2024年06月16日
さて、発電事情についてざっくりとその1で書いてきましたけど、題名にもある原発を使わないでSDGsにも掲げられているクリーンな持続可能なエネルギーと気候変動について「原発を使わないで」解決できるでしょうか。
・火力発電
燃料をクリーンなものに変えていくしかありません。
例えば、中部電力とJERAが合同で実験してるのは化石燃料にアンモニア(NH3)を混焼することでCO2排出を抑えるアイデアです。
アンモニアは燃えますがCO2を排出しません。ただ、燃焼時に窒素酸化物(NOx)が多く出ますのでそれを減らすのが課題です。また、アンモニアを大量にどう生成するか(現在は化石燃料から生成するのが主流でCO2を排出している)が問題。
バイオマス(主に木材)を利用する発電もあるが、規模が小さく、まだ規模が小さいが故に主な原料の木質ペレットの価格の上昇で採算割れしてしまい閉鎖してしまったところもあります。
(成長の早い木を植林して持続的にサイクルを回す、ということはあまり考えてないみたい。個人的には成長の早いユーカリを材料にしてサイクルを回す実験とかしないかなと思っているのですが(色々問題点は指摘されているはいますが))
・再生可能エネルギー
これは「蓄電」に尽きると思います。
蓄電池を連動させて、太陽光だったらたくさん発電できる昼間に蓄電、夜間に放電を行えば電力の平準化ができ、規模をもっと大きくして小規模の発電所をグリッド化して協調制御できれば将来の安定電源化も可能かもしれません。
ただ、蓄電池の費用と制御のための運営、費用を誰が負担するか、という問題があると思います(電力会社は自前の電源じゃないから嫌がるだろうし)
あとは洋上浮体式風力発電所の開発は進めてほしいなと思ってます。
・電気自動車と燃料電池車(の燃料)
究極的にクリーンに動かすなら、再エネと再エネによる水の電気分解での水素の調達と貯蔵、運搬技術の進化が必要かと思います。
個人的には太陽光発電は山を切り開かなくても日本でももっと広げられると思っています。ズバリ「休耕田や耕作放棄地」にパネルを設置することです。
1つの敷地や地権者がバラバラでまとめるのはとても大変だとは思いますが、国が旗振りして(法律化してもいいと思っている)地域ごとに事業者を一本化し、地権者には税制優遇、売電収入の分配などを行えばWin-Winではないかと。
・その他
直接発電には関係ないですが、CO2利用方法の一つとして、人工光合成があります。
植物の光合成とは違ってデンプンを作るのではなくて、プラスチックの原料などのオレフィンを作る研究が行われています。
空気中からCO2を収集する技術も研究されていますし、発電所のCO2を利用して効率よく人工光合成を行うことなども考えられます。
あとは核融合の実用化が近づいてくれればなぁとは思います(ガンダムの世界ではMSの動力源は核融合エンジンなんですよね(余談))
上記のどれもまだ開発中(実証事件中のものもある)で、実用化は30年代とか50年代とか言われてたりします(私もうこの世にいないかもw)
最近の世界的な気候変動は主に温暖化によるものと個人的には確信していますが(信じるも信じないもあなた次第)、現代社会のエネルギー消費は化石燃料からの脱却はまだまだ難しいと感じています。
そこで上記のようなエネルギー供給のパラダイムシフトといってもいいような変化が起こるまではやはり原子力発電所によるエネルギー供給はまだまだ頼らざるを得ないんじゃないかな、と思ったりした次第です。
いまだ本編に突入していないのに続きますw
Posted at 2024/06/16 13:12:50 | |
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2024年06月16日
※原発反対論者は読み飛ばしたほうがいいかも?
