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さて、好きな旧車シリーズその4は、ホンダアスコットイノーバ。

ホンダ車もバブル経済で、アッパーミドルクラスの車種を強化していて、アコードの兄弟車アスコットの、さらに上級4ドアHTとして、プリモ店に投入しました。

英国生産のユーロアコード4ドアセダンのフォルムを基本に、当時のアッパーミドルの定番である、4ドアHT化と、2,300ccの大排気量エンジンを積んだクルマです。

私も、発表になったときから気になってたんですが、やはりプリモ店に200万円を軽く越えるクルマは荷が重かったのか、お店にもまず置いてないし、売れないから公道で見かけることもまずないような、マイナー車種でした。

弟も気に入ったらしく、「イノーバええよなあ～（￣～￣；）」とよくつぶやいてましたが、私と同じくマイカーが持てるわけもなく、つぶやいてるうちに、街からも中古車屋さんからも消えて行きました。

やはり、この頃から、ユーロスタイルの5ドアハッチバックに近いデザインに惹かれてたんかなあと思います。
コロナSFも、同じ系統のヨーロッパ向けのデザインでしたね。

1998年の段階でなら、どっちかは探せばあったかも、と思うとこれまた惜しい気がしますね。

今週の研修プログラムは終わりました。
疲れましたが、なんとか月～金を乗り切りました。
でも、面談が入ってたのを失念し、大失敗です。
まあ、電話で用件は果たせたし、相手は許してくれたから、良かったです。

さて、久しぶりに東京駅に降り立ちました。新幹線で関西へ帰省するときは、新横浜から乗るので、久しぶりに東京駅の出発案内を見ました。

やはり、「新大阪」の表示を見ると、無性に帰りたくなりますね。

さて、ビスタ店にてクレスタの商談の続き。
父の「勉強してくれんの？」という言葉の説明ですが、関西では、「（どのくらい）値引きしてくれるの？」という意味です。

ビスタ店の営業マンは、見積り書を作って持ってきました。
なのに、出てきたのは、値引き額がない見積り書です。

この時点で、父（この人も仕事は営業です）は、

「この営業マンはダメだな！」

と判断したようです。だって、値引きを要求してるんですから、気持ちとして少しでも値引きの入った見積り書を出すのが、礼儀でしょう。

父は「それやったら、また来るわ。考えといてな。」

と言って、あっさり席を立ち、コロナに乗ってオート店へ移動。チェイサーを見て、珍しくカタログをめくり、

「フロントグリルのデザインがええなぁ。」

とかつぶやいてます。
そして、一通りトヨペット店とビスタ店も行ったこと、クレスタの見積り書を作ってもらったことなど、オート店の営業マンに話して、

「ほんで、どんくらい勉強してくれんの？」

です。
こちらの営業マンは、いきなり勝負かけてきて、25万引きの見積り書が出てきました。

「こんなもんか。まぁまだ高いなぁ。」
「もうちょい頑張れるやんなぁ？」

オート氏は、

「決めて頂けるなら、頑張ります。よろしくお願いします。」

父は、

「ほんならちょっと出掛けるわ。またあとでな。」

そして、ビスタ店へ。
父は、出迎えたビスタ氏に、

「どうや、また来たで。」

ビスタ氏に見積りを再度お願いしました。
ビスタ氏、

「いかがでしょうか？」

出てきた見積り書、値引きはたったの7万円。

「・・・？」

父、母、私、絶句です。

父は、既に少しキレぎみでしたが、

「なんやこれ？さっきオート店行ったけど、あんた3倍負けてるで。。。」

ビスタ氏はこれを聞いて、一言、

「では、その見積り書を見せて頂けますでしょうか？」

父は、ここで大爆発しました。説教モード全開。

「お前なあ、ホンマに営業マンか？」
「見積り書は営業とお客さんの間の秘密書類やぞ！？」
「それを見せろとは、どういうことや？」
「俺とオート氏の仁義を破れっちゅうんか？」
「そんなこという営業から、クルマなんか買えるか？アホが！」

ヤバいです。母と私も、正直ビビりました。
父はキレるとしばらくは手をつけられない、厄介な性格ですから、一部演技もあるにせよ、マズい状況です。

それで、コーヒーも口を付けずに席を立ち、帰るのかと思いきや、コロナに乗って一言、

「チェイサーで決まりや。文句ないな？」

もちろん文句はありません。
それから、またまたオート店に戻り、完全に戦闘モードの父と、やる気満々のオート氏との一騎討ちが始まりました。

先ほどの見積りから、さらに値引きした見積り書を作って待ってたオート氏に対し、初めは特別仕様車で作ってた見積りを、通常グレードに下げ、さらに装備は最小限まで削らせ、端数を削らせ、約35万引きの242万円になりました。

で、最後の一言、

「242って、数字の縁起がな～んか悪いわなぁ。240でどや？」

私も母も、吉本新喜劇みたいにコケそうになりましたが、
さすがのオート氏、

「やりましょう！参りました！」

ちゃんちゃん。

ちなみに、買ったのはチェイサー2,000ccアバンテ、色はフラクセンマイカメタリック、薄いゴールドっぽいメタリックです。

父はグリーンのメタリックがいいと言ったんですが、母が、

「やの付く自由業の人みたいやん、やめとき。」

と反対し、この色になりました。

いやはや、私はこの時、値引き交渉の極意を垣間見た気がします。
この後、家電やマイカーを自分で買うときは、いつもこのエピソードを思い出しますしね。

長文にお付き合い頂き、ありがとうございました。

今日は朝からクルマネタで。
昔話：父のクルマその4は、トヨタの90系チェイサー。
長くなるので、その4の1です。

1992年、時代はバブル経済の終わり頃、80系のマーク2、チェイサー、クレスタも贅沢仕様でしたが、90系は車体も1700ミリを突破し3ナンバーボディーになりました。

このクルマは、父が初めて商談で本気を出したという意味で、記念すべき1台です。
私も、「月刊自家用車」を愛読してましたから、頭のなかは完全に商談モードで、臨みました。

その前のクルマはトヨペット店扱いのコロナですから、順当ならマーク2が有利なはずですが、担当営業マンが変わったりしてて、お店に行ってもカタログ１つ出すのにモタモタ。
母と私で行ったのですが、第一印象で、トヨペット店はアウト。まともな商談はしませんでした。

あとは、当時はオート店のチェイサーと、ビスタ店のクレスタ。父は相変わらずクルマに興味がないので、母と私で気に入ったクルマを、最後に父が交渉して決める、ということになりました。

母が気に入ったクルマは、クレスタ。
「クレスタでなければならない」山崎努の印象も強かったみたいです。
私も、4ドアHTのチェイサーより、4ドアセダン（プレスドア）のクレスタの方が、距離を乗ることを考えると剛性が高いセダンがオススメでした。

で、交渉はビスタ店に絞って、父を連れて営業マンに引き合わせました。
一通りクルマを見て、席について、
「だいたいどんくらい勉強してくれんの？」
から、価格交渉がはじまりました。

以下は、その4の2へ、続きます。