2013年12月30日
KIRAさんの今更聞けないヴィヴィオのキラキラ講座~①サスペンション編~
どうも。
自動車独特の専門用語や横文字が大の苦手のキラです^^;
今回は、本当にヴィヴィオ初心者である私自身もとい、
今更こんなこと聞けないよぅと悩んでいる後進の方々のためにも…。
開催しちゃいましょう…。
キラさんの今更聞けないヴィヴィオのキラキラ講座をw
今回のテーマはズバリサスペンション。
そもそもサスペンションってなーに?
そう。ここではそういうニュアンスが大事です。
普段聞きなれている言葉でも、改めて調べ、自身の知識とすることが大切な気がしますから。
皆さんスバルの軽自動車の足回りがほとんど「四輪独立懸架ストラットサスペンション」だという事は
ご存知でしょうか?
そんなの知ってるよ!っという声が大多数の気もしますが、大切なのは入門者の視点です。
恐らく「独立懸架」「ストラット」という言葉で躓いている方もいるやもしれない。
そこでまずはサスペンションの説明から。
本格的でマニアックな説明の合間に、ちょこちょこKIRAの初心者としてのコメントを入れていきます(。╹ω╹。)
サスペンション(suspension、懸架装置)とは、
主に車両において、路面の凹凸を車体に伝えない緩衝装置としての機能と、
車輪、車軸の位置決め、車輪を路面に対して押さえつける機能を持つことで、
乗り心地や操縦安定性などの改善を目的とする機構である。
因みに懸架(けんか)というのは馬車、自動車の車軸の両端に車輪を取り付けること。
どちらも懸ける、架けるという言葉から成立しており、
イメージとして「ひっかける・吊り下げる」というようなニュアンスを持っていただければと思います(。╹ω╹。)
一般的な自動車のサスペンションは、
基本的構成として
①車軸の位置決めを行うサスペンションアーム、
②車重を支えて衝撃を吸収するスプリング、
③スプリングの振動を減衰するショックアブソーバー
で構成されます。
出ましたねw
訳のわからん横文字がw
大丈夫。
少しずつ解説していきます(*´ω`)
まず②スプリングとは名前の通りあのぐるぐる巻きのバネの事です。
金属などの弾性体の復元力を利用し、弾性エネルギーを蓄積する機械要素です。
V@mメンバーのかただいこんさんから、
このスプリングに関してエスペリアのスプリングを所持している
という話を聞いたのも今回のこの講座を開いたきっかけだったりします(*´꒳`*)
このバネの端末形状も軽自動車~輸入車まで様々な形状があり多種多様なのです。
下記6種類の代表的なスプリング形状を参考までに記載します。
①ビッグテール…冷間成形が得意とする形状。ブタのしっぽのよう。
②オープンエンド…間成形、冷間成形共に得意とする形状。使用する線径によって使い分けます。
③クローズドエンド…熱間成形でしかできない形状。熱した先端を叩いて平らにしてからコイリングしている。
④オープンエンド(片方絞り)熱間成形、冷間成形共に得意とする形状。使用する線径によって使い分けます。
⑤両端ビッグテール…芯金を使わない冷間成形が得意とする形状。輸入車に多く見られる。
⑥研磨仕上げ…直播スプリングに見られる形状。冷間成形した後、研磨作業を行う。
次は③ショックアブソーバーですね。
ショックアブソーバーとは、振動する機械構造や建築物の振動を減衰する装置である。
「ショック」と略して呼ばれるほか、「ダンパー(damper)」、「ダンパ(JIS規格名称)」とも呼ばれる。
…そうそう。
走り屋とかレース業界の人達の悪い癖で、
同じものの事を色んな名前で呼ぶんですよね。
ハチロクの事を知らない人が「トヨタの古い車」とか「ウチのトレノ」
なんて言い方をしたら、
「それってハチロクじゃん」と突っ込まれるあの感覚ですよ^^;
まぁそれはいいとしてw
乗り物のサスペンションのように、ばねなどの弾性体が弾性変形することで衝撃を吸収する機構においては、
