
龍飛崎を通過する新日本海フェリー「はまゆう」、北海道へ向けて航行中。

敦賀港から乗船した新日本海フェリー「はまゆう」で迎えた翌朝、
部屋のテレビを航路図にすると出航から4時間半が経過した4時29分、能登半島沖を航行中。
16時間後には北海道に上陸する。

あと30分程で日の出時刻を迎える。
部屋のバルコニーから東の空を見ると雲が多くて日の出はダメそうだ。
タイミングがいいと日の出前から空や雲が赤く染まる様子がドラマティックなのだが。

夜間は船内の照明を一部落としていて、人の姿も無くひっそり。

外には出られなかった。
過去の経験から一度閉鎖されるとなかなか解除されない。

レストランがあるのは一つ階を下りた5階、この船は4~6階が居住スペース。

横須賀~新門司間を航行している時は出航直後もレストランがオープンしているが、
新日本海フェリーとして運航している時は夜食は無し。
それにしても一度の航行で4回もレストランがオープンする東京九州フェリーはすごいと思う。

吹き抜けのエレベーターが目立つ。

部屋に戻ってバルコニーへ、もうちょっとすれば太陽が出てくるんじゃないか?

そして太陽が昇ってきた。

部屋に入ってテレビ画面の航路図、5時19分でまだ能登半島沖。

水平線上からではなかったが、この日の出を見られたのは大きい。
右舷側の部屋を選んだのも陸地と日の出が見られる可能性があるから。
もし左舷側の部屋しか選択できなかったら、新潟~小樽航路にしていたかもしれない。

見上げると操舵室がある。
夕方この操舵室の窓を清掃するので、バルコニーには出ないでねということだ。

しばらくバルコニーからこの光景を楽しむ。

まだ外へは出られない、この時5時半ごろ。
安全上はもう大丈夫だと思うが、乗組員が休んでいる時間帯なのですぐには解除されない。
こういう状況になるとバルコニー付きの部屋にした甲斐がある。

船内に光が差し込んで雰囲気が一気に明るくなる。

レストランにも太陽の光が差し込む。

外に出られないのなら部屋で過ごそう。

今日の北海道はたしかこんな感じで天気良いんだよな。
到着後はどうなっているか。

7時20分ごろ、そろそろ外に出られるんじゃないかと行ってみると閉鎖が解除されていた。

この時を待っていた。

柵で囲われて明り取りがある下はバーベキュースペース。
もう少しファンネルの近くまで行ける。

ここが6階の外部デッキで行ける一番後方になる。

航跡はやや見にくい。

船内に戻って、5階の船首部部にあるフォワードサロン。

新日本海フェリーと同じような感じ。

前方の景色を見ることが出来る貴重な場所となる。

ショップは案内所の横にあるので、案内所が開いている間はショップもオープンしている。

8時になったので朝食だ。

海が見えるテーブル席へ。

洋風プレートセット。

海を眺めながらの食事というは贅沢な時間。

食後、外の空気を吸いに出る。

実際に「はまゆう」に乗船してみて、この外のデッキのエリアは広めだと思う。
既存船の「すずらん」「すいせん」は後方のわずかなエリアしか外に出られない。

プラネタリウムや映画が上映される「スクリーンルーム 星空」。

クッションに座ってみると、座り心地は良い。
部屋はそんなに広くなく、実際にプラネタリウムの上映時間前に覗いてみると、
けっこう人がいたので入るのをやめました。

あらためて、ベッドにソファ、専用バルコニーの部屋は非日常の時間を過ごすことが出来る。

いつでも海を見ることが出来るのはまさに贅沢。

新日本海フェリー「はまゆう」としての御船印を昨日の乗船直後にショップで購入。
御船印には日付が入るため、可能な限り乗船日に購入するようにしている。

現在時刻は9時前、この後の通過ポイント時間を確認する。
9時54分の姉妹船との行き合いは乗船中の一大イベントで必ず外の広いところで見たい。
あとは15時54分の竜飛岬は楽しみ。

ちょうどこのころ、6階外部デッキは黄砂の清掃のため一時閉鎖するとの放送があった。
なんてこったと思ったが、そのかわり5階レストラン奥のバーベキューガーデンを解放するということ。
ということでその場所を確認するためにレストランを通り抜けていく。

