
ヤマンバランサー公認ジムカーナ参戦計画の番外編。
JMRC
神奈川ジムカーナ第6戦@富士スピードウェイにスポット参戦した。
今回の目的は、↓の2つ。
・1年の感謝を込めてオーナー様と競技会へエントリー
・ヤマンバでのラストラン
結果から言おう。
オーナー(CL3クラス)と私(BN4クラス)で
2クラス制覇!
ヤマンバランサーに、
2009年の有終の美を飾らせてやることができた。
1年以上眠らせていた6部山のAD07を引きずり出してきた。
4部山を切ったネオバより、幾分はマシだろう。
GPS計測システム
「ラプラス」を投入。
オーナー様と私の走りを徹底分析して表彰台を目指した。
前日練習から乗り込んだ。
久しぶりにスポーツ走行するオーナー様のリハビリのため、
ラプラスのデータをにらみつつ、走りを分析。
詰めどころが見えてくる。
ドライバー感覚と車両挙動とのギャップ、
戦略の勘違い、
タイム差の出やすいセクションの認識…。
鬼門は、
ゴール手前の180°ターン→ゴール。
この区間は低速ゆえに、アクセルを全開で踏んでいけるかどうかで勝敗が決まる。
レース当日。
レイアウトは、
コースを目一杯使いながらも、6回もサイドを引く箇所がある、
神奈川Sr独特、C地区らしい組み合わせ。
前日練習とは若干パイロンの位置が変わっているものの、
前日のデータから活かせることは山ほどある。
なんと、ゴール前の
鬼門はまるっきりそのまま!
BN4の私は、2ndヒートに3/100秒タイムダウンするも、
1stヒートのタイムが最後まで抜かれずに
優勝。
CL3のオーナー様は、1stヒートに最多パイロンタッチ賞に輝きながら、
2ndヒートに見事な逆転で
優勝。
「ヤマンバランサー、ここにあり!」
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私は、結果以上に
価値ある気づきを得た。
2ndヒートの出走待ち、いつものようにクルマと一体化するおまじないをする。
この1本が、ヤマンバとの
本当のラストランだ。
「1年間ありがとな。さあ、最高の1本にしよう!」
次の瞬間、
涙がこぼれた。
まるで、ラグビー選手がキックオフ前に高揚して涙するように。
2ndヒートの前半セクション、私はヤマンバと
完全に同化しているように思えた。
コース上の
行くべきところに行くべきして、"我々"は吸い込まれていく。
(こんな歯が浮くような表現は、正直恥ずかしいのだが…)
まるで
ダンスを踊っているよう。
何も考えていなかった、ただただ、音楽に身を任せてステップを踏む。
タイヤが食わないことも、リアデフが小さくてステアしないことも、
パワーが足りないことも、そんなことは何も感じなかった。
なんとも心地がいい、ヘルメットの中で口元が緩む。
2つ目のサイドターンを立ち上がった時、また、
涙が流れた。
#現地ではもっとエゲツない表現をしてましたけどね。(^^;;
そして中間計測パイロンを通過した頃、外ではアナウンサーが叫んでいたらしい。
「さあ、自己のタイムを0.6秒詰めて
中間ベストぉ!」
ゴールまで続けばよかったのだが…。
この
甘美に満ちた状態は、テクニカルセクションの入口までだった。
「…ん?…あれ?!おいおいっ!」
今までの一体感はどこへいったのだろう、
いつものヤマンバに戻ってしまった。
よくよく思い返すと、それは私の意識が先走ったからだった。
「あぁ、ここでリアを出して…」
ヤマンバは
GSRである、
FFチックに乗らなければならない。
しかし、いつの間にかFRの挙動をヤマンバに期待していた。
これが、
一体感に乖離をつくり、一気に
崩壊させたのだった。
サイドを引くたび、焦ってアクセルを開けるたび、
前半の貯金が路面に落ちていく、チャリン、チャリン…。
この時点で
0.2秒のロス。
そして、前日からわかっていた
鬼門「ゴール前180°ターン」…、
失速した。
0.4秒のロス。
#上記のロスタイムは、ラプラスデータの分析によるもの。
ピアニストの上原ひろみが言っていた。
「今から自分が弾くピアノとは、対話をして、触れ合って、一体化する。
その時、初めてその空間にある全てのポテンシャルが発揮される」と。
クルマと一体化するとはこういうことなのだ、今回、それを知ったように思う。
方法はわからない、もしかしたら"お得意"の勘違いかもしれない。
でも、
ドライバーと、
クルマと、
コースと、
路面と、
それらもろもろの
ポテンシャルを発揮するため一体化する、
ヤマンバは、最後に、
そんな世界を垣間見せてくれた。
Posted at 2009/11/03 10:37:38 |
Evo de 09東海Sr | 日記