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スパグラのブログ一覧

2019年03月08日 イイね!

G20型 BMW 320iの試乗インプレッション

G20型 BMW 320iの試乗インプレッション車検が終わったというので、ディーラーに勇ましいM4を返して、愛らしい120iを引き取ってきた。

うかつなことに、店に着くまでは巷で話題の新しい320iのことをすっかり忘れていた。

車検の説明が一通り終わった後で、試乗をお願いしたらOKが出た。平日の夕方遅い時間なのがラッキーだった。

早速ドアを開け、シートに座り込んでポジションを作る。私はとにかく低い方が好きなのだ。電動スイッチを下方向に押すと…おー下がる下がる。M4より低くなって、あの独特に囲まれ感がある、3シリーズらしいポジションとなった。

先代F30がどうだったかはよく覚えていないが、以前乗っていたF10の523iも、今乗っているF20の120iも、どうしても腰高感が残って囲まれ感が足りないのだ。

「…これは良いかもしれない」と思い、店内で営業氏と談笑していた女房も乗せてみることにした(120iのオーナーは女房なので私はお付き)。

             *       *       *       *       *

道に出てアクセルを少し踏み込むと、ススーッと静かに滑るように走り出す。往路の重々しく騒々しかったM4に比べて、なんという静かさ、軽快さだ。さらに踏み込んでみると、クッと背中が押される加速をスムーズにやってみせる。

「いいでしょーこれ」「うん、いいねいいね!」「どこがいい?」「何ていうかイイ車だけどBMWらしい!」「運転代わる?」「だいじょうぶ、ここでわかる」(ホントか?)

ちょん、とブレーキングできっかけを作ってスッと左折してみると、小気味よく旋回する。そしてまた加速。このリズムが楽しい。この車はいい。

BMWは意地をかけて、このDセグメントのフラッグシップを本気で造ってきたな、とつくづく感じさせられた。いつまでも乗り続けたい、ハンドルを離したくないという気持ちは久々だ。

「…やっぱり3シリーズに帰るものなのかな~」と女房が言い出した。(え?)と内心驚いたのは、彼女は120iをこの上なく気に入っていて、すでに「乗り潰す」宣言が出て久しかったからだ。

「じゃー営業さんにそう言ってみて」「そーね、120を○○○万円で下取りしてくれたらこの車に乗って帰る、って言う!」(その額は無理じゃね…?)

店に戻り、営業氏に軽いショックを与えてから帰路についた。車検が終わったばかりで、エアが高目の上に新しいオイルで軽々と走る120iを運転しながら、やはりこのテンロクターボは良いなぁと改めて感心した。


※左のグラフを車重の違いで描き直すと右のグラフになる。320iよりも120~140kgも軽い120iは案外速いのだ。

家に戻って、もらってきたカタログやネットの情報を参考に初めて本気で色々調べてみた。ホイールベースが40mm増えたものの、トレッドはフロントが50mmも、リヤも20mm増えたことを知った。なるほどコーナリングが安定しているわけだ。

※ さらに重心が10mm下がって、挙動の安定性とフラットな乗り心地に寄与していることもわかった(by キドニーパイさん thanks!)
また、前後ダンパーの硬さを連動的・連続的に変化させる「リフト・リレーテッド・ダンパー」の新開発と標準装備化が、挙動と乗り心地に大きな変化を与えていることがわかった(by147-TSさん thanks!)


184psのパワーはF30と変らないが、トルクは100Nm(10.2kgm)も増えていて、車重は逆に(カタログ値で)20kg減っている。さらによく見ると、ギヤ比も低い段を中心に微妙にクロス寄りになっている。なるほどパワフルに感じたわけだ。

女房はコックピットからの視野が広がっていることにも感心していた(センターディスプレイの位置が低くなって視界の邪魔をしなくなったのと、ボンネットがあまり視界に入らなくなったからではないか by bogeyman_hさん thanks!)。だから3シリーズでも街乗りがしやすそうだと言った。そして二人とも、まるで5シリーズのようだと感じた。それほど、この新しい3シリーズが上品に洗練された優雅な車に感じられたのだ。

私もすごく気に入ったので、このところ悩まされ続けていた、クルマ趣味の頭打ち感(GT4が良すぎるために、ただでさえ高価な992のハードルがさらに上がった結果生じてしまった行き詰まり感)が一掃されたような気がした。この先はあまり深く考えないで、もうしばらくは、この良い車に出会えた幸福感に浸っていたいと思う。
Posted at 2019/03/08 01:14:19 | コメント(11) | トラックバック(0) | G20/21 3シリーズ | クルマ
2019年03月03日 イイね!