路面の起伏などによる衝撃を吸収した後に再び元の形あるいは元の位置に戻るが、
このとき車体などの質量を持った物体には慣性が働いているため、元の位置を通り越して反対方向に再びばねを変形させる。
こうした挙動が繰り返されることを「ばね質量系の周期振動」と呼ぶ。
ショックアブソーバーは、ばね質量系の周期振動を収束するために使用される装置で、
周期振動の収束を「減衰」と呼ぶ。ショックアブソーバーは変位(ストローク)する際に抵抗を発生し、
運動エネルギーを熱に変換して減衰する。
ショックアブソーバーによって減衰されない場合、
周期振動が長く続いて機械の動作が安定しないだけでなく、
共振によって構成部材の強度を上回る変形を起こして破損する場合もある。
自動車などの乗り物でサスペンションの構成部品として用いられているほか、
地震の衝撃を柔軟に吸収する構造とした建物の部材として用いられている。
ショックアブソーバーに発生する抵抗は減衰値あるいは減衰力などと呼ばれ、
現在主流となっている液体の粘性抵抗を利用する物ではストローク速度(ピストンスピード)
によって減衰力が変化するため、
横軸にピストンスピード(m/s)、縦軸に減衰力(kgfあるいはN)を取ったグラフで表すか、
代表的なピストンスピード(0.3m/sなど)における減衰力を数値で表す。
乗り物のサスペンションで細かい路面の起伏をしなやかに吸収する能力が求められる場合、
変位の初期からショックアブソーバーの抵抗が強く発生しないように、変位量や変位速度に応じて減衰力が変化する構造が採用されている。
とまぁ細かく色々書かれてはいるものの、
要はスプリングがエネルギーの蓄積装置なら、ショックアブソーバーは揺れや衝撃などを減らす装置でこの二つを組み合わせることで安定した走行ができるわけですね(*´꒳`*)
それでこのショックアブソーバーにも色んな種類があるようなので下記に参考までに記載します。
構造としてショックアブソーバーには
①回転式のロータリーダンパーと、
②伸縮式のシリンダーダンパーがあり、
乗り物のサスペンションには②シリンダーダンパーが用いられる例が多い。
減衰力の発生原理には、固体同士の摩擦抵抗を利用したものや、流体抵抗を利用したもの、
あるいはゴムなどのようにを変形の際に減衰力を発生する材質を利用したものなどがあり、
乗り物のサスペンションでは、
ほとんど圧縮や膨張しない非圧縮性液体の流体抵抗を利用したオイル式(液体式)
のショックアブソーバーが広く普及していて、オイルショックアブソーバーとも呼ばれる。
オイルショックアブソーバーは筒の内部に安定した性質を持つオイルなどの流体を満たし、
ショックアブソーバーの伸縮に合わせて動くピストンを設けて流体を移動させる。
流体の移動経路には流路面積の小さなバルブが設けられていて、
流体がバルブを通過する際に抵抗を発生して減衰力を得る。
バルブはピストンの一部に設けられている場合と筒に固定されているものとがある。
自動車やオートバイでは伸縮式のオイルダンパーが広く用いられている
。乗用車ではショックアブソーバーにスプリングを支えるスプリングシートを設けた構造を採用する物が多く、スプリングとショックアブソーバーをユニットとして車体に組み込む。
こうした構造は、日本国外ではコイルオーバー(サスペンションの事)と呼ばれている。
これがざっと②と③を合わせるとサスペンション部品になりますよ的な説明です(*´꒳`*)
この後は上でもふれた減衰というショックアブソーバーが減らす振動力の事についても説明があります。
減衰力の調整ができるものも多く、伸び側と縮み側を独立して調整可能なものもある。
アッパーマウントをピロボール化し、より直接的なフィーリングを求めたものもスポーツカー用などに多くあり、
キャンバー角(車を正面から見た時のタイヤの傾き角度)を調整できるものも散見できる。
