
航空機の離陸方法が2種類あるのをご存じでしょうか。ローリングテイクオフとスタンディングテイクオフです。
前者は、滑走路へ向かう流れの中で停止することなく、そのままエンジン出力を上げていきます。最後のカーブを緩徐に曲がりきると、急にエンジン音が高まり急加速します。
一方の後者は、完全停止した状態でエンジン出力を上げていきます。ブレーキを解放した瞬間、強烈なGとともに出力全開での加速が始まります。
車の運転でも、夜間等で道が空いているときであれば、かなりの徐行運転をしてでも完全停止を回避し、信号が変わるのを待つドライバーが少なくないと思います。これは、航空でいうローリングテイクオフの手法です。
かつて、羽田空港の滑走路の渋滞がひどく、恒常的に数機以上の離陸待ちが生じている状態でした。2010年に滑走路の拡張工事が終わると、この問題はかなり解消し、高率でローリングでの離陸になりました。人間の心理というものは不思議なもので、それまでは意識していなかった離陸方法に関して、スタンディングが急に恋しくなってしまいました。両者のどちらも選択できる場合、機長は燃費のいいローリングを選択してしまいます。
直近は分かりませんが、高知龍馬空港だけは、いつもスタンディングでした。おそらく、滑走路がやや短めなのだと思います。
公道でのゼロヨンはなかなかできませんが、運が良ければ、航空機の離陸でその感覚を経験できるかもしれません。
Posted at 2022/10/12 13:04:01 | |
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