
えー、最初に言っておきますが、今日のは無駄に長いですよ。申し訳ないのですが・・・
さて、昨日のブログのせいで、10年近く開くことのなかった昔のアルバムをめくることになってしまった私。
もう自分でもすっかり忘れていた、あんなことや、こんなことや、まあ見なけりゃ良かった・・・みたいなのにも否応無く遭遇してしまったりもしたのですが。
でもそんな中でも、多少はクルマにまつわる思い出も蘇ってきましたよ。
例えばコレなんかどうでしょう・・・
いすゞが誇る名車「117クーペ」です。
1年間しか乗らなかったんですよ。いろいろ訳あって。
ホントに好きで、好きで、大好きで、いつでも、いつまでも一緒にいたかったのに・・・(あ、クルマの話ですよ)
新入社員の時、もう今から18年前のことなんですね。
会社に入って、今まで乗っていたボロボロのスタリオンを同期に3万円で売り飛ばして。
さあ、次のクルマは何にしよう・・・と思った時に、たまたま開いたカーセンサーで出会ってしまったんです。
もちろん名前くらいは知ってたんだけど。
巨匠ジウジアーロの手による、日本車離れしたそのスタイリングと、いすゞ車特有の線の細い美しさ。
今まで全然候補にあがったことすらなかったのに、その瞬間からとりつかれてしまいました。
もう次の休みには、練馬区の半分ディラーのような、半分一般の中古車屋さんのようなショップへ見に行ってました。
80年式だったので、117の中では最後期に近いタイプ。あまり評判の良くない角目のマスクのXEグレード。
一応ツインカムの最上級グレード、しかもAT、フル装備。
これなら普通に乗れるなんて思っちゃいまして・・・それが大きな間違いだったと後で気づくのですが。
気がついたら契約書にサインしてましたよ。しかも元は朱色っぽい色だったんだけど、グリーンメタリックにオールペンまでしてください!なんて頼んじゃったりしてました。
なんだかんだで諸経費込みで100万円ぐらいだったかなあ・・・
自分のものとなってからは、もう毎日乗ってましたよ。
休みの日はもちろん、会社が終わった夜遅くとか。
SAの駐車場とかで意味も無く前ヒンジのボンネットを開けて、悦に入ってたりしたなあ。
信号待ちではビルのガラスに映る姿に見とれていて、クラクション鳴らされたことも多数(笑)
結構知らない人からも声かけられたりしましたよ。
スピード違反で捕まったおまわりさんにも、切符は切るけどクルマは渋くていいね!なんて全然うれしくないお言葉を頂戴したり・・・
まあ、しかしオールペンしたてで一見きれいに見えたし、内装も結構程度良かったんだけど、とってもボロかったっす(涙)
走行中にトランクが突然開いて、後続車の爆笑を買ったり。
致命的だったのは電気系統がもうメタメタで、何度バッテリー上がりをしたことか、って感じでした。
JAFに来てもらっても、新品のバッテリーに取り替えても、もちろん買ったお店に持ち込んでも、次の日にはまるで何事もなかったかのように「エンジンかからない!」です。
それでも電気系統全取っ替えしてでも乗り続けるつもりだったんですよ。
でも、ある日東北道で止まっちゃったんですよね。鹿沼のあたりだったかな・・・
しかも追い越し車線で。
思ったより周囲の目が温かかったのが救いではあったのですが、JAFが来るまでの時間の長かったこと。
もちろん携帯なんて持ってない時代だから、路肩脇の非常電話で連絡して。
あの時路肩を走る自分を乗せてくれたワンボックスのファミリー、今改めてお礼を言いたいです。
それでですね、その時付き合い始めたばかりの彼女が乗ってたんですよ。
しかも限りなく初デートに近い状態で・・・どこに行こうとしてたかはもう忘れちゃったけど、お弁当作ってくれてたんですよね。
エンジン止める訳に行かないので、近くのPAでクルマの中でエンジンかけたまま食べました・・・
僕は単純においしかった記憶もあるし、はしゃいでた記憶もあるのですが、彼女はたまったもんじゃなかっただろうなあ・・・
で、言われた訳ですよ。
これからもお付き合いしたいけど、私のことを思ってくれるんだったら違うクルマに乗せて。
いやいやいや、オレはこの117ちゃんを捨てられないぜ!
ホントにそう思ってたんですよ。117を取るつもりだったんです。
でも、そう心に決めて本格的な修理をしてもらおうと、お店に持っていこうとしたとき・・・
駐車場で見た自分のクルマ。なぜかルーフの一番後ろに違和感を感じて。
サビで塗装が剥がれて、元の朱色が見えちゃってました。
グリーンの中で存在感を主張するその色を見た途端に、一気に心がしぼんじゃいました。
修理のために持ち込むつもりだったのに、売却の査定になってしまいました。
しかし・・・10万くらいにしかなんなかったんだよなあ。
希少価値があったわけでもないし、まあこういう状態だったし、今ならちょっとはゴネたかも知れないけど。
今思うと、もう少し踏ん張ってればと考えるときもあります。
でも、まあそうすると今のクルマにつながることもなさそうだったし、良しとしましょう。
ちなみにその時の彼女には、次のクルマに代わってからすぐに振られてしまいました・・・(涙)