メーカーによってはオーバーホールプランを設けていることが多く、
老朽部品の交換や後継商品の部品へのアップデートが行われる。
うん。難しい言葉がいっぱいw
アッパーマウントってサスペンションの一部部品で、
サスペンションの頭の部分についてる部品です(*´꒳`*)
ボンネット開けた時にサスペンションのある位置に
ついているあの部分です(*´꒳`*)
ピロボールっていうのは、ゴムブッシュの代わりに使われる
金属製の関節部品と言う認識でいいと思います(。╹ω╹。)
軽くまとめると、
自動車に使われているショックアブソーバーは伸縮式のシリンダー(筒)タイプで、
それはオイルを利用したオイルショックアブソーバーがメジャーだという事ですね。
更にそのオイルショックアブソーバーが2種類に分かれるのです^^;
下記にはそれぞれの長所・短所の記載があります。
オイルショックアブソーバーには、筒の構造によって大きく分けて複筒式と単筒式に分類される。
複筒式ショックアブソーバー
複筒式ダンバー概念
A:ピストンロッド
B:外筒
C:内筒
D:ピストン(ピストンバルブ)
E:オイル
F:ベースバルブ
複筒式ショックアブソーバーは外筒と内筒の二重構造となっている。
ピストンロッドの伸縮によって、オイルは内筒の底部に設けられたベースバルブを通って内筒を出入りする。
ピストンロッドが進入した体積分のオイルは内筒から押し出されて内筒と外筒の空間に導かれる。
また、複筒式は縮み方向の減衰力と、伸び方向の減衰力を別のバルブで制御し、
縮む際はベースバルブ、伸びる際はピストンに設けられたピストンバルブで制御される。
二重構造により、後述の単筒式と比べて全長を短くできるが、
外筒と内筒の間のガス室が断熱の働きをして放熱性が劣る。
縮み側と伸び側のバルブ機構が独立しているため、それぞれの構造を単純化でき、
特に減衰力を外部調整式にする場合などに有利である。
オイル室とガス室の間に隔壁がないため、オイルに気泡が混入して減衰力が低下してしまう恐れがあるほか、
ベースバルブが液面より下になるように配置しないとガスが内筒に入ってしまうため、
フォーミュラカーなどのように横向きに配置することができない。
オイルショックアブソーバーは変位速度が高い場合、
オイルがバルブを通過する際に局所的に圧力が低くなってキャビテーションを発生するため
、後述の単筒式と同様にガス圧によってオイルに加圧してキャビテーションを抑えたものが複筒式にも登場した。
複筒式の加圧は単筒式と比べると比較的低い圧力であるため、低圧ガスショックアブソーバーと呼ばれる。
単筒式ショックアブソーバー
単筒式ダンバー概念
A:ピストンロッド
B:ピストン(ピストンバルブ)
C:外筒
D:オイル
E:フリーピストン
F:ガス室
単筒式ショックアブソーバーは筒が単層構造になっており、筒の内部はオイルが満たされたオイル室と高圧のガスが充填されたガス室に分けられ、
その間を自由に動くことができるフリーピストンによって仕切られた構造を有する。
オイルリザーバータンクを別体としてタンク内にフリーピストンとガス室を設けたものもある。
ピストンロッドが進入した体積分のオイルはフリーピストンを押し下げてガス室を圧縮する。
また、減衰力は伸び側、縮み側ともにオイル内を移動するピストンに設けられたバルブによって制御される。
単筒式は構造が単純なため外径に比して筒厚やピストンロッド径を増やすことができ、
強度を確保しやすい。また、高圧のガス室によってオイルが加圧されているためキャビテーションが起きにくく、
ガス室とオイル室がフリーピストンで隔てられているため設置方向を選ばないなどの長所がある。
一方で、高圧のガスを密閉する必要があるフリーピストンや延び縮みの両方向の減衰力制御機構を有するピストンバルブなど、高精度の部品が必要とされる。