こんなところに出入り口があったんだ。

バーベキューガーデン、光が差し込む感じが良い。

6階のデッキよりも後方に来ることができる。

ファンネルは東京九州フェリーのロゴマーク。
昨年の11月から今年の5月初めまでの約半年間、船のチェンジが続いたが今後はどうなるのか。

またレストランを通り抜けて船内へ戻る。
最近になって船内でクレジットカードが使える船も出てきた。
注意書きにもあるように、通信状況によってクレジットカードは使えないとあるので現金は必要。

国内の長距離フェリーは多少の大きさの差はあるものの、
この吹き抜け部分が大きくとられているとそのフェリー自体が大きく感じる。

部屋のバルコニーから、遠くに姉妹船が見えた。
すれ違いの時は船内放送で案内がある。

再びレストランとバーベキューガーデンを通り抜けてすれ違いを見に行く。

青空の下、外のデッキですれ違いを見られると満足度が違う。
普通、すれ違いはこのくらいの距離。
昨年乗船した太平洋フェリー「きそ」では、すれ違いの距離が信じられないくらい近く、
あっという間にすれ違うので写真がほとんど撮れなかった。

この時の姉妹船は新日本海フェリーの「はまなす」、そう「それいゆ」ではない。
翌日の敦賀発はこの「はまなす」になるので、ダイヤが前後に一日ずれていたらこの船に乗れなかった。
つまり東京九州フェリーの船ではなかったということだ。

時刻は11時25分、秋田県の男鹿半島が近いことが分かる。

しばらくバルコニーから眺めていたが、距離が遠いのか男鹿半島らしき陸地は見えず。

予定より30分早い11時半ごろ、レストランがオープンしたと船内放送があった。

過去に新日本海フェリーに乗船して乗客が多い時は早めにレストランがオープンしたこともあったので、
今日はそういう日なのだろう。

朝食の時と同じ海が見えるテーブル席へ。
ちょうどこのテーブルがあるエリアは奥まったところにあって、
他の人が通り抜けて行くことが無いので落ち着いて食事が出来る。

昼はホエー豚の豚丼。

乗船している船は東京九州フェリーだが、新日本海フェリーでも最近タッチパネルが導入されている。
以前のカフェテリア方式のように並ぶことなく、席に座って注文すると出来たてを持ってきてもらえる。

海を眺めながらの昼食、贅沢な時間だ。

黄砂の清掃のため6階の外部デッキを閉鎖するとのことだったが、
自分の部屋のバルコニーの床も黄砂がたまっていた。

13時25分、秋田県から青森県へ。

海の向こうに大きな山が見える。

頭の中で地図を思い描いて、あれは岩木山か。

15時13分、航路図を見ると龍飛崎が近づいてきた。

写真は15時26分。

あの断崖の景色、見覚えがあるぞと思って撮った写真。
1ヶ月前、龍飛崎を目指して龍飛ラインを行こうとした時、
ちょうどあの断崖の右の方の国道339号で龍飛ラインが通行止めの案内を見た。

そして龍飛崎が見えてくる。

もうこれはバルコニーではなく外のデッキで見よう。

黄砂の清掃のため朝9時ごろから閉鎖されていた外部デッキは13時ごろから解放されていた。

敦賀~苫小牧東航路は2018年夏にも乗船していて、その時も龍飛崎を見ている。
前回は曇り空だったが、今回は雲一つない快晴。

1ヶ月前に行ったばかりの龍飛崎を今度は海側から見る。

もし龍飛崎に行っていなかったら、いつか行ってみたいなあという印象で終わったと思う。

それが行ったばかりということで龍飛崎に到着した時の記憶がよみがえってくる。
フェリーは龍飛崎の近くを通るので灯台やホテル、風車が肉眼でも確認できる。

あの場所に立ったことを思い出しながら、龍飛崎を通過して行く様子をずっと見ていた。

津軽海峡に入って龍飛崎が見えるということは反対の左舷側は北海道の陸地。
時刻は16時、あと4時間半で苫小牧東港に到着する。