桃乃木權士のブログ一覧

カーディテイリングは、再現性の難しさやアレンジの部分こそあれども、基本的には、エスタブリッシュされた手技手法をトレースしているのに過ぎません。その謙虚さは、持ち続けていたいと思っています。
Sam’s Detailing Signature Paste Waxは、最高級T1グレードのカルナウバロウを70%含有しています。YouTubeにあるSam’sの公式チャンネルは、この含有量を言及するのを避けていて、この数値で性能を計ろうとする風潮自体をなくしたいとまで喝破しています。それよりも、ユーザーの身になって処方を考案したという施工性の良さを体感して欲しいそうです。
実際に使用してみると、施工性抜群で、これならまた使いたい、頻繁に被膜を更新していきたいという気持ちになりました。さすがは自信作です。高純度カルナバでありながら、施工性の問題は霧消しており、Samの説明に嘘はないと思いました。
Sam自身は、「Detailing Made Simple」の精神に則り、クラシカルな製法でこのワックスを開発したといいます。そして、昔ながらの方法による車のメンテナンスを楽しんで欲しいと訴えています。
一方で、最新のテクノロジーを取り入れた高級カルナバには、従来はなかった新たな作用が車体に現れるだけでなく、施工者にも作用しているのを感じます。施工の難しさをクリアしたことによって生み出される達成感の反作用なのか、謙虚さが減弱していきます。続けて、知識や親切の押し売り等をしてしまいそうになります。
Samが説く「Detailing Made Simple」は、こうした副作用を生じ得る成分を含んでないことを暗示しているのかもしれません。

Sam’s Detailingの代表であるSamは、髭もじゃで、いかにも屈強な肉体をしています。工事現場があれば、絶対に一人は彼とよく似た作業者が混じっているはずだと思えるほどです。
風貌とは裏腹に、Samは、世界規模の事業に成功したエスタブリッシュメントの一人で、高級車も複数所有しています。なのに、いまだにTシャツと汚れたジーンズが似合う現場の人間という雰囲気が濃厚です。典型的なメタボ体型で、悪役レスラーに見えなくもありません。もしも、漫画ポパイの実写版を制作するのであれば、プルート役を演じられるほどよく似ていると思います。
そのSamには、とても有能な参謀がいます。ときおり、宣伝物にも登場する若い女性で、ブランディングやマーケティングを任されている方です。この女性も、Sam’s製品を手に洗車にいそしむ様子をデモしているのですが、何故か、Samほどは仕上がりが美しく見えません。
一方のSamは、さすがです。いつも、小汚いとしか形容できない車を用意しています。それを自社製品でピカピカに仕上げていくのですが、上述の女性との差異は歴然です。Samのほうが圧倒的に車をきれいにしているように見えます。Sam’s Detailingの製品は、手技によって仕上がりに差が出やすい難しいものなのでしょうか。
――違います。Sam’s製品は、施工性に優れ、初心者でも効果が最大化されるようシンプルに設計されたアイテムばかりです。ただ、Sam自身が使用すると、彼との対比で車が美しくなっていく様子が分かりやすいのです。
私は、そんなSamが大好きです。自社製品に並々ならぬ愛情を注ぎ、自信とともに責任を負っているのが感じられます。そして、彼が説くDetailing Made Simpleの精神に強く賛同しています。

日本での話ではなく、X国のどなたが考案されたと思われる傑作です。
X国では、国家元首Y氏が慢性的な支持率低下に悩んでいました。そうした最中に、Y氏の在任期間を祝う記念切手が発売されました。長引く不況をはじめ、国内外に数多の政治課題があり、自分の切手なんか出している場合か、との批判の声も出ていました。
発売されると、この切手の糊が悪いのか、貼りつきが悪いという苦情が郵便局に殺到したそうです。よくよく調べてみると、利用者がY氏の肖像画のある表側に唾を付けていたことが判明したとか。記念切手を貼るときは冷静に、という話でした。
これとは別に、「禁煙したあとの一服は最高に美味しい」という話も好きです。

東北自動車道岩槻ICから至近の洋食レストランです。オートバックスの隣という立地が、車好きにとっては有難いです。
秋といえば、焼き芋が美味しい季節ですが、この店でもメニューに載っていました。ひと手間加えられ、ゴルゴンゾーラソースたっぷりの絶品料理に仕上がっていました。
セット料理の前菜に、アラカルトメニューから一品追加するささやかな贅沢です。


鴨肉を中心にした彩り豊かな前菜です。