単筒式ショックアブソーバーは高圧ガスを使用していることからガスショックアブソーバーと呼ばれ、
前述の低圧ガスショックアブソーバーと区別して高圧ガスショックアブソーバーとも呼ばれる。あるいは、開発者の名を取ってド・カルボン式と呼ばれることもある。
古くは、単筒式ショックアブソーバーに高圧ガスではなく高圧空気を用いるものも存在し、
高圧空気に空気ばねの役割を持たせることでコイルスプリングの省略をも行う場合もあった。
この技術はオレオ式ストラット(Oleo Strut)と呼ばれ、
萱場製作所(現:カヤバ工業)の製造で戦前の零式艦上戦闘機などの艦上機を中心とした航空機の降着装置に使用されていた。
戦後、航空産業が平和産業化によってオートバイや自動車への製造に移行する際に、
このオレオ式ストラットの技術が民間転用され、三菱・みずしまなどのオート三輪や、
陸王などの4大メーカー体制以前の老舗オートバイメーカーにオレオ式フォークの名称で採用されていた。
単筒式ショックアブソーバーの車体への取り付けは、
オイルシリンダーに対してピストンロッドが上側に配置される正立式と、その逆の倒立式の2種類に分けられる。
倒立式はオイルシリンダー側がボディ側に固定されるためバネ下構造の軽量化できる。
倒立式をストラット式サスペンションに用いる場合、ピストンロッドの周囲にシリンダーよりも太いカバーが設けられ
、正立式に比べるとナックルへの取付部分の剛性を高くでき、ストラット全体の曲げに対する剛性も高くできる。
しかし、ピストンロッドとシリンダーの摺動だけでなく、カバー内側とシリンダー外側を摺動させながら埃や水の浸入を防ぐ構造とするため重量やコストが増える。
うん。
ショックアブソーバーも奥が深い^^;
更にショックアブソーバー内でどのような制御が行われているか、オイルの経路詳細の記載も参考までに(*´꒳`*)
制御機構
ピストンバルブ模式図
減衰力はピストンバルブあるいはベースバルブの流路面積によって制御され、
流路面積が小さければ流体抵抗が大きく減衰力が高い。
逆に、流路面積が大きければ減衰力は低くなる。
ピストンバルブとベースバルブでは「オリフィス」「バルブ」「ポート」の3つの要素でオイル経路が構成されている。
これらの要素は変位速度に伴い、独立して、または組み合せによって変位速度に最適な減衰力となるように流路面積の大きさを調整する。
オリフィス…常に一定の大きさで開いているオイル経路としてオリフィスと呼ばれる隙間が設けられている。
ピストンの動き始めや非常に遅い速度域(約0 - 0.10 m/sec)では、オイルはオリフィスのみを経路として移動する。
このとき流路面積は一定であるが、オイルの流速が高いほど抵抗が大きくなる。
すなわち変位速度が高いほど減衰力は高くなる。このときの変位速度を低速域と呼び、減衰力特性をオリフィス特性と呼び、
自動車やオートバイのショックアブソーバーの場合、オリフィス特性は緩やかな路面の起伏や曲率の大きな旋回などの際の特性に深く関連する。
バルブ…バルブは後述のポートを塞ぐように取り付けられている板状のバネである。
変位速度が低速もしくは変位が停止しているとき、バルブはポートを完全に塞いでいるが、
変位速度が一定の速度を越えるとオイルの圧力によってバルブは押し開けられてオイルが通り始める。
変位速度が増加するに従ってバルブは大きく変形しオイル経路が序々に拡大していく。
この過渡期の変位速度を中速域(約0.10 - 0.30m/sec)と呼び、減衰力特性をバルブ特性(またはバルブ+ポート特性)と呼ぶ。
バルブ特性は曲率の高い旋回時などの特性に深く関連する。
また、バルブは通常片側にしか動かず、ピストンが反対側に動く場合にはポートを塞いだままとなる。
例えば、複筒式ショックアブソーバーが縮むとき、ピストンバルブは閉じる。
この場合、オイル経路はオリフィスのみとなる。
ポート…ピストンバルブ、ベースバルブにはオイルが通過する経路として、
