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先代L322最終型のオートバイオグラフィーの、かなり男っぽい重厚な感じの内装から、


Navy/Cirrusの組み合わせのさわやかな内装になったのですが、


内装についてはいい部分とそうでない部分があると感じています。

まずいちばん残念なところは、「香りがほとんどしない…」というところ。

前車は２，３日ぶりにドアを開けると、中からムワッとレザーの香りが溢れ出し、子供にも「レンジの匂いだ！」と言わしめるくらいで、ドイツ車などとは一番違いがわかる部分だった気がします。

それが現行のオートバイオも同じブリッジ・オブ・ウィアーのはずですが、わずかに芳香を感じる程度になってしまいました。またレザーとしてもやや薄くなっているようで、柔らかいものの、触れたときのモッチリ感が減っている気がします。

なめしなどが変わったのかもしれません。昨今はランドローバーがユーカリ由来のシート素材を作ったり、ベントレーがマッシュルーム由来のシート素材を研究するなど、動物性のものに対する抵抗感がどんどん増しているので、致し方ないことなのかもしれません。

あと、ドアが遠くなったのに伴って肘掛けが離れて、「座って肘を置くと左右両方が自然と快適な位置に腕を休められる」感じではなくなり、右だけ少し遠くなったのが残念なところでしょうか。


車の下をすぐ見られるようにドアに近いところに座席を置くオフロード志向から、カメラで確認させる方向に変わったため、そして側面衝突の安全性のため、あとはゆとりある室内空間のため、でしょうね。

ただこれらの点を除けば、あとは装備的にも良い部分が非常に多く、

・広大な開閉可能なパノラミックルーフ、そして天井のライニングがアルカンタラ！


・オートクロージャーのドアが上品（逆に強く閉めないように気を使う）
・シート側面などがシワやスレが出にくいカットラインに変更されている
・運転席の座面長も調整可能になり、大腿後面の圧迫もなくなった
・スイッチ類がスッキリ、でもそんなに不便じゃないようにそこそこ考えられている
・ダッシュボードのレザーも紺色できれい
・足元やトランクのライニング、樹脂パーツも紺色で統一され、非常におしゃれ


・リヤシートは快適至極。ニールームも十分で、前席シート背面も明るい色めでよい（マイチェン後に一部黒い樹脂になり残念な感じに）


だったりします。

座って移動する空間としては、以前にも増してひっじょ〜に心地よいものとなっています。

乗り始めてからもう２ヶ月も経った、レンジ・ローバー　ディーゼル　オートバイオグラフィー（長い）。

３rdを購入した時は現行はすでに発表されていましたが、３rdの非常にボクシーな外観にオリジナルの伝統を感じつつも、現行のデザインを素直に「いいな」とも思っていました。


特に萌えるのが、おしりのビミョ～な下がり具合と、リヤに向かってサイドから絞り込まれていくデザイン、そして小さめのテールライト。


これとレンジローバー伝統のルーフ、ボンネットからテール、そしてボディ下の３つのラインとが相まって、昔からのロールスやベントレー、ジャガーなどの英国車伝統のデザインとレンジローバーの伝統が融合したかのような、非常に魅力的な外観になっています。

デビュー当初はやや寝ているフロントガラスが気になったりもしたのですが、実際に日々乗ってみると、ピラーのデザインを工夫したり、サイドガラスやドアとの距離を広げるなどして圧迫感を感じないようになっており、運転中の視界に違和感や窮屈さはほぼ感じません。


こちらは某所で座らせていただいた、初代クラシックレンジ。それも２ドアの車両。


ドアからの距離がめっちゃ近くて、「コレ側突やばいよね（汗）」とは感じますし、体だ露わになるが着座位置も慣れないのですが、この運転席からの眺め、これは４thの現行でも基本となる風景が同じなのには驚きました。

４０年経っても変わらないものがある。それが感じられるのが素晴らしい。

リヤの空間は大幅に改善していて、ガラスも下まで全開しますし、ドアも大きく開くし、申し分ありません。


少し大きくなったと運転していて感じますが、クルマとしての素材もテクノロジーも変わっているにもかかわらず、まぎれもなく「レンジ・ローバー」以外の何物でもないと感じさせる内外のデザイン。

さすが、と思わざるを得ません。