夏が
終わるこの時期、
毎年恒例の
サイトウキネンオーケストラを
聴きに、
長野県は松本まで。
ゆえに、神奈川Srの第5戦は欠席。
斎藤秀雄に従事し、現在世界で活躍する一流の演奏家が、
年に1回、この時期だけ結成する、
サイトウキネンオーケストラ。
総監督は、世界の
小澤征爾である。
今年はトチ狂った男のストーリーであるベルリオーズの
幻想交響曲、
小澤さんがどう指揮するのか、それを楽しみにチケット争奪戦に勝利した。
しかしながら、ご存知の通り、
小澤さんは昨年末から食道
ガンの療養に。
サイトウキネンフェスティバルまでには復帰できるはずだったが、
療養は、彼の
足腰を弱めるには十分だった。
指揮はとんでもなく
体力を
消耗するそうだ。
彼の指揮を見ていれば、オーディエンスでもそれは良くわかる。
事前に、彼は
タクトを振らない旨の電話連絡を受けた。
開演のベルが鳴り終わると同時に、
マイクを片手に
小澤さんが現れた。
「
申し訳ない。早々に復帰して、来年はバシバシやります。」
そして、
弦楽セレナード
(おぉ人事、おぉ人事のCM)の第1楽章だけを指揮した。
指揮台には
椅子が用意されていた、
しかし、10分弱の間、ほとんど腰を
浮かしたまま。
本当に足腰が弱っているのか?と
疑いたくなるほど、
いつもの通り、
全身でオーケストラを
コントロールしていく。
幾分粗さも残る演奏が終わった時、
小澤さんは、まともに
歩ける状況ではなかった。
その
背中に思ふ。
与えられた環境、その中で
自分ができることを、
全うする。
その舞台を与えてもらったことに
感謝して。
その
クルマを、この
コースを、この
イベントを、
作り上げてくれた人たち、
支えてくれている人たち、
サーキットや競技場を
許容してくれる周辺住民の方々。
環境を与えてもらったことにどれだけ
感謝して走っているだろうか。
走る機会があることを、当然のように思っていないだろうか。
ただ、
漫然と走ってはいないだろうか。
その環境の中で、自分ができることを、
どれだけ
全うできているだろうか。
全うすべし。
Posted at 2010/09/22 00:25:15 |
トラックバック(0) |
徒然pit | 日記