ケイマンGT4とM4と新型911カレラ

ケイマンGT4とM4と新型911カレラ120iの車検の代車に、ちょっと色々訳があって、何とキンピカの派手なM4が来た。その時ちょうどマンションの駐車エリアに空きが出たので、ようやく我が家の二台を並べて停められるようになった。

そしたらものすごく贅沢な風景になったのでビックリした。こりゃたまらんなー、ずっとこのままがいいや。

…なんてわけにも行かないので、M4があるうちに楽しんでおこうと思って、さっそく慣れた道を走ってみた。しかし、期待に反してあんまり面白くなかった。なんでだ?


※左のグラフを車重の違いで描き直すと右のグラフになる。M4よりも270kgも軽いケイマンGT4は結構速いのだ。

それで、家に戻ってパワーや車重を調べたり、上のようなグラフを作って眺めたりして、その理由がだんだんわかってきた(というか本当は乗ってすぐわかったが、それを確信できた)。

要するに「重い」のだ。その感想はすぐに恐れに変わった。「…もし911が同じような感じだったらどうしよう?」私はGT4を911の「つなぎ」のつもりで乗っているのだ。



992型911の重さはMTでも1,495kgもある。1,610kgもあるM4よりは軽いが、1.340kgしかないGT4に比べれば155kgも重い。もちろんRRの911は、リヤ方向に重さが行くから、重量増のすべてがマイナス要素となるわけではないが。そういうのを体感したくて911に乗りたいわけだし。

※3/6追記 … 上記の重量には、オイルもガソリンも入れていない「DIN」値を用いている。また、GT4と992の差を+30kg修正した。
Posted at 2019/03/03 22:28:18 | コメント(14) | トラックバック(0) | ポルシェ・ケイマン | クルマ
2018年08月30日 イイね!

B8型 Audi A4アバントのショートインプレッション

B8型 Audi A4アバントのショートインプレッションケイマンGT4のドライブレコーダーにリヤカメラ増設するため、ディーラーに一泊入庫となった。代車として用意されたのが、このAudi A4 アバントだ。

車検証には「平成21年9月」(2009/9)とあったので、先代のB8系の前期型ということになるだろうか。フロントフェンダーには「S line」のロゴが貼ってある。距離は2万キロ台。

ディーラーを出る時に「普通の車ですよ~」と言われた。「ポルシェに比べて」という前置きが省かれているのだろう。
実際走り出してみると、フワッとした乗り心地と軽い動き方に「なるほど、普通だよなぁ」と思った。

けれども、やはり「普通」では終わらなかった。最初に感じたのはフロントの引っ張り感だ。それで改めて車内を見渡すと、助手席正面には「quattro」の文字が誇らかに輝いているではないか。

実は私は、エンジン縦置きのクワトロを運転するのは初めてだった。だから私が感じたのは、フロントが引っ張っている感覚だけではなくて、同時にリヤも押し出している、独特な走行感覚だったのだ。

ひとことで言えば走りの安定感ということになるが、やはり四輪それぞれが独自に生み出すトラクションは、直進時やコーナリング時はもちろん、車線をふと変える時にも、独特に堅実で俊敏な走行感覚を生み出すものだ、と感心した。それは四足で地面をつかんでは蹴り出して走る動物のようだ…と思っていたら、quattroのエンブレムにはGecko(ゲッコー)というヤモリが使われていると知って驚いた。

これを知って、その魅力の虜になってしまうと、Audiのクワトロからはなかなか離れられないと思った。しかも、低回転時から35.7kgmものトルクを発する、2L4気筒直噴ターボエンジン(TFSI:Turbo Fuel Stratified Injection)と、7速Sトロニック(DSG:Direct-Shift Gearbox)の連携も素晴らしく、211psで1,730kgものボディを動かしているとは思えない軽快さだ。

1,730kgというのは車検証記載値で、前後重量比は930kg:800kg≒54:46だから、いくぶんフロントが重いがそう悪いわけではない。むしろ、そのちょっとしたアンバランスをクワトロで押さえ込んで走る感覚が面白かった。

それで思い出したのが、911ターボSの走りの独特さだった。もちろん、RRベースの四駆だからリヤの方がずっと重いし、パワーもボディも全然違う。けれども、地をつかんで這いずり回るヤモリ(Gecko)ような感覚は、極めて濃厚で強烈な911ターボSの味を薄めたもののように感じる。

             *       *       *       *       *

Audiの仕組みを色々調べていると、しばしばスバルのことが出てきた。そもそも、私のポルシェディーラーの親会社はスバルなのだ。そしてポルシェとAudiの親和性は言うまでもない。

ポルシェの水平対向エンジンはスバルに通じ、スバルの四駆はのAudiに通じる。そんな遠いような近いような、人と機械の結びつきや対話、感覚がとても面白いと思った。だがしかし、BMWで得られるものをAudiに求めるのは難しいとも思った。結局は、どちらも悪くないのだ。
Posted at 2018/08/30 03:21:52 | コメント(11) | トラックバック(0) | 試乗 | クルマ
2018年07月28日 イイね!

