4月の異動で何かと外回りがある仕事になった私。
かといって、社用車が沢山ある部署でもなく、よくレンタカーを利用します。
先日も2人で長距離の1泊出張があったので、レンタカーを手配したのですが、前から1度乗ってみたかったクルマを手配しました。
そのクルマは、今年いっぱいで販売終了となる、トヨタマークXです。
北海道なのでグレードは4WDモデルの250G Four。
雑誌などのインプレッションではこの2.5リッターが素晴らしいという記事がよくみられ、とても気になっていました。そんな時に販売終了のアナウンス。
とは言え、どちらかと言えばおじさんのクルマに属する車種なので身近に所有する人もおらず、乗る機会はありませんでした。
スタイリングはごくごくオーソドックスなセダン。
しかし、走り出してみるとこれが結構楽しくて、ちょっと前のメルセデスなんか意識しているのかな?と思うような、重厚感があるにもかかわらず、しっかり曲がる、止まるが出来るクルマです。スポーティを前面に出していないグレードですが、それでも身のこなしは十分スポーティです。
エンジンは最近では珍しくなったNAのV6 2.5リッター。203馬力 24.8kgf・mとそんなにパワフルではないスペック。マルチシリンダーあるあるで、低速の力強さは4気筒に比べると足りなく、6速ATのギア比のセッティングなのか、普段乗っているアクティブツアラーの8速に慣れてしまっているせいか、ギア比が若干離れている感覚と、それに伴うモタつきを感じました。なので、流れの速い大通りに出ての加速では意図せずキックダウンし高回転域へ入ってしまうような事が何度かありました。
また、スポーツATというわけでもありませんので、マニュアルモードのシフトダウンでブリッピングもしません。設計の古さもあるのでしょう。
ただ、その意図せず入った高回転域で、このエンジンの楽しさに気づいたのです。
5,000回転付近からの盛り上がる力強さは、エンジンスペックから想像するよりも上で、気持ちいいエンジンサウンドで、気分は高揚します。
特に気持ち良さを感じるのは高速道路の合流と追い越し時の加速。手中に収まるパワーとトルクで「使い切る」楽しさがなんとも言えません。
シャシー性能についても、ワタクシとしては十分合格点を与えられます。どうしても、ワタクシの基準として身近にあるBMWやメルセデスと比べてしまいますが、これは結構、その辺りを意識していると感じました。BMWと言うよりは6気筒モデルのメルセデスに近いと私は感じました。
北海道の道路は、冬季の影響でスポット的な舗装補修されているところが多く、荒れた路面が結構多いのですが、そんなところを走る際の足回りの動きが私は気になるところ。サスペンションの作りと剛性、ショック・バネの性能、タイヤサイズなどで決まってくるところと思いますが、、荒れた路面を走る時に、一つの段差に一発でストローク感が収まらない足廻りは好みではありません。「ブルンブルン」と何度も動くような、抑えが効いていないような足廻りは、私は好みません。ここに関して、このクルマは十分に満足できていました。
ワインディングにおいても、決して身軽とは言えないフィーリングが逆に、クルマの動きがわかりやすく、コーナーを気持ちよく通過できます。このモデルは4WDで前後駆動配分が通常時に3:7に設定されていますが、それでも十分にFRを感じられるハンドリングを楽しめます。
やっぱり今では希少なダブルウイッシュボーンサスが良いのでしょうね。
この辺りは非常に表現が難しい上に、人それぞれの感覚があるでしょうから、あまり深く考えずに拝見していただければと思います。
さて、例えば自分が所有するとして、家族を乗せるとしたらどうか?と言う観点で居住性もチェックしましたが、
これだけ足元のスペースがあれば十分でしょう。
オジサンのセダンというイメージだったマークXでしたが、少し腕に覚えがあるオジサンも、まだ、走りを諦めたくない人も、十分に満足させるクルマでした。
時代の流れでFFやハイブリッド、小排気量ターボ化するのは仕方ない事だと思いますが、このようなNA、FRベースのセダンがなくなる事は非常に残念です。
私も今は、欲しいクルマの1台に入れました(笑)
Posted at 2019/08/15 11:46:20 | |
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