アルトワークスといえば思い出すのが2001年9月のことです。
今は亡き親友が知人から初代アルトワークスRS-R(4WD)を譲り受け、それを某H工場長が専属メカニックとして内装やアンダーコート等も含め余計なモノを取っ払い、筑波1000で開催されたK耐久レースに出場したのでした。
予選は親友が担当し、決勝のスタートドライバーは不肖ワタクシメ。4WDならではのロケットスタートで数台抜いたものの、初めてのコースに戸惑いながら周回を重ね、ドライバー交代したところでドライブシャフトが壊れリタイヤ。
カタログの車重は640㎏で軽量化によりおそらく600㎏を切っていましたので、軽快さを満喫でき、ノーマルの550ccは低速トルクが細いものの、高回転域まで回すと秘めたる実力を感じ、2ストバイクのようでした。
そんな思い出があるものですから、今回のターボRSには興味があり、スズキのHPで試乗車を検索し、出かけてみました。
試乗車はFF。ミッションは5AGS。店頭渡し価格1,361,124円也。
まず運転席に乗りこみ、シートポジションを合わせようとしたら思ったほど低く調整できず、ちょっと腰高なクルマに感じてしまいました。ただ身長180㎝のボクでもヘッドクリアランスには余裕があり、助手席に営業氏が座っても互いの肘がピターッと触れ合うようなホモ空間ではなかったです(笑)
まずは5AGSをDモードで発進。クリープはゆっくりながらもします。大通りを走り始めると、Dレンジホールドのままでもシフトアップする度に失速するようなショックを感じました。
そこでMモードに入れてパドルシフトしてみました。アクセルを軽く踏んだままの状態であっても、シフトアップする度に失速感を伴うショックがあり、隣で恐縮しながら座っていた営業氏が「あ、あの・・・アクセルを完全にOFFしてからシフトアップしてください・・・」と言うのでその通りにしてみたら、確かにショックは大分なくなりました。
シフトダウンも5速全開から2速までやってみたところ、5→4→3までは遠慮気味なブリッピングと共にシフトダウンしていきましたが、3→2速はピーッと警告音が鳴ってしまいました(^^ゞ
恐縮系営業氏によれば「それなりのブリッピングが必要な状況ではエンジン保護の為シフトダウンしませんです・・・」とか。
正直申し上げて、約136万円也の車両本体価格を考えれば、ものすごくSUZUKIが頑張ったことはわかります。価格差を考えればPorscheのPDKと比較する必要はありません。
でもね、、、これだったらATはCVTでいいでしょうし、5MTも設定すべきでしょう!恐縮系営業氏によれば試乗されたお客様の8~9割が「5MTがあればなぁ・・・」とおっしゃったそうです。
その他では、ボディ剛性は軽とは思えないくらいしっかりしており、これは嬉しいところ!(^^)!
レブリミット手前の7000rpmまで踏んでみましたが、感覚的には20~60㎞あたりが速く、そこから先はフツーです。
ブレーキはサーボアシストが強すぎずコントロールしやすくいい感じ。
ステアリングの操舵感はパワステのアシスト量がやや多すぎて、個人的にはもう少し重くしたいですし、路面からのインフォメーションも欲しいところですが、このあたりはトレッドを広げるなり、足回りを換えるなりすれば改善しそうです。
運転席を自分のポジションに合わせてからリアシートに座ってもレッグスペースはご覧のとおり!しかしながらヘッドクリアランスはやや厳しく猫背気味に座らねばなりませんでした。
ピンク↓の部分に頭があたってしまいます・・・。
リアシートの居住性を頑張った分、トランクが狭いのはしょうがないところ。。。
さて、総括です。
かつてのアルトワークスほど硬派ではありません。アルミブロックのエンジン(R06A)はブーストアップに耐えられるほど頑強ではありませんので、チューニングの余地はあまりないように見受けられます。
5AGSは軽でこのような技術に挑戦したことには敬服しますし、車両価格を考えれば相当頑張ったことが窺い知れるのですが、Dモード・Mモード両方で中途半端さが否めなかったです。
軽量化に取り組みつつボディ剛性をしっかり出しているだけにとても惜しい・・・。
おそらく20~30代には新鮮に映るのかもしれませんが、モータースポーツやチューニング界でも活躍した昔のアルトワークスを知るナウなヤング世代にとっては失望感が強く、今のままでは「体育会系を装ったオ○マ」と揶揄されてしまいそうで残念です。。。
MT仕様の追加と5AGSの熟成を期待したいところです!
・・・というわけでこちらの曲↓を聴いちゃいましょうか!
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Posted at 2015/03/31 14:47:00 | |
気になるクルマ | 日記