ポートと呼ばれる穴が開けられている。
変位速度が一定以上になると前述のバルブは完全に開き、ポートの大きさによってオイル経路の大きさが決定する。
このポートのみによって減衰値が決定するピストン速度域を高速域と言い、その際の減衰値特性をポート特性と呼ぶ。
ポート特性は段差を越えた場合などの、路面の急激な変化時の性能に深く関連する。
ピストン速度によるオイルの経路の変化
ショックアブソーバーがスムーズに伸縮するためには、
オリフィス特性とバルブ特性およびバルブ特性とポート特性のそれぞれの移行点において減衰力が連続的に変化する必要がある。
また、バルブ特性とポート特性は互いに密接な関係にあり、3つの特性をの1つだけを極端に高くしたり低くしたりすることはできない。
ショックアブソーバー全体の特性は3つの特性を総合的にチューニングして決定され、低速域は非常に柔らかく、
高速域は非常に堅いといった特性は通常の制御機構では不可能に近い。
基本的には、減衰力が高めのショックアブソーバーは低速域でも固めであり、
逆に低めのショックアブソーバーでは高速域でも比較的柔らかい。
しかし走行条件に応じて減衰力特性を変化させられるアダプティブショックアブソーバーが開発され、
電子制御よって複数のポートを開閉するような機構など、一部は実用化されている(例:トヨタ自動車のTEMSなど)。
ふむふむ。高速時は固く、低速時は柔らかいといういいとこどりは出来ないわけか。
上の内容を理解して読むとしっくりくるものがありそうですね。
そしてついに車高調の説明でショックアブソーバーの締めくくりです(*´꒳`*)
車高調整式ショックアブソーバー
車高調整式ショックアブソーバーとは、スプリングシートの位置を上下に可変できる構造やショックアブソーバー自身の全長を可変できる構造を持ち、
車高やスプリングのプリロードを調整することができるショックアブソーバーである。車高調(しゃこちょう)と略されることも多い。
モータースポーツなどでスプリングの初期荷重(プリロード)を調整したり、
前後の車高のバランスを微調整するために用いられる機構であるが、
一般向けにも販売されるようになってからは外見的な改造として車高を下げることだけを目的として装着する場合もある。
スプリングプリロードを変化させる調整機構としては、
ショックアブソーバーの外側とスプリングシートにねじが切られていて、
スプリングシートを回転させることで上下に移動させる方法と、
スプリングとスプリングシートの間にC字型のスペーサーを挿入することによって行うものがある。
いずれの方式も極端に車高を変化させることはプリロードを大きく変化させ、サスペンションの初期特性を大きく影響を与える。
また、車体が静止状態でのショックアブソーバーの長さ(ストロークセンター)が変わり、
伸び側ストローク量と縮み側ストローク量の比率が変化する。
車高を下げると縮み側ストロークが減少し、極端な場合は「底つき」を起こす。
逆に、車高を上げると伸び側ストロークが減少し、極端な場合は「伸びきり」の状況となる。
底つきや伸びきりはいずれもサスペンションの特性に悪影響を及ぼす上、車体やショックアブソーバーに強い衝撃荷重がかかる。
ショックアブソーバーの全長を変化させて車高を調整する物は
、ショックアブソーバーの外側に筒状のブラケットが被せられていて、互いにねじが切られて組み合わされている。
この場合、スプリングプリロードと車高を独立して調整できるが、重量やコスト、外径が比較的大きくなる。
また、ショックアブソーバーのストロークセンターの変化による底つきや伸びきりは解消できるが、
サスペンションアームの可動域やタイヤの干渉など、車体側の制限により極端な車高調整はトラブルを起こす可能性がある。
ふむふむ。
これが極端な車高調をするなら純正の方がいいと言われる所以ですね。
どうでしょう?
