2012年08月29日
遅ればせながら、報告。結果は、自分としては惨敗か。
さすがに10年昔のクルマでは、勝てなくなってきていると実感させられた。戦略的には、思い通りにレース運びができたにもかかわらず、この順位だったのだから。
2011年夏。この年から鈴鹿耐久が8時間から5時間になった。
天気は、サーキット周辺は快晴。8耐だった頃、前半4時間で44~45周がシリコンの上限だと感じており、5時間では精々50周だと考えていたが、結果は53ラップ。
ラップタイムは5分30秒程度を守ろうとしたが、中盤6分に落としてしまっていた。結果は、セル電圧は3.7V以上残してしまう。エネルギーを使いきれずに9位に甘んじてしまったことから、次回は更にラップタイムを詰めていけば、簡単に総合3位以内に入れると思っていた。
そして1年後の2012年。天気予報は晴れ。レーススタートの12時も、きれいに晴れ上がっていた。グリッド№6からスタートし、30分位を5分10秒程度でラップする。しかしライバル、特にチャレンジクラスも同タイムで付いてくる。ドリームのガル砒素を除けば、アステカと宮工が同タイムだ。おそらくこの2台は、最後まで走りきれない。やはり不気味なのは、豊富なデータと実績のあるスーパーチャレンジの3~4台だ。
13時頃、ホームストレート右手の南から広い範囲で雲が押し寄せてくる。
今のペースを維持し続けるか? あるいは曇りが長引くと考えエネマジを切り替えるか?
瞬時迷ったが、結局アベレージを5分40秒程に落とす。順位は7位から14位に下がったが、そこから下がらない。ガル砒素2台を除くと、3~14位までがほとんど同一周回数で、ラップを重ねていく。雲は取れそうになく、各車ともにペースダウンしたようだ。それでも5分30~40秒のハイペースで回り続けているので、このままエネルギーが持てば去年と同等の周回数でチェッカーとなるはずだ。
しかしこの発電量。ほとんどの車両がチェッカー前に止まるだろうと思い、逆に私は去年の残エネルギー分で完走できることを信じて、第2集団の後方14位を守り続ける。
2時間半でルティーンのピットイン。ドライバーを相棒に交代。2周走って戻ってくると、タイヤ交換を行い、再びコクピットに潜り込む。
3時間を経過した時、エネマジの指針として作ったバッテリーの減衰表より2~3段階早い消耗を示している。軽い負荷で表示電圧100V。セル電圧にして3.67Vということは、エネルギー残は25%程度のはずだ。残量計は、半分近く残っている表示だが、もはやこの数字を信じることは出来ない。しかも雲は取れそうにない。ラップタイムを6分弱まで落とすが、やはり順位に変動はない。各車、同じようなラップタイムの調整を行っているようだ。
4時間を経過すると、表示電圧は98~97V程度になる。時折青空が戻るが、60~70%のオーバーキャストで、十分なエネルギーなど期待できない。
ラスト30分でラップタイムを更に落とす。
この時間になると、予想通りドリームのアステカや大阪工、ジェクト、SPD等が止まり始める。さらにサンレイク、そして芦屋Cチームが止まる。私もチェッカーマジックを掻い潜る余裕を持てず、6分30秒でラスト20分を走り、最終周に入る。順位は10位まで上がっていた。
S字コーナー登りで負荷電圧94~93V。もはや信用していない残量計は12Ahを示している。チェッカーを受けホームストレートを下るが、そのまま余裕で S字コーナーを駆け上がってしまう。表示電圧は、同じく94~93V。
いわゆる規格外のパネルを積んだ上位3台のガル砒素を除外すれば、54周にスーパーチャレンジの4台。52周に私を含む3台が入り、それ以降を引き離している。何とかトップ集団には付いていけたが、今の状態では、トップ集団を抜き去る手応えはない。
5時間耐久を2シーズン戦って感じてきたこと。
去年のレースが終わった時は、使い切れなかったエネルギーに悔いを残し、しかし性能を活かし切れれば、まだまだ勝てると確信していた。
しかし今年のレースが終わって考え直してみると、2011年は、我々だけでなくどのチームにとっても手探りの年。ほとんどのチームがエネルギーを余らせていたのではないだろうか? そうでなければ、今年の天候でこのハイスピードな展開なんてありえない。
では今年の上位陣は、どうだったのだろう? 止まった車両は明解だが、スーパーチャレンジの3~4台の残量は、大いに気になるところだ。
8時間耐久から5時間耐久は、チャレンジ有利か? スーパーチャレンジの車両に付いて行くのがやっとだ。車両が大きなドリームでは、回転慣性モーメントで劣り、タイヤの摩耗などに差が出てしまう。ピットでの作業時間もバカにできない。さらに8耐だった頃の3時間の充電時間が無くなったことは、大きく響いている。
しかし12~13時という太陽高度が最も高い時間帯が増えたことは、発電量にモノを言わせることもできるはずだ。
我々のエネルギー残は、どれだけあったのだろう?
