
学生時代の同級生に、杉本玲奈さん(仮名)というスレンダーで素敵な女性がいました。チャンスがあれば芸能界も狙っている様子でした。リアルに、ねるとん紅鯨団に出演した経験があり、番組中で紹介されていた「カレシいない歴3ヶ月」の相手を自分が知っていることに、怖さを覚えたほどでした。
この玲奈さんとは、卒業後、疎遠となり、年賀状のやり取りをするだけの関係になっていました。それも5年目くらいで途絶えましたので、結婚したのだろうな、と思っていました。
その後、人づてに、玲奈さんの近況を知りました。新卒で就職した会社で精進を続け、営業の世界で大成功を収めているとのことでした。
その一方で、妙な噂も聞こえてきていました。深夜番組で、玲奈さんと似たアシスタントをときどき見かけるという話でした。
さらには、玲奈さんがグラビアモデルをやっているという仰天情報も飛び込んできていました。いくらなんでも、営業の第一線で働きながらの兼業は無理だろうと思いました。しかも年齢は35歳になっていました。この類の話に尾ひれがつくのは、常といえました。
ある年の元旦に、小学生だった長女が年賀状の束を凝視しているのを見かけました。「仕分けするから待っててね」と話したのですが、束を放そうとしません。ある特定の年賀状を見入っていました。
そのハガキは、フチなし全面印刷で、立位のレースクイーンの姿が印刷されていました。腰から下の部分の後方からのローアングルショットでした。肩幅の1.5倍くらいに広げられたまっすぐな脚に強烈なインパクトがありました。最下段に小さく直筆で、念願の写真集が発売されました、と記されていました。
もうあれから随分と時が過ぎましたが、非常に勇気づけられた嬉しい出来事でした。
当時のことを思い出しながら、あらためて、玲奈さんに祝辞としての感想を記します。
――女のいのちがそこらあたりに凝縮されている、と思った。コスチュームからこぼれる尻に、陶器のような美しさが宿っていた。そして、泣きたくなるほど美しい脚だった。僕は、それを見つめ続けていた。かなり長い間、見つめ続けていた。
Posted at 2023/08/11 08:05:39 | |
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