いままで私はどちらかというと原発否定派で、福島第一原発直後は原発は即座に廃炉すべし、と思っていましたが、現在の日本の電力事情から考えると以下の理由のように原発なしは無理だな、と思い始めました。
・火力発電の限界
エネルギーコストとCO2削減という二重苦により、国民生活と気候変動(世界の潮流には逆らえない)という問題から減らしていく必要がある。
・再生可能エネルギーの太陽光発電への偏りと供給の不安定性
圧倒的に太陽光発電の割合が多く、九州地方では晴れた昼間は供給量が多すぎて出力制限(持ち回りで太陽光発電所の発電停止)が発生したり夜間との供給力の差が激しくて安定した電源になれない。
風力発電は割合が少なすぎるし安定性にも欠ける、地熱発電は候補地のほとんどが国立公園内に存在し、国立公園外でも地元が猛反発(当然温泉が多いので湯量、温度などの変化を懸念するのは当たり前だと思う)
九州電力は原発稼働させてるから昼間の太陽光は供給過多だから制限する、というのもなんとも納得いかない理由ですけど。
・FIT(固定価格買取制度)と再エネ賦課金
FITは主に太陽光で発電した電力を電力会社の売価の倍以上の価格で買い取ってくれる(電力会社に買い取らせる)制度ですが、これにより大小太陽光発電所が乱立しました(山の斜面の木を切ってパネルを設置する業者がいたり非難されてしかるべしな業者もいっぱい)。
電力会社が高く買い取る原資はどうすんの?という話で、「利用者(国民)から取ればいいじゃん」となってしまい再エネ賦課金という電気代への上乗せが強制されています。
FIT自体は20年という制限(家庭用は10年)が付いていますので、賦課金は徐々に減っていきますが、FIT終了後の太陽光発電所は市場に売電することになりますが、売買価格は電力会社の売価の半値以下になっています。
太陽光パネル自体は20年以上利用できますので、FIT終了後にどうなるのか。
このままでは割に合わないと発電をやめる事業者が現れたり、新規で参入する業者も減るでしょう。
ただ、今後は企業に対するCO2削減要請(命令?)が出てきていますので、自家消費(自社で発電して自社で使う)が増えてくれることを祈っています。
・(ついでに)電気自動車と水素自動車
これ書くと怒られるかもしれないけど、現状の電気自動車や水素自動車の燃料となる電気と水素はどうやって作ってるのか?
電気はほとんどが火力発電で作られているし、水素はほとんどが化石燃料を改質して製造していて、どちらも製造時にCO2を大量に排出します。
電気自動車に乗ってたり燃料電池車(バス)を運用して「CO2を排出しないからクリーンだ!」とか言っている人には小一時間・・・(某小池さんとか)
もちろん電気自動車の運転フィールが好きだから、とかガソリンスタンドにいかなくていいから楽、とかで乗っている人は全然OKだと思います。
中国はかなり電気自動車が普及しましたが、未だにCO2排出量がダントツに多い石炭発電がメインですから矛盾してます。
日本だって電気自動車が普及したらその分火力発電増やすの?って疑問が湧くし。
ヨーロッパの一部の国も某侵略者の国からパイプラインでガスが買えなくなって電気自動車への補助を減らしたり、アメリカだってもしトラしたらシェール掘りまくりでガソリンバカ食いの大排気量車がバカ売れになるでしょう(偏見?)
長くなってしまったので続きます。
Posted at 2024/06/16 11:37:06 | |
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2024年06月10日
一般的にバイク(スクーター)ってハンドルに付いているバックミラーが一番幅を取っています(ハンドルより外側に出っ張ってる)
これ、地味に邪魔なんですよね。大体乗用車と同じ高さでミラー同士がぶつかりそうになったりするし。
あまり出っ張らない社外品とかもありますが、体(腕)を動かさないと後ろが見えなかったり安全性で問題が出ます。
そこでふと思ったのですが、カメラにしたらいいんじゃないかなぁ、と。
車のドアミラーのカメラ化は実用化してますがバイクにはないですよね(車も流行ってませんけど)
シートの後方左右あたりに広角で映るような(それこそ魚眼レンズ的に写ってもいいかな)カメラを取り付けて、ハンドル中央あたりに左右のカメラ映像が表示されるディスプレイを付ける。
そうすれば、ハンドルからミラーが外せて幅も狭くなるし、カメラの取付位置とか角度を調整すれば死角もかなりカバーできて安全になるんじゃないかなぁ。
車と同じようなリアカメラは発売されていますが、バックミラーと完全に置き換えることはできなそう・・・
どこか作ってくれないかなぁ。売れると思うんだけどなぁ(少なくとも私は買いますw)。
防水性の確保とか振動とか機械的な信頼性とか車とは違った課題はありそうだけど。
バイクに乗ってると考えないことはないと思うので、いろんなメーカーですでに実現は難しいと結論が出てるのかもしれないけど、ぜひ検討してほしい!
Posted at 2024/06/10 21:51:25 | |
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2024年03月31日
なんか間が開きましたがせっかくなのでその2も公開です。
日銀は、3/19にマイナス金利を解除する、と発表しました。
これは今まで銀行が日銀に預けている預金の一部(当座預金の一部)がマイナスの利子(逆ざや)になっていたものを0以上にする、ということです。
実際には銀行から日銀に預けたお金は0.1%利子を付ける形になるようです。
なぜこの時期に日銀はマイナス金利政策を解除したのでしょうか?