ショックアブソーバーについてかなり細かく勉強したところで、
ヴィヴィオさんの要である。「懸架方式」について観ていきましょう。
自動車のサスペンション
乗用車では、低コストなマクファーソン・ストラット式が最も多く用いられている。
乗り心地の向上やタイヤの接地条件やクルマの姿勢
(ロールセンターやアンチダイブ、アンチスクワットなど)を細かくコントロールする目的で、
ジオメトリー自由度の大きいダブルウィッシュボーン式や、さらなる安定性を得るためにマルチリンク式なども多く用いられている。
サスペンションの特性は同じ方式でも一様ではなく、
使われる部品の固さや寸法に大きく依存する。
一般に「サスペンションが硬い」と表現されるものは、
車重に比してばね定数が高い場合やダンパーの減衰力が高い場合が多い。
俗に「サスペンションがへたる」と表現される現象は、
ほとんどの場合はショックアブソーバーの減衰力が低下したり、
サスペンションアームの軸部に用いられているブッシュの弾力性が失われたりすることで発生する。
方式
懸架方式は大きく分けて
①車軸懸架(リジッドアクスル・サスペンション)、
②独立懸架(インディペンデント・サスペンション)、
③可撓梁式(トーションビーム・サスペンション)に分類される。
単純な緩衝機能に留まらず、外力に対して車両の姿勢を積極的に制御し、
安定させるシステムとしてアクティブサスペンションやセミアクティブサスペンションがある。
それに対し、旧来の懸架装置をパッシブサスペンションと呼ぶようになった。
ここではヴィヴィオに関連する②独立懸架の説明をしたいと思いますが、
そのためには①車軸懸架と対比する必要があるので、
①についても触れていきます。
①車軸懸架方式
左右の車輪を車軸(アクスル)で連結したサスペンション形式で、馬車時代から続く、長い歴史を持つ。
車軸懸架方式は、ドライブシャフトがアクスルハウジング(ホーシング、アクスルチューブ)に守られており
ドライブシャフトに角度を持たせるための軸継手を必要としないため、構造が簡単で耐久性が高い。
左右の車輪が常に同軸上に保たれているため、対地キャンバーの変化が少ない。
ホイールトラベル(ストローク)を大きく設計しやすいため、起伏の大きな路面状況での車輪の接地を保ちやすい。
反面、バネ下重量が重くなる傾向にあり、
比較的高い速度での路面追従性や乗り心地が悪い。
また、ロールセンターが高くなりがちで、旋回による車体のローリングが大きいなどの短所がある。
大型自動車、商用車、クロスカントリー車での採用例が多い。
また、1500cc以下程度の大きさで前輪駆動の乗用車でも、リヤサスペンションに多く採用されている。
固定車軸懸架式(車軸懸架式)の細分類
リンクリジッド式
リーフリジッド式
ド・ディオン式
イメージとしては、1本の車軸にサスペンションアームがついて、
そこに先程のショックアブソーバーやスプリングなどのサスのユニットがつく感じでしょう。
だから車軸毎一緒に揺れてしまうから路面ギャップには弱いのでしょうね。
これを踏まえた上での②独立懸架方式ので概要を見てみます(*´꒳`*)
②独立懸架方式
ストラット式サスペンション
左右の車輪が独立して動作するサスペンション形式で、バネ下重量が軽く、
