
自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
かつて、TBS系列の「まんが日本昔ばなし」が、国民的文化になっていた時代がありました。主題歌「坊や、よい子だ、ねんねしな」は、嘉門達夫の替え歌になり、「坊や、よい子だ、金出しな」も流行りました。番組で声優を務めた市原悦子が演じる「やまんば」は、はまり役の一つで、イメージも固まっていました。
自分の高校のクラスでは、「やまんば」をアレンジしたオリジナルの怪談話が流行っていました。
――山中で遭難した「男」は、奇跡的に民家の灯りを見つけ、そこへ駆け込みました。家主である「やまんば」の厚意で風呂に入り、夕飯までご馳走になりました。やがて、眠りに落ちたのですが、異様な金属音で目が覚めてしまいました。
「おばあさん、これから料理ですか?」
「そうじゃ、見てのとおりだよ。包丁を研いでいたところさ」
「男」は、山奥ならではの伝統料理に興味を惹かれ、しばらく下ごしらえの様子を眺めていました。
「おばあさん、鍋が出来上がってきましたね。キノコと山菜の出汁が美味しそうだ」
「そうかい」
「肉を最後に入れるんですよね」
「ああ、そうだよ」
「なんの肉をいれるのですか?」
すかさず、「お前だ!」と大声を出すのが、オチです。笑うセールスマン風に指を突き出すと、さらに効果的でした。KPIは、相手の背中をびくつかせることができたら、語り手として成功です。
「一度でいいから、この話を女子にして、思い切り驚かせてみたい」
当時、1学年男子450名という環境で過ごしていました。女人禁制の暗黒の世界で過ごした3年間を象徴する切実な思いでした。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、市原悦子の後継者は、菊池桃子で決まりなんじゃないの~。
桃子演じる「雪女」を聞いてみたいです。
Posted at 2024/07/15 09:13:30 | |
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