長い間ゼロ金利とマイナス金利によって市中にお金をばら撒くことでデフレ脱却を目指していた日銀にはそれを辞める時も決めていました。
それが「物価安定の目標」でインフレ率の2%以上の上昇が継続することでした。
なぜか?経済の状態が最もよい状態は緩やかなインフレが継続している状態だからです。
この状態では、徐々に物価が上がっていくので、それに連れて個人の収入も徐々に上がっていきます。
将来的に収入が上がっていくことが分かる(実感できる)とお金を使おうという気持ちになります。
なぜ今までお金を使わないで預金に走っていたかというと、デフレ下では将来収入が上がることが見込めないと考えるため、
将来の何かあったときや老後のためにお金を貯めておかなきゃ、という行動を取りがちだからです。
そうして、貯蓄より消費という行動をみんなが取るようになるので、企業収支は改善し良い上向きのインフレスパイラルに方向転換できるはずです。
そして、昨年あたりから待ちに待ったインフレ率の上昇が始まりました。
しかし、理由としてはいくつかの要因が重なって輸入品の価格が上がったことにより起こったことであり、いわゆるコストプッシュのインフレです。
ウクライナ戦争による穀物(小麦)価格の上昇、世界情勢の不安定化による原油価格の上昇、アメリカの高インフレ率を抑えるために行っている
米国債の利上げによる日本国債との利率の差からくる円安などです。
これによりあらゆるものの輸入価格が値上がることになりました。
最初は、燃料費の上昇によりインフレ率が上がり始めます(ガソリン、ガス、ガス発電がメインの電気など)
次に企業努力ではどうにもならなくなり限界を迎えた企業が値上げを始めます。
他の企業も雪崩を打ったかのように追随します。
これによってインフレ率は2%を超えるようになります。ただ、これはあくまでもコスト上昇によるインフレなので収入の上昇を伴っていません。
コストアップでインフレ率は上がったけれど、収入が変わらないので生活が苦しくなっていきます。
いわゆる悪いインフレ、スタグフレーションの状態になろうとしています。
経済が健全な状態とは、物価が緩やかに上昇し、収入も合わせて緩やかに上昇していく状態です。
政府は、生活が厳しくなってくると国民からは不満が出てきて支持率が下がってしまうので、なんとか収入を上げるように策を練ります。
そこで、経団連などの企業団体に対し、春闘での給与アップをするよう(しかも賞与などではなくベースアップを含めた月例給与のアップ)を迫ります。
すると、それに答えるように輸出企業を中心に高い賃上げ回答をすることになりました。
(ちなみに春闘って春季生活闘争の略なんですね。闘争って共産主義的な言葉であまり好きではないかな)
こうして、コストプッシュインフレから始まり、悪いインフレ(スタグフレーション)への崖っぷちを歩いている日本経済ですが、
企業の賃上げにより良いインフレに変わっていきそうです。よかったよかった。
とはならないですよね。
経団連が交渉相手としている労働者側である組合は、主に連合を相手にしています。
連合加盟の企業は大手企業ばかりです。
ようするに経団連は大手企業に対して賃上げの回答をしているだけであって、その他大勢である中小企業は賃上げすると約束してはいません。
中小企業は今まで大企業の下請けとして、過酷なコストカット要求に答えて踏ん張ってきましたので、ここで売上が上がっても社員の給与まではあまり回らない
ところがおおいのではいないでしょうか。
これから継続してよいインフレを続け経済成長し、給与が上がり、子供世代が安心して生活できるような世の中を作っていくためには今が正念場です。
大企業は中小企業をイジメないで正しい対価を支払い、それによりあまねく国民に賃上げを浸透させる。
そしてここは大事です。消費マインドが上がるような状態になって、世の中にお金が回るようにならなければ景気は良くなりません。
これからもまだ利権にすがりつく省庁と政治家の腐った政治が続くのか、それとも変わっていくのか見守っていきたいですね。
Posted at 2024/03/31 23:26:25 | |
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2024年03月20日
なんだか誰も読んでくれないかもだけど、書いてみます(文字ばっかだし)
長くなりそうなのでその1ですw
マイナス金利とは?と今までの状況を書いてみます。
その2でこれからのことを書いてみたいと思っています(あくまでも予定ですw)
私見が多分に含まれている上誤認もあるかもしれませんので、間違いやおかしいところがあったらツッコんでくださいw
投資をしていないとそんなこと興味もない方も多いでしょうけど、そもそもマイナス金利ってなんなのさ?