乗り心地や路面追従性に優れる。
デファレンシャルが車軸ごと上下する固定車軸に比べ、
フレームやエンジンの搭載位置、車室の床を低くすることができる。
リンク機構を用いることで、ストローク時のジオメトリーを操縦特性が向上するように設計することが可能である。
一方で、部品点数が多く、製造コストや整備コストが高くなりやすい。
サスペンションアームの制約によりストロークが短くなる傾向にある。
スポーツカーやレーシングカーに留まらず、現在では、
一般的な乗用車や中型以下の貨物車のほか、一部の観光バスではフロントサスペンションに独立懸架が採用されている。
乗用車では、リア・サスペンションにも独立懸架が多く用いられ、
インディペンデント・リア・サスペンション (Independent Rear Suspention) の頭文字をとってIRSとも呼ばれる。
独立懸架方式の細分類
一軸スイングアーム式
スイングアクスル式
リーディングアーム式
トレーリングアーム式
セミトレーリングアーム式
ツイントラクションビーム
(T.T.B. 分類上の形式名ではなく、米フォードの登録商標。
アクスルハウジングを分割して左右独立としたもので、
同社の四輪駆動ピックアップトラックとSUVのフロント用に開発された。デファレンシャルはばね下にある。)
二軸スイングアーム式
ダブルウィッシュボーン式
ダブルトレーリングアーム式
マルチリンク式
セントラルアーム式
マクファーソン・ストラット式
車軸懸架のリジッドタイプに対して独立懸架は大きな括りに
インディペンデントタイプというものがあり、その中の代表的な方式がストラット方式と
言うわけです。
そのあたりを掘り下げた解説を下記に記載します。
これで4輪独立懸架、ストラットの意味合いが理解できてきます。
ストラット式サスペンションとは、サスペンション方式の一種で、
テレスコピックショックアブソーバー自体を懸架装置とし、
それにばねと車輪を取り付けた構造のもの。
考案者のアール・マクファーソンにちなんでマクファーソン・ストラット式とも呼ばれる。
簡潔でコンパクトな構造を長所としており、
安価なことから、自動車用の独立懸架としては1970年代以降、世界的にもっとも多く利用されている。
この方式の構造は前述のとおり、
ショックアブソーバにばねと車輪をつけたものであり、これを「ストラット」と呼ぶが、
このままでは車軸の位置決めができないため、車軸側(下側)にロワアーム(トランスバースリンク)を取り付けて車体に固定する。
この方式は前輪にも後輪にも用いることができるが、
後輪用の場合、ロワアームの前後幅を広くとるか、2本にすることが多い(パラレルリンク式)。
これは、後輪には操舵用のタイロッドがないため、車体、ハブ側、それぞれ1点ずつの支持では鉛直軸まわりのモーメントに抗することができず、
2点ずつの支持が必要になるためである。
支持軸に傾きを与え、ストローク時にトー角変化を発生させ、これを積極的に操縦特性に利用することもできる。
また、一般車に多く採用されるストラット式は、
ダブルウィッシュボーン式のようにジオメトリーの変更が容易では無いが、
少ない部品点数で構成されることによってコストダウンが容易で、量産車向けのサスペンション形式といえる。
どうでしょう?
