平年と比べて11日早く、去年と比べて11日遅くなっています。
9日も西日本と東日本を中心におおむね晴れて8日よりも気温が上がるところが多い見込みで、日中の最高気温は
▽熊本市や佐賀市で36度
▽福井市で35度など猛暑日が予想されているほか
▽鳥取市や京都市で34度
▽奈良市や甲府市で33度
▽東京の都心や大阪市で31度などと予想されています。
環境省と気象庁は、9日も熱中症の危険性が極めて高くなるとして、東京の小笠原諸島と福岡県、鹿児島県の奄美地方、それに沖縄県の沖縄本島地方と大東島地方のあわせて4つの都県に熱中症警戒アラートを発表しています。
その後も、西日本と沖縄・奄美では今月15日ごろにかけて気温が高い状態が続く見込みです。
急に気温が高くなった地域では、体がまだ暑さに慣れていないことから熱中症への対策が必要です。
室温が28度以下になるようにエアコンを使うほか、のどが渇かなくてもこまめに水分補給をしたり、屋外で活動する際には無理をせず休憩を取ったりするなど、対策を心がけてください。
《各地で暑さ対策》
千葉市動物公園 ゴリラの展示場に自動制御のミスト
本格的な暑さを前に、千葉市動物公園では、夏には40度を超えることもあるゴリラの展示場に、自動でミストを噴射して気温や湿度を調節する装置が導入され、暑さ対策が進められています。
千葉市動物公園は、先月末から人気のゴリラの展示場を生息地のアフリカ中部のガボンの環境に近づけようと、自動でミストを噴射するシステムを導入しました。
8日は日ざしが強まり暑くなると、ゴリラはミストが勢いよく噴射される場所へ移動し、気持ちよさそうに過ごしていました。
システムは、インターネットでつなぐ「IoT」の技術を活用し、展示場の気温や湿度を常時測定してミストの噴射量を調整します。
センサーが高温を感知すると32本のノズルから大量のミストを噴射し、夏には40度を超えることもある展示場を生息地と同じ気温28度、湿度80%程度に保つことができるということです。
実証実験では、展示場をサーモグラフィーで調べたところミストが噴射されたゴリラの周辺の表面温度が26.5度まで下がるなど効果が確認されたということです。
システムを開発したIPU・環太平洋大学の栗本育三郎教授
「このミストを導入してから快適そうな様子を見せるだけでなくゴリラが活発になる効果も出ている」
京都 仁和寺 休憩所にエアコンを設置
京都市の世界遺産・仁和寺では、ことしから熱中症対策として休憩所にエアコンが設置され、真夏日となった8日も参拝者が暑さをしのいでいました。
仁和寺の境内にある休憩所には先月、エアコンが2台設置されました。
寺によりますと、休憩所にはこれまで内と外を仕切る壁や扉がなく、広い境内を歩いて回る参拝者は日ざしを避けることはできても、十分に涼をとるのは難しく、毎年、体調不良を訴える人がいたということです。
このため、今回、エアコンに加えて、外気が入ってこないようガラスの扉も設置されました。
8日の京都市は日中の最高気温が30度を超えて真夏日となり、参拝者は冷房が効いた休憩所で暑さをしのいでいました。
大阪から訪れた60代の男性は「休憩所は涼しくて気持ちいいです。汗をかいたらこういう場所で休むのが一番だと思います」と話していました。
仁和寺事業推進室 磯矢浄悠さん
「京都の夏は、ここ数年、暑くなっている感じがします。ここでしっかりと休憩し、こまめに水分補給もして、楽しい参拝になるように心がけてほしい」
専門家“梅雨明けや梅雨の晴れ間は熱中症のリスク大きい”
熱中症に詳しい専門家は、比較的涼しい日が続いたあと急に気温が上がる梅雨明け後や梅雨の晴れ間の時期は、体が暑さに慣れておらず熱中症のリスクが高くなると指摘しています。
日本救急医学会の熱中症に関する委員会で委員を務める三宅康史医師によりますと、梅雨明け後や梅雨の晴れ間など比較的涼しい日が続いたあと急に気温が上がると熱中症のリスクが高くなり、例年、熱中症による搬送者が増加するということです。
去年の熱中症による搬送者数をみると、梅雨の晴れ間となった6月中旬ごろは前の週の8倍余りに増加していました。
気象庁の観測によりますと、この時期、東京や大阪では平均気温が前の週より5度余り高くなるなど急に暑くなっていたということです。
また、関東甲信から九州にかけての広い範囲で梅雨明けをした6月末から7月のはじめにかけても、搬送者が前の週の2倍余りに増えていました。
この時期の平均気温も大阪や仙台で前の週より3度ほど高くなっていたということです。
三宅医師によりますと、適切に汗をかくなど、体から熱を逃がしやすい状態にする「暑熱順化」が進んでいないためで、湿度も高いことから体温をうまく下げられないことが主な要因だとしています。
「暑熱順化」には数日から2週間程度かかるため、三宅医師は、体が暑さに慣れるまでは、屋外での作業の際には十分な休憩や水分補給をするなど、特に注意が必要だと指摘しています。
三宅康史医師
「建設現場や警備、農業など屋外で作業をする人は特に熱中症に注意が必要だ。急に気温が高くなった日にはこれまでと同じように作業をするのではなく、意識的に休憩を多く取りながら、徐々に元のペースに戻すことが大事だ。
このあと、暑い日が数日続いて、夜間も気温が高い状態になると、室内で過ごすことの多い高齢者も熱中症のリスクが高くなる。特にことしは涼しい日が続き、体が暑さに慣れていない状態で本格的な夏を迎えるので、誰もが注意して暑くなり始める時期をうまく乗り越えることが大切だ」