今日は
野田市郷土博物館の
『寺子屋講座・
野田に海があった頃 〜縄文時代の貝塚と人々の生活〜』に参加。
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◆講師: 野田市教育委員会社会教育課学芸員 大熊 佐智子さん
◆日時: 6月21日(日)午後1時30分から3時30分
◆会場: 市民会館・松竹梅の間
◆参加費: 大人500円、学生250円、中学生以下無料
◆定員: 20人
◆申込方法: お電話、メール等でお申込みください。
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会場は
AQUOS の CM で
吉永小百合さんが佇んでいた、まさにその場所です。
あぐらにて受講。
講師の先生は
子どもの頃、
近くの畑で「矢じり」や「泥めんこ」が普通に出てきていたそうで
「将来、古墳の発掘をしたい」と思われたそう。
実際に仕事についてみたら
ほぼ貝塚の発掘のみとのことですが、
先輩から
「食べることって、今も昔も変わらない」といわれ
意識が変わったみたいです。
『今日の“寺子屋”、備忘録』
・日本全国 3,499カ所の縄文貝塚のうち、
千葉県には 680カ所あり、
日本一!
・地球は
現在も氷河期! (大陸に氷床が存在する時期)
・縄文時代早期後半(約7,500年前)は、
現在の気温より2~3℃高かった。北海道は、7~8℃高かった!
・関東造盆地運動により、加須のあたりは
1年に2~3mmくらい沈下している!
→関東平野の川の流れがよく変わる理由がやっとわかりました!!
・「加曽利貝塚」は、昔の
「干し貝工場」の説もあり。
・縄文後・晩期には、湧水地のそばに
「ドングリのアク抜き工場」なんかもあったそう。
・(関東近辺の)縄文人の大好物は
「ハマグリ」と「キサゴ」!
・現在、つくばエクスプレスの開発に伴い
「柏」で、すごい縄文遺跡が出てるらしい。
・いま、
市川近辺の外環工事が滞っているようですが、
やはり、ここもスゴイ縄文遺跡が出てきちゃったらしい。
・市川では
国内最古となる約7,500年前の「丸木舟」も出てきちゃいました! (残存長:7.2m!)
・縄文時代の丸木舟は全国で約160艘発見されていて、
千葉県では
全国最多の60艘が出土。
今回、一番びっくりしたのは
『人骨食性分析』なるもの。
なんでも、「炭素・窒素安定同位体分析」っつーものがあるらしく
その人が「魚」「木の実」「海藻」などなど
どんな食べ物を食べていたかが分析できるのだそう。
確かに、長野の縄文人の骨を分析すると
魚は「2%」で
「木の実」とかの構成比が高かったです。
もちろん、海沿いの遺跡の人骨からは
海産物の構成比が高い結果が出ていました。
では、人骨食性分析が
ある遺跡の中でほぼ共通しているのに
その中に何人か、内陸部の食性分析が出る骨があったとしたら....。
それは、そこから移動してきて、ここでなくなったということ。
縄文人の人的交流までが可視化されてしまうのです!!!
以前、「岩宿遺跡」で
ある遺跡の中で
各住居に散らばっている石器を
全部つなぎ合わせてみると
親戚がどのように広がっているかがわかる、というのを学びましたが
その時以来の衝撃でした!!
科学、研究手法の進化は
本当にすばらしいですね!
座学のあとは、実際に
展示物を前にレクチャー、
そして、質疑応答。
だいーぶ、理解が深まりました!
Posted at 2015/06/21 19:43:08 | |
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