RICOHのカメラ、マイナーなのになかなか面白いです。先日のオートフォーカスレンズもRICOHの面白い取り組みですが、同時期に開発されたXR-Sというカメラがこれまた渋い!
なんとソーラーバッテリーシステムを装備しています。
この開発時期に電子制御化が進んだ一方で、代償として電源確保の懸念が生じたようです。Nikonなどはメカニカルシャッター機能が残されて、電源確保ができない時でも何とか撮影を続行できるよう設計されていたようですが、RICOHの回答はソーラーバッテリーということなのでしょうか?
ソーラーバッテリー単独では使用できませんが、ボタン電池の消費をアシストします。
消費サイクルが延びただけで、いつか必ずくる電池切れという根本的な問題解決にはなっていない気がしますが、RICOHのカメラをメインに使うプロカメラマンもいないでしょうから、一般的なアマチュアには半永久的のようなものなのでしょうか。
さて実は先日不具合を起こしたXR7というカメラは、このソーラーバッテリーを取り除いた設計のようです。
そしてこのXR-Sは、先日のオートフォーカスレンズと一緒にオークション購入したものです。カメラはシャッターが降りないのでジャンク扱いで売られていました。
どうもRICOHのカメラのシャッター不具合は多い気がします。オークションのRICOHジャンク品のほとんどがシャッター切れない、ミラーアップ、巻き取り不可です。よくよく色々なブログなどを読んでいるといくつかの原因パターンがあるようで、もっとも簡単そうな原因が内部の樹脂パーツが経年劣化でポロポロ内部で落ちてしまい、シャッター機構に噛んでしまうというものです。そうしたカスがぼろぼろ出てくるとのことなので、試しに第一本命のXR7の底蓋を開けてみました。
赤で示したところにカスがぽろぽろひっついています!これらをピンセットで丁寧に除去し、更にカメラを振ると中からモルトのようなゴミが出てきました。おや?これは期待できるか?
電源を入れ直し動作を確認しましたが、しかし一向に治る気配はありませんでした。このカメラは修理に出すか検討中です。
もう一つのジャンク品のXR-Sを同様にご開帳したところ、大きなカスが機械の間に挟まっていました。これを除去しその他のカスも振り落とし電源を入れると!機能が戻ってきました!
使用感も少なめで割と程度はいい方だと思います。これで競り合って上がってしまった落札価格分の慰めになった気がします。
とはいえ、この手のカメラの例に漏れず全く整備されていないのでチリやホコリで汚い。
埃が溜まりやすそうな凹凸の周りに長年触られてこなかったことを示す汚れが薄く堆積しています。
幸い磨けば見違えるようになりそうなので、折を見てやってみます。このカメラもすぐに実戦投入予定です。
元の通りにAF レンズと組み合わせてみました。
どうですか?
なんというか、学研の科学と学習についてくる付録のような佇まいです。
リコーですよ。
ソーラーですよ。
オートフォーカスですよ。
これが発売された80年代初頭、僕はまさに学研の付録の日光写真で遊んでいたと思います。
アニメを見ても未来の技術をテーマにしたものも多く、将来に心をときめかせていた頃です。
ゲームウォッチとかファミリーコンピュータとか、ハイテクおもちゃもばんばん増えてきたし、ウォークマンやWカセットラジカセ、そのうちCDプレーヤーとかα7000とか、新しい製品が出るたび日本は最先端を走ってると鼻高々でした。もう、凄いMade in Japanがもてはやされ、そして旗を先頭に日本人はキョロキョロと海外へ飛び出して行きました。
あの頃思った日本の未来と、現実の今はだいぶ隔たりがあります。世界をリードしていたつもりが、だいぶ遅れをとってきてます。そして事勿れ主義が災いし周りの横暴な国々にいいようにやられています。
余裕かましてアジアには特に、ちょっと強気な態度をとったつけもあるかもしれません。
バブルがはじけた後の日本はとにかく散々です。
このままいくと、今更感満載ですが相当危機感を持たないと、あらゆる面で大陸に飲み込まれてしまいます。
って、あれ?何でこんなこと書いてるんだ?
Posted at 2020/05/17 00:48:28 | |
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