
国土交通省中国地方整備局ホームページのイベント一覧に 『菅沢ダム見学会(提体内部及び湖面見学)』 を見つけて、カレンダーに印を付け見学会当日が来るのをとても楽しみにしていました。
ところが、当日実際に見学会に出向くと、一部職員の不親切・不誠実な対応にとても残念な思いをし、さらに追い打ちを掛ける嘘や無責任な態度に強い怒りを覚えました。
今回のブログは、非常に温厚な性格で例え嫌なことがあっても感情を飲み込み、滅多に怒りを露わにすることはないが、それでも10年に1度は火山噴火のごとくあるいは荒れ狂う台風のごとく本気で怒ることがある小市民の、まさに10年に1度の怒りのブログとなります。
見学会当日11時、菅沢ダムにやってきました。
菅沢ダム
ダム管理事務所建物の前に受付テントがあったので名簿に記入し受付を済ませます。
しかし、案内も資料も無く見学順路も分からないので、改めて受付で聞くと「管理事務所の1階からダムに入ってください」と教えてもらった。

これは以前訪問した際に撮った写真。 管理事務所の1階からダム堤体内に行けるというのか?
過去、見学会に参加した
船上山ダムや
菅野ダムでは、受付にてパンフや見学会資料を手渡され、ガイド役の職員さんの案内の下、説明を受けながら歩き、質問にはその都度答えてくれる、といったものでしたので、菅沢ダムのこれは何かがおかしいと思い始めた。
確かに管理事務所建物の1階にダム堤体内に続くと思われる階段を見つけました。

いきなり、コウモリが一匹飛んでて驚きヒビりましたが、すぐに何処かに消えたので先に進みます。
階段を降り、通路を歩く、曲がり角には一人一人職員が立っており腕を向けて順路を示される。

これを繰り返し、いったいダムのどの辺りを歩いててこれから何処に向かうというのか?
最後に行きついた場所は主ゲート室と呼ばれる場所でした。
主ゲート。

何やら稼働できそうな大きなゲートがあるのは素人の自分でも見れば分かる。
そこに居られた職員Aに案内や説明は無いのか聞いてみたところ、全く予想だにしていなかった驚きの言葉が返ってきました。
「これは見学会ではなく一般公開です。」
絶句・・。 元も子もない返答に徐々にムカついてきましたが、逆に「何か聞くことありますか?」と聞かれ、ここで何も聞かないわけにもいかず2,3の質問をしましたけれども、先ほどの返答に動揺を抑えることが出来なくて、質問に対して職員Aがされてる説明の半分も頭に残らなかった。
主ゲート室にある窓の外に目をやると真下に下流側(放流側)が見えました。

どうやらダムの中央部分にいるらしい。 菅沢ダムは中国山地の北側にありますが、下流側は南を向いててその先の河川はぐるりと山を周って北側に流れいずれ日本海に注ぐと教えてもらった。
中国地方整備局のHPにも、ダム入り口の看板にも、「見学会」と書いてあったのに納得いかない。
再び通路を歩き、階段を上り、地上の管理事務所前の受付テントへと戻る。
気を取り直して、今度は堤体内見学よりもむしろこちらのほうを楽しみにしていた巡視船に乗っての「湖面見学」の受付をします。
・・・ところがだ。
ここで対応された職員Bに、「ここでは湖面見学の受付はしていません。ここから少し離れたお祭り会場で船に乗る整理券を配っています。」と不思議なことを言われる。
ダム現地のダム見学会の受付で湖面見学の受付をしてないというのは意味不明で理解不能。
しかも、少し離れた場所と言うが、地元の町のお祭り会場はダムから約5kmも離れている。
既にダム現地に訪れていながら、湖面見学に参加したければ、地元のお祭り会場に整理券を受け取りに行ってから、もう一度またダムに戻って来いと言うのだ。
全くもって納得がいきませんでしたが、「その整理券さえ受け取りに行けば船に乗れるのですか?」と食い下がると、職員Bに「もう順番待ちでいっぱいだから乗れません。」と冷たい返事をされる。
まだ時刻は11時半なのに、30分おきに15時まで開催してる湖面見学はもう参加出来ないとは・・
わざわざ遠方からここまで来たのにとても残念で悔しい思いをしました。
仕方ないのでダム見学のアンケートにがっかりした旨を書いてから帰ることにした。
帰り際、職員Bに「ダムカードはもらえますよ」と背中越しに声を掛けられ、素直に管理事務所1階の警備室?宿直室?みたいなところで、そこのおじさんからダムカードを受け取る。
いつものようにダムカードをかかげるがその目は涙でにじんだ。