それを解除するとどうなるのさ?ということを書いてみたいと思います。
まずマイナス金利とはなんぞや。
これは2016年に始めたもので、金融機関(主に銀行ですね)が中央銀行(日本銀行)にお金を預けると金利を払ってもらうぞ、というものです。
預金してるとお金が目減りしていきます。
だから銀行は預けるんじゃなくて貸し出したり投資したりして市中にお金を回すよう国は圧をかけました。
まあ、かなり以前から日銀はゼロ%に近い金利を続けてきましたけど(だから銀行預金金利がゼロがいっぱいついてる%になる)国民がまったくお金を回す
そふりを見せないので業を煮やした安倍総理と日銀黒田総裁が発動しました。
なんでこんなことになってるの?ってことですが、日本人は貯金が大好きだからです。
それは個人でも企業でも同じです。
昔から郵便局に貯金していると10年で2倍になるような時代もあったように、預けているお金は必ず増えていたのです(絶対に減らない(と信じられている))。
投資なんてギャンブルはもってのほか、元本保証の預金(貯金)一択、というマインドが形成されました。
だからみんな節約して預金を増やしていくのです。
企業だったら、売値は安いけど、仕入値を叩いて叩いて、人件費を叩いて叩いてなんとかもうけが出ると内部留保という形で溜め込む(預金する)のです。
それの何が悪いの?お金貯めることはいいことじゃん、と思うのは当たり前ですが、これだとまず市場にお金が回りません(銀行にお金がプールされる)。
回らないというのはお金を使わない、ということなので、ものが売れない状態(=会社の製品が売れない)になり社員の給料ももちろん上がりません。
仕方ないので、企業は売価を下げ、その分給料も下げます。これが経済が停滞している状態=デフレ状態となります。
銀行も借りてくれる人がいないので、自分で持っているか、日本銀行に預けます。
こうやって経済の渦巻きが下方向に回り続けるデフレスパイラル状態がバブル後30年続いてきました(失われた30年という不景気の時代)。
ちなみにデフレが進行している状況では、貨幣の価値が上がっていく、というところが大事です。
デフレスパイラル下ではものがどんどん安くなるので、去年大根が1本100円で買えたけど、今は80円で買えるようになった、というように商品価格が下がっていく=お金の価値が上がっていく、という状況なので、利子のつかない預金をしているだけで実質価値はどんどん上がっていきます。
だから金利が低くても皆さん構わないんですね。
こうやって国中でみんなが預金しまくった結果、総預金額は2,000兆円にものぼることになりました(そしてそのほとんどは高齢者だったりするので絶対に使わない)。
そもそもデフレって別に悪いものじゃないんじゃないの?ものが安く買えるんだし、と思えるかもしれませんが、とにかく世の中にお金が回らないので経済が停滞します。
まず、企業が投資をしないので規模が大きくなりません。そして研究開発などにもお金をかけなくなるので技術が進歩しません。
この30年で経済規模でも技術力でもどれだけの国に抜かれたのでしょうか。技術立国とか言われてたのははるか昔。
そのため、いつまで立っても給料も上がらず生活は良くなりません。
さて、デフレを脱却したい国ですが、市中にお金をばらまけば自然にお金が回るようになってデフレ脱却!となるのではと考えました。
どうやってばらまこうかと考えた結果、日本銀行による国債の買い入れ、と大技を繰り出します。
「国」が発行した債権(借金)を国が持っている銀行、「日本銀行」が買い取るということです(正確には。間に金融機関や個人が挟まりますが)。
買い取るにはお金が要るけどどこから持ってこようか?じゃあ、剃ればいいじゃんということになります(日本銀行が唯一貨幣の発行ができる組織です)。
こうして、国は大量に国債を発行して、それを国家予算として国中にばらまきます。
一方、日本銀行は市場から国債を買いまくります。
その結果、貨幣が市中にばらまかれます。
その先は企業がほとんどですので、企業の収入になり、利益を社員に還元し、さらにそれを使うことによってデフレを解消しようとしたのですね。
でも、実際にはうまくいきませんでした。
やっぱり企業は内部留保を増やし、個人はせっせと預金をする、という行為は変わらず、市場にお金をばらまいても預金という形で溜め込まれてしまい
一向に市場経済は回りませんでした。
ずいぶん長くなりましたが、これが今までの状況です。
続きは次回に(続くのか?)
Posted at 2024/03/20 18:46:19 | |
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