リチウムイオンの減衰曲線は、3.5V辺りから急激に降下する。ラスト40分ほどで負荷時のセル電圧は3.5Vを切っている。今まで使ってきたLGケミカルでは、負荷時の電圧3.4Vで2~3周走り、いくつかのバッテリーを壊してきた。今年使ったパナソニックは、3.5Vを切ってから3周ほどしか走っていない。慎重になり過ぎていたか? パナソニックからプポンサーを受けているOSUの村上氏は、なんと負荷時のセル電圧2.7Vで、そろそろヤバいと考えるそうだ。まだまだ少し下を使えたかもしれない。試走会等で、下の減衰曲線をプロットし、また12Ahの残を示していた残量計との整合性を測り直す必要がある。
来年に向けて。
10年前に作った我々の車両も、さすがに古さを隠せなくなってきている。
まず重量。スーパーチャレンジの車両は、コンパクトでNet100kg程度だ。もちろん鉛電池による重量ハンディはあるが、低重心と重量バランスをセンターに集中させる利点もある。ドリームクラスの車両も新しいものは130kg程度にまとめている。我々の車両は、10年前のスペックで、当時180kg程度。様々なダイエットが効いて、今年はNet140kg台にまで落としてきたが、まだ20kg近いハンディがある。しかもドライバーとバッテリーの搭載位置が高いため、重心が高くなってしまっている。ここまでレースが高速化してくると、こうした車体の抱えているディメリットは、少なくない。
次に発電量。初期のサンパワーは、シリコンセルとしては効率が良く、事実3~4年前まで勝ち続けてきたが、最近スペック通りの電力を出していないことが気になる。面積の少ないオリンピアに貼ったサンパワーは、1380wも出していて、実効出力1000w程度の私の車両を遥かに超えている。もしこのパネルを使えば、定格出力1700w以上を得られる。MPPTなどの回路ロスなどと合わせて考え直さなければならない。
このまま引き下がるのは、悔し過ぎる。もう一度、今の車両で勝ちたい。来シーズンまで、徹底的に弄り直してみよう。既に来シーズンは、始まっているのだから。
Posted at 2012/08/29 15:37:15 | |
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ムソウシン | 日記
2012年08月03日
午前中、車検。今回も早々にパス。
午後は、予選。予定通り、サラッと流して総合6位に付ける。
明日の本番では、総合3位以内が目標だが、、、高価なガルバリウム砒素太陽電池を搭載した車両が、3台に増えてしまっている。エネルギー的に奴らとは対等に戦えないが、そのうち少なくとも1台を捉えなければ目標達成はできない。厳しい展開になっている。
Posted at 2012/08/03 23:09:01 | |
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ムソウシン | 日記
2012年08月02日
鈴鹿サーキットピット搬入終了。
明日は、車検とグリッドを懸けた予選。予選は、無理せず、本番を想定した走りを行い10位程度を目指す予定だ。
あくまでも、予定だ。
Posted at 2012/08/02 20:28:14 | |
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ムソウシン | 日記