雨のケイマンGT4

雨のケイマンGT4降ったりやんだりの小雨だったのが、急に粒が大きくなってきたと思ったら、いきなり豪雨に変った。

やっぱり台風だけのことはある。ものすごい水しぶきで、回りの車もよく見えなくなった。フォグランプを点けようか迷ったが、スイッチを探るよりも前方に注意を集中させる方がマシだと思ってあきらめた。

納車時に、雨に弱いタイヤだから、できれば雨の日は乗るな、とアドバイスを受けていた。溝が浅くてハイドロプレーニングを起こしやすいそうだ。だから路面の光り方や、わだちの水たまりに注意しながら、80km/hの規制をぴったり守って真っ直ぐ走っていた。

するとある所で、軽い減速ショックと同時に、とてもうるさかったタイヤ音が急に消えた。おー来た、これか、と思ったが、我慢しておとなしく走り続けた。スピンに入るような気配は全然なかったが、水面を浮んでいるようなものなのに、前に進み続けられのが不思議だった。

じきにステアリングにグリップ感が戻り、タイヤが路面をこする轟音も響き始めた。道の悪い関越道をこれ以上走るのは嫌だったので、世話になっているディーラーに寄り道するのはあきらめて、まだ新しくてトンネルもある圏央道を使って帰ることにした。

             *       *       *       *       *

こうやって思い返してみると、これほど強く感じたことがなかったあの水面浮遊感は、雨に弱いタイヤのせいばかりではなくて、ケイマンGT4という車だからわかったのではないかと思う。それほどに、普段からタイヤの音と手応えが大きく、ステアリングが重く、視点とシートが低く、エンジンとギヤの変化が音と響きで身体中に伝わってくるのだ。

そういえば、大雨に遭う前はPCCBの実力も知ることができた。右車線を快走していたら、いきなりトラックが左車線から入ってきたのだ。私はとっさにブレーキを踏み込んでちょっと腹を立てただけだったが、隣の席で「危ないっ!」とパニックに陥りかけた女房が、後から変に感心しだした。「…と思ったけど、面白かった、すごく不思議な感じ!」彼女の言いたいことは何となくわかる。魔法のように一瞬で、速度が何のショックも残さずに吸われて消えたのだった。

PCCBで面白かったことはもう一つあって、一般道で普通に停まるような時でも「ざわぁ~」という、巨大な円盤を挟み込む音が聞こえるのだ。他の車でも、洗車後の濡れたブレーキが時々そんな音を立てていたし、耳障りなブレーキ鳴きに悩まされることもあったが、それらとは違う「停めるぞ」という音がするのだ。
Posted at 2018/07/28 22:50:09 | コメント(20) | トラックバック(0) | ポルシェ・ケイマン | クルマ
2018年07月15日 イイね!

ボクスターGTSのクルマレビュー

ボクスターGTSのクルマレビュー注文から半年後、やっとディーラーに届いた車は白いラッピングに包まれていた。まるでボクスターの形をしたケイマンのようで、心がときめいたのを覚えている。
そう思って、このレビューの写真(過去のブログ記事で使ったものばかり)を見直したら、驚いたことにみな幌を閉じていた。レビュー読み返してみても、結果的に自分はボクスターGTSの走りの側面に強く惹かれていたのだと思う。高性能のオープン・カーを求める人には、最高の車だ。
Posted at 2018/07/16 00:23:04 | コメント(0) | ポルシェ・ボクスター | クルマレビュー

プロフィール

「[整備] #ケイマン 2024/7/12:12ヶ月法定点検:走行距離 9,593km https://minkara.carview.co.jp/userid/224462/car/2612759/7865831/note.aspx
何シテル?   07/14 02:42
Porsche Cayman GT4に乗っています。他にBMW320dツーリング(G21)が妻の車です。 ハンドルネームの「スパグラ」は、初めてのBMW車...
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