実録「どぶろっく」46

自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
個性が美徳とされる現在では、イメージすることさえ、なかなか難しくなりましたが、1980年代の女性ファッションリーダーは、あのスーパーアイドルでした。美容室へ雑誌やピンナップを持ち込み、この髪型にして下さいとお願いすればよかったのです。スーパーアイドルの髪形に、他のスーパーアイドル達も影響を受け、似た髪形になる現象まで起こっていました。
あの頃、――当時の言葉で、ヤングの――女性の髪形は、松田聖子中心でした。
事務所やディレクターの演出方針なのか、あるいは、本人の意向があったのかまでは分かりませんが、短くなったり、長くしたり、曲や季節毎に多彩な髪形を楽しませてくれました。
こうしたなか、「聖子ちゃんは、髪が伸びるのが速過ぎる」という話が出始めました。真似して同じ髪型をしている女子が、追随できなくなくなってしまったのです。「聖子ちゃん、なんでそんなに速いの」という声がほうぼうで聞かれていました。やがて、これらが、本人の耳にも届くことになります。TV番組で、自虐的に、「私ってスケベだから髪が速く伸びるのかも」と語ったほどでした。
生理学的にこの現象をクリアカットに説明するのは難しそうですが、頭皮の状態がいいことは間違いなさそうです。遺伝的に皮脂が出にくい体質なのかもしれません。
我が愛しの桃子さんも、今思えば、異様に髪が速く伸びます。検証すると、聖子さん並みです。55歳になった今でもそれは健在で、よく伸びます。
美容への関心が高いことは、広義のスケベに該当するとも解釈できますが、桃子さんに関しては、他の興味深いエピソードを知っています。ヨガを自宅でするそうなのですが、そのまま熟睡してしまうことがあるというのです。ヨガをしながら眠れるとは、驚異的な才能です。「寝る子は育つ」と昔からいわれていましたが、「よく寝るアイドルは、髪がよく育つ」という説は、生理学的に合っているような気がします。
実録は、以上です。

ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、桃子が、40年前からずっと俺のことを想い続けているから、今でも髪が速く伸びるんじゃないの～。




拙者、いつの日か、このシリーズを桃子さんに読んで欲しい、と願っています。あまりのくだらなさに、読みながら眠ってしまうかもしれません。すると、益々髪が伸びてしまいます。切腹!（桃乃木侍）