メディア　と　ジャーナリズム

　年齢を重ねるほどに、クルマ関連メディアに興味が持てなくなっている。長年クルマ趣味でのたくってそれなりに知識が増え、知ってる情報ばかりになったこともあるのだが、その多くは各種メーカーに忖度したカタログ記事だから興味が持てない一面もある。
　自動車評論家なんて、思ったことを書きやしないのである。そんなものは単なるメディアであって、ジャーナリズムではない。

　自動車評論家の立場を肯定的に考えりゃぁ、そりゃぁそうだとも思う。
　広報車を借りて好きに乗り回した挙句、欠点を書き連ねる。そんなことは良識のある人間にゃぁできまい(笑)。第一そんな情報を流そうものなら、各種メーカーさんはCMなり広告なりを差し止めるに違いない。そうなると、広告収入に頼っているメディアの経営が成り立たないからだ。


　そんな評論家の中でチョイと変わってるのが福野礼一郎 氏。思ったことを思った通りに書いていらっしゃる。
　そんな彼の最新刊が『福野礼一郎　スポーツカー論』だ。

　多少の毒舌が人によっての好き嫌いになるんだろうが（小生は好きなんだな）、本書の彼の論には一理あると思う。
　“スポーツカー論１“と銘打っているが、続巻が出るんだろうか。楽しみである。