最近ドラマと言えば
毎週日曜20:00、
〇HKの〇河ドラマなるものを見ているのですが、
脚本のクセが強く
いっつも肩透かしを食らっているので(個人の意見です)、
久しぶりに
じっくりと
人生の積み重ねを丁寧に描く作品に出会えて
本当に満足、感動しています。
役所広司さん、菅田将暉さんの演技が素晴らしいのは
予想できますが、
森七菜さんの演技が
これまた素晴らしかった!
(成島監督と役所広司さんは
こんなところでもタッグを組んでました!!
→
「聯合艦隊司令長官 山本五十六」)
記憶が曖昧になっていく
祖父(田中泯)を平手打ちして
「綺麗に死ね」と言い放ったあと、
優しく抱き締める
トシ(賢治の妹)。
今思い出しても、ドキッとするような
迫力あるシーンでした。
そして。
トシが亡くなるシーンは
これまた名演技。
このシーンを見ている途中
突然、頭の中に
『永訣の朝』の一節が下りてきて
涙腺大崩壊。
教科書レベルの表層的な理解ではなく、
映画の中で
賢治の気持ちと一体になれたからこそ
この詩が、今までとは
まったく違った
賢治の魂のこもった言霊として
(びっくりするほど)わたしの心をぶち抜いたのです。
(この映画で描かれた、
賢治の宗教(日蓮宗)への傾倒も
詩の理解に役立ちます)
賢治が筆を執るきっかけが
トシの病気(結核)だったことも
非常に印象的です。
(ちなみに、
「ピーターラビット」誕生のきっかけも
病気の子どもを励ますためのものでした。
<1893年、作者のビアトリクスは、
元家庭教師で仲の良かった
アニー・ムーアの息子ノエルが病気になったと聞き、
彼に4 匹のうさぎのおはなしを絵手紙に描いて送りました>)
トシ亡きあと、
父は
『わたしが宮沢賢治の一番の読者になるじゃ。
だから書け。物語を書け。』と、力強い一言。
賢治の一番の理解者となるのでした。
(予告編見ても涙が流れてきます......)
ブログ一覧 |
映画 | 日記
Posted at
2023/05/17 18:49:48