
C63用カーボンボンネットを某所で見かけ、ふと感じたことをお話させて頂きます。
■軽量化
通常のCクラスよりトレッドを広げ、フロントヘビーによるアンダーステアを消そうとAMGがかなり努力したことが窺い知れるわけですが(LSDのイニシャルトルク設定もそのあたりを考慮しているように感じます)、慣らしを終え、コーナーで踏むようになるとやはりフロントヘビー感は否めず、そんな時はカーボンボンネット煩悩に包まれます。。。
ドリフト専用車のS15にカーボンボンネットを装着していますが、同じS15用でも各メーカーによりクォリティは様々でして、いいモノを選ばないと、強度不足だったり剥がれてきたり等々怖い思いをさせられます。。。
それと私見ですが、ボンネットピンは必ず装着すべきです。純正ボンネットキャッチだけではボンネット本体が軽量化されているだけに、ある程度の速度域からは不安要素が増してきます。
イマドキのカーボンボンネットはボンネットピンが無くても220くらいまでなら大丈夫!との話を聞き、お馬鹿なボクはテストコースで245まで出したことがあり、その時は無事でしたが、正直いつボンネットが開いてしまうか怖かったです。。。
実は17~18年前にボンネットが開いてしまった経験があるのです。当時N1車両の練習走行で、ピットインし、メカニックがエンジンルームをチェックし、そのままコース復帰しようとしたら、ボンネットピンを閉め忘れてて、コースインするなりボンネットが全開してしまったのです。いきなり視界が真っ白に(ボディカラーは白)なってしまい、びっくりしてその場で急ブレーキを踏んでしまいました。フロントガラスにはクラックが入った程度で怪我はありませんでしたが、あれがもしも高速域で起きていたらと思うとゾッとしました。。。
ボクもS15に使用していますが、上の画像のボンネットピンが扱いやすくお薦めです。
ご参考→
AeroCatch
■ダクト
せっかくならダクト付にすれば温度対策も講じられるのではと考えてしまいます。温度対策の為には、フレッシュエアーを取り入れ、熱気も効率よく排出したいところです。(フレッシュエアーに関しましてはまた別の機会にでも)
ちょっと異なる事例なのですが、FD3S(RX7)に乗っていた時の話です。このクルマは夏場のサーキットでは数周で水温が100度を超え、108度になると点火がリタードしてしまいました。流麗なスタイリングとの引き換えに、実はエンジンルームの室内高が結構ぎりぎりのクルマだったのです。
単純にラジエーターを大きくしても劇的な効果はなく、エアロバンパーを装着しても根本的な解決策とはならず、当時GT選手権に出ていた友人を通してチームメカニック氏に相談したら、ラジエーターとインタークーラーをVマウントにすること、そしてボンネットを某メーカー製にすることを薦められました。
Vマウントに関しては諸説ありますのでここでは割愛させて頂くとして、問題はボンネットについてです。そのメーカーのボンネットは、ダクトの配置が絶妙で、エンジンルーム内に乱流が起きることなく、効率よく熱気を排出出来るとのことでした。
確かにダクトの位置は重要だと思います。C63の場合エンジンルーム内にスペースの余裕がありませんから尚更です。
・・・というわけで私見を書かさせて頂きましたが、C63用カーボンボンネットに関してはもう少し選択肢が増えるまで静観していようかなぁと思っております
