タビトムのブログ一覧

前から気になっていた小説でした。
ようやく読みました。

今までの百田尚樹の作品である 永遠の０、海賊と呼ばれた男とは、ちょっと毛色が違う作品です。
小説というか寓話のような感じです。


おそらく中高生など多くの人に読んでほしいという作者の意図がなのか、意識して平易な文章で書いてあります。
あっという間に読み終えることができます。

NAPAJ←JAPANは、かなり直接的な表現と思いますが、デイブレイク、スチームボート、ハンドレッドなど名前で表している比喩がなんとも痛快な楽しさがあります。

しかし、内容というか、この寓話が突きつけてくる我々の現実は過酷です。

ある程度話しの展開は予想ができていましたが、個人的には予想以上の結末でした。
そうか、こうなってしまうんだ・・・　と。

井の中の蛙ではいけないのですよね。
周りの大海を見据えた国際的な感覚を持ち、そして変化を実行していかないと、亡国の道しかないんだよなぁと改めて考えてしまいました。


と、読んでいる時に昭和天皇が読まれたこの歌が何度も頭をよぎりました。

「四方の海 みなはらからと 思ふ世に など波風の 立ちさわぐらむ」

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