今日は「予科練平和記念館」で
講演会
「予科練生から教官へ 戦後70年の回顧」に参加。
元 乙種19期 予科練生の「小林和夫」さんが講師です。
【 講演内容は、ざっとこんな感じでした。】
・予科練に入ろうと思った動機
・試験の印象
・入隊までのこと
・東京行軍や香取・鹿島神宮行軍、成田山行軍でのエピソード
(行軍は“崇敬の念を高める”ための神社仏閣詣でなのですが、
端的にいえば“旅行”です)
・予科練での訓練内容
・予科練時代の思い出
・教官になってしていたこと
・特攻に対する思い
・戦争から得た思い、教訓
・現在、会長をされている「予科練雄飛会」のこと
・質疑応答(「永遠の0」のこと、大西中将への思い、etc.)
最後に
「人間の英知を結集して
戦争は起こしてはならない」
「争いは誰のためにもならない」 と
力強くおっしゃっていたのが印象的でした。
小林さんは
昭和17年4月(15歳ですよ!)に「土浦海軍航空隊」に合格されたのですが
入隊時期が、5月か12月かの
年に2回しかなかったので、
小林さんは12月入隊組(=19期)に振り分けられ
これでその後の人生が大きく分かれたともおっしゃっていました。
18期の方は、その30%が特攻で亡くなられているからです。
また、小林さんの教官は12期生の方
だったらしいのですが、
最後はなんと、93式中間練習機で
沖縄に特攻されたそうです。
スピードが全然出ない
布張りの、練習機で、です。
これはもう、作戦とはいえませんね。
「予科練平和記念館」では
第7回テーマ展「桜花~人間爆弾~」も開催中でした。
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日程:平成2014年12月02日(火)から平成2015年03月01日(日)
(月曜日休館。ただし、月曜日が祝日の場合、翌火曜日が休館)
○時間:9:00~17:00
○場所:予科練平和記念館内 20世紀ホール
○入場料:通常観覧料金です
◆太平洋戦争中に開発された特攻兵器である「桜花」。
その兵器を用いた特攻部隊である「神雷部隊」が茨城県に設置されていました。
「桜花」特攻作戦の全容と、参加した隊員たちの記録をご覧ください。
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「桜花」は機首部に大型の徹甲爆弾を搭載した小型の航空特攻兵器で、
母機に吊るされて、目標付近で分離し発射される。
その後は搭乗員が誘導して目標に体当たりさせる。
なんとも切ない兵器です。
本日、
いろいろな写真、模型、文章 etc. を見ましたが、
印象に残ったことを...。
・桜花はロケットエンジンを積みながら、
翼はなんと「合板に布張り」。
(実物を目の前にして、ちょっとショックでした)
・一式陸攻とは、
コックピット前のリングでつながれているだけ。
(その装置の、何と簡素なこと)
・搭乗員席の後ろには「防弾鋼板」が張られていましたが
それは、乗員を守るものではなく
ロケットエンジンさまを守るものでした。
人命軽視もはなはだしいです。
・アメリカのバルサ材の模型の箱(たぶん玩具)には
「BAKA Suicide Bomb」と書いてあった。
(むこうでは「人間爆弾」ではなく「自殺爆弾」と呼ばれていたのか。)
(でも、それに命がけで乗っていた人は決してBAKAではない。)
見ていると
怒りとも、悲しみとも、切なさとも
何とも言えない気持ちがこみあげてきます。
人命軽視の兵器と言えば
人間魚雷、回天も。
屋外に模型が展示されています。
(木製です)
記念館の中には「回天」のコックピット模型もあり
実際に中に入れます。
その圧迫感、閉そく感たるや。
博物館の方に聞いたのですが、
この秋には、
博物館脇のスペースに
「実物大の零戦模型」と
「掩体壕(えんたいごう)型格納庫」を設置するそうです。
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戦時中、少年航空兵の養成機関のあった茨城県阿見町が新年度、
予科練生と関係の深い零式艦上戦闘機(零戦)を実物大の模型で復元する。
実際に搭乗もできるコックピットなど、本物そっくりに再現する。
掩体壕(えんたいごう)型格納庫も同時に造り、
年内にも町予科練平和記念館の敷地内での展示をめざす。
戦争の悲惨さを語り継ぐための記念館開館5周年事業として、
新年度予算案に製作費3707万円が盛り込まれた。
復元されるのは、零戦の初期の21型で、
全長9メートル、幅12メートル、高さ3・5メートル。
スライド式で開閉するコックピットや、シルバー色の機体も再現する。
エンジン音を響かせる音響装置の搭載も検討する。
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平和へのメッセージを発信し続ける記念館であってほしいと思います。
微力ながら応援していきたいと思います。
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博物館 | 日記
Posted at
2015/02/21 22:35:30