菅沢ダムのダムカードは新しくバージョン3.0(2016.07)にバージョンアップしていました。
帰り道しょんぼりと車を走らせるが・・ 疑問が浮かんでくる。
何故、湖面見学の整理券がダム現地の見学会受付ではなく、約5kmも場所が離れた地元のお祭り会場で配られるのか?
遠方から純粋にダム見学に訪れる人ではなく、お祭り気分の地元の人たちを対象にしてるのか?
それとも営利優先でダム見学に訪れた人もいったん祭り会場におびき寄せる仕組みにしているのではないか? あざとく感じる。
このままでは終わらせない。 お祭り会場に行くことにした。
お祭り会場の受付の人たちは当たり前のことですが親切でした。
ここで湖面見学の整理券のことを尋ねると、なんとまだ最終15:00の便に3名余裕がありました!
しかし、ダムの職員Bは「もう順番待ちでいっぱいだから乗れません。」と確かに言っていた。
どっちが正しいのか? お祭り会場の受付の人がダム現地に電話して確認してくれました。
(電話先は、あのダム見学受付なのか、それとも実際の湖面見学巡視船乗り場なのか不明)
この日初めて親切な人たちに出会った気がした。
最終15:00の便に乗れるそうです。 整理券を受け取る。
騙されていた。 職員Bに嘘をつかれていました。
もしくは百歩譲って考えても、ちゃんと確かな確認も取らずに見学者に適当なことを答えている。
どっちにしても対応が不親切で不誠実で呆れる。
15:00までまだ3時間あります。 お祭り会場を歩いてみる。 ちょうどお昼時でもありましたし。
テントのお母さんたちが注いでくれる「夏野菜カレー」を頂きました。

暑い夏の日は食欲を誘うカレーが良い。 具だくさんの夏野菜カレー。 しかも300円の安さ。
冷たいお茶も提供されてましたので何杯も頂きました。 十分に水分補給しておかないと。 これからダム見学リベンジしてやるのだ。 どうも、ご馳走さまでした(^^♪
怒りに震え鬼神の如く車を走らせ菅沢ダムに戻ります。
あいにく見学会受付テントに嘘つき職員Bの姿は見えなかった。
拍子抜けして時間を持て余したので階段を降り地下に潜ってダム堤体内の職員Aに会いに行き、「見学会だと書いてたじゃないか!これは見学会なのか?ただの一般公開なのか?」と詰め寄る。
職員A「これは見学会っていうか・・」 この期に及んでもまだ一般公開だと言いたげな言い草だ。
まぁ、見学会にしては不親切でお粗末な内容だから、今となっては一般公開だと言い張るならそれでもいい。 職員Aは許す。
文句を言ってやったので再び地上に戻ると、最大ターゲットの職員Bを見つけた。
「お祭り会場で整理券をもらってきたが、これでも順番待ちでいっぱいだから乗れないというのか?! ダム見学を楽しみにわざわざ遠方から来てるんだ。 ちゃんと確認もせずに適当なことを言うな! 嘘つき!」と詰め寄る。
しかし、職員Bは非を認めず謝罪はしない。 大津市の元教育委員長ばりの言い訳、言い逃れを繰り返すのみで、怒りの炎にさらに燃料を投下してくれる。
ここで他の職員さんが現れまして謝罪の言葉があり頭を下げてくれました。
この職員さんはその他もろもろの訴えを聞いてくれた。 「ご迷惑を掛けて申し訳ありませんでした。ご意見は今後の見学会に活かさせてもらいます。」 誠意を感じる言葉にすっと気持ちが鎮まる。
ただ職員Bはその横でまだ醜い自己保身の言い逃れを繰り返していた。
さてと・・、執念が実り15:00最終便の湖面見学に参加出来ることになりました。

この日初めて天端(てんば:ダムの一番高い部分)を歩き向こう側に渡ります。
海でも湖でも、水面をじっと見つめていると心が落ち着いてきます。 もう闘いは終わったのだ。

心の平穏を取り戻すと、次第に野鳥のさえずりや蝉の鳴き声が聞こえてきました。
あれが湖面見学で乗る巡視船です。

ボートのような形を想像していましたが、四角い形の変わった船で可愛いと思いました。
ひとつ前の14:30便の組が乗る巡視船。 ダム湖をゆっくりと一周してました。
湖面見学の船乗り場の係の方たちは親切でした。
見学者たちに対し、ダム見学受付やダム堤体内には無かった冷たいお茶も提供されていました。
ここで通りすがりにダムを訪れたというお客さんが現れて、あの船に乗れるのか尋ねられてましたが、係の人に整理券が無いと乗れないと言われると残念そうに帰って行かれました。
15:00 いよいよダム湖面見学の船に乗る場面となり、急な斜面の石段を降りていく。

運転手、案内する職員さんに加え、一度に乗る見学者は5名まで。
ダム湖の波は穏やかでもあり、小さな四角い船は見た目は不安ですけど意外に安定していました。

スピードは出ません。 とてものどかな船です。 ダム湖をぐるりと一周ゆっくりと約20分掛けて。
この船にのんびりと乗っている間は、この日起きた嫌なことも全て忘れられました。
船に乗ってから気付きましたが、同乗の職員さんは
一昨年のダムマニア認定初級(ブロンズコース)交付を受けに訪れた際に丁寧に対応してくれた職員さんでした。
職員さんがずっと案内をしてくれます。 ダムやダム湖の説明をされ見学者の質問にも答える。
この湖面見学はきちんとした見学会といえる見学会でした。
ダムの間近まで近付いて。

ダム湖の目線からダムを観れるのはこれまで無かったから大変貴重な経験でした。
ダム湖一周のんびり船の旅。 長い時間の動画ですが、乗船記念に貼っておきます。
念願の湖面見学については大満足でしたね(^^♪ 最後に心が救われた気がしました。
職員Bの言葉にあのとき諦めてそのまま帰っていたら・・ 悔しさだけが残っていましたね。
諦めなければ夢は叶う。 湖面見学の船にも乗れる。 Dream come true.