ストラットとは独立して動く、アブソーバーとスプリングのユニット名だったという事です。
そこにロワアームと言う名前のサスペンションアームが組み込まれる事で、
ストラット式サスペンションと言う一つのユニットになるのです。
だからサスペンション部分を他のサスに変更しても
独立懸架は独立懸架。
Hiroさんから教わった事がようやっとわかってきましたね^^;
因みにダブルウィッシュボーンはカプチーノで使われた独立懸架方式だったりします。
それでは、この方式の特徴として、長所・短所、ダブルウィッシュボーンとの比較、
ストラットサスペンションの種類について記載します。
特長
長所
この方式の特長は、他の方式と比較してストロークを大きくでき、
スペース効率に優れ、軽量でコストが安いことである。
また、後輪については横力によるタイヤのトウ角変化を積極的に使うことにより、
タイヤのグリップを向上させることができる。
さらに、ボデー側の取付け点がダブルウィッシュボーン式にくらべて、上下方向に分散しているために、
ボデーに働く力が小さい。
主に中型以下の乗用車に多く用いられる他、鉱山や造成現場で稼動する超大型ダンプトラックの前輪にも採用例がある。
短所
ダブルウィッシュボーンサスペンションでは、コーナリング中にかかる力はサスペンションアームに掛かるだけであるが、
ストラット式の場合、ストラット自体が力を受け、曲げ方向に変形する点が短所となる。
これにより、コーナリング中にショックアブソーバーの動きが規制されてしまい、スムーズにストロークしなくなる。
この力をキャンセルするため、コイルスプリングとショックアブソーバーの軸線を傾けたり、オフセットさせているものが主流である。
もう一つの短所は、サスペンションが沈み込んだ際に発生するキャンバー変化が大きいことである。
キャンバーが変化するとタイヤの接地が変わってしまうのでタイヤのグリップに影響が出る。
スペース面での短所としては、ストラット上側取り付け部がタワーと呼ばれる形状となり、
サスペンション剛性を確保するためには、タワーを太くせざるを得ないため、
エンジンルームや、客室、荷室の空間を大きく侵食されることがある。
ダブルウィッシュボーン式サスペンションとの関係
機構学的にはダブルウィッシュボーン式の変形と考えることができる。
すなわち、ストラットのボデー側取付け点を含むストラットの法面が、
ダブルウィッシュボーン式サスペンションのアッパアーム長を無限大にしたものと等価である。
したがって、ストラット式サスペンションのジオメトリー設定の自由度は、ゴムブッシュの変形を除き、ロワアームの長さと角度で決まる。
種類
マクファーソン式
パラレルリンク式
2本のロワアームを平行(パラレル)に近い角度に配したもの。2本の長さや取り付け位置を変えることで、トーコントロールが可能。
デュアルリンク式
ロワアームに加え、ラジアスアーム(前後方向のリンク)で位置決めを行うもの。
リバースAアーム式
A形のロワアームを持つが、頂点側が車両側・底辺側がホイール側となっており、前後方向の規制に別途リンクが追加されている。
チャップマン式
ロータスの創始者コーリン・チャップマンが考案したもので、
「チャップマン・ストラット」とも呼ばれる。デュアルリンク式の左右方向のロアアームをドライブシャフトで兼用するものであり、
部品点数や質量の削減効果がある。ドライブシャフトに駆動あるいは反駆動トルクがかかっている場合、スムーズにストロークしない。
初代ロータス・ヨーロッパや初代ロータス・エランに用いられている。
ここいらでヴィヴィオに関わりのありそうな部分を再確認してみましょう。
ヴィヴィオのフロントはL型ロアアーム式ストラット。
因みにロワアームとは、ダブルウイッシュボーン式、あるいはマクファーソンストラット式サスペンションにおいて、上方のアッパーアームに対して下方に配置したアームです。
ダブルウイッシュボーン型の場合は、このアームに懸架のコイルスプリングを搭載、
あるいはトーションバーの組み付けを行うことが多いです。
車体側ピボット軸を2点で支える場合と、前後方向を別のストラットで支え、乗り心地に影響する前後方向のコンプライアンスを調整する場合があります。
ヴィヴィオのリアは等長デュアルリンク式ストラット。
デュアルリンク式 で出てきたラジアスアームとはフロントサスペンションの進行方向の力を支えるためのパーツのことである。
ハンドルのぶれや足回りの異音、ブレーキング時のショックなどの症状がある場合はラジアスアームを交換する必要があるケースが多い。
とまぁ、かなーりハイペースですっ飛ばしてきた今回のサスペンション講座。
如何でしたでしょうか?
後で再編集して、画像などの資料も追加していきたいです(*´꒳`*)
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2013/12/30 01:37:34
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