第76弾
『ラムゼイ・ルイス・トリオ/チョイス!』(1962~64年録音)
ラムゼイ・ルイス(1935.5.27日- シカゴ生まれ)についてはこのシリーズの
第19弾でも取り上げているので、2度目の登場となります。
第19弾の『ジ・イン・クラウド』を「フュージョン登場前夜の状況を良く伝える歴史的なライブ録音」と紹介しましたが、このレコードはその2~3年前の録音なので、オーソドックスなジャズのスタイルは維持しつつも、「なにかはわからないが来るべきもの」を模索している様子はうかがえます。
でも、それは50年もたって過去を振り返ったから言えることで、当時のリアルタイムでは「迷走している」ようにしか感じられなかったでしょう。レコードを聴くということは、過去の状況を追体験しながら歴史的な意味を検証する作業なのかもしれません。
ジャケットはエスモンド・エドワーズという人が撮った写真で、ロールスロイスのラジエーターヘッドに立つ精霊像「スピリット・オブ・エクスタシー」がデザインされています。でも、よくみると精霊の顔がラムゼイ・ルイスの顔になっているという洒落っ気が。
本物の「スピリット・オブ・エクスタシー」の写真はこちら。
像そのものを作り替えたのか、写真のコラージュなのかはわかりませんが、台座の形が違うから作り替えたのかもしれません。アーゴというシカゴのマイナーレーベルは小さな会社なのに、ずいぶんと手の込んだジャケットのデザインをしたものです。
Posted at 2019/12/01 10:06:43 | |
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JAZZのLP | 日記