
自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
適切な名称がないため、本稿では、LR(Local Rules)としておきます。道路交通法に抵触するため、厳密にはRuleとはいえないのですが、「Ruleの如く実在する」という解釈でお願いします。
最初に目撃したLRは、「名古屋走り」でした。左折するために減速しながら交差点へ侵入したところ、目前に車体の側面が見え、喉から心臓が飛び出そうになりました。右隣の直進レーンから交差点の直前で追い越しをかけられたのです。直進レーンからの強引な割り込み左折でした。名古屋で暮らしていた友人がたまたま助手席にいましたので、「結構ああいうの、多いんだよ」と解説してくれました。
一時期ゴルフに熱中していた関係で、群馬県と茨城県を走る機会が多くあり、方向指示器を出さない車が多いことに閉口させられました。曲がる直前に、瞬きのようなごく短い合図しか出さない車も多かったです。「ウィンク右左折」と命名しておきます。
茨城県警が把握し、対策を打っていたという「茨城ダッシュ」もたびたび目撃しました。青信号に変わった瞬間の隙を突いて、対向車が直進車よりも先に右折してくるのです。強引な右折に関しては、「伊予の早曲がり」と「松本走り」というLRもあり、茨城県と同様のようです。右折渋滞が多い地域性がその素因になっているものと思われます。
福岡の「3秒ルール」も怖いLRだと思いました。黄色信号が終わる間際で加速して通過してくる車が多いため、青色に変わってから3秒待たないと危ないと聞きました。
埼玉県では、まだLRとして命名されていませんが、煽り運転が多いのを感じています。地元民から転勤族まで、運転手が多彩なため、文化の違いや技量差によるトラブルで交通渋滞が起きやすい地域性があります。
埼玉県西部の秩父山地やその周辺の丘陵地帯では、S字カーブが延々と続く幹線道路が多くあり、中央のイエローラインをまたいでショートカット走行する車をよく見かけます。見通しがよいところを選んでいるため、直ちに危険ということはないのですが、あまり感心しないLRです。見るたびに、「コーナリングをもっと楽しもうよ」といいたくなります。おそらく、燃費を気にしての走行なのではないかと思われ、本稿では、「武州の省エネ走り」と命名しておきます。
関東で暮らしていると、大阪のLRが多い印象を受けます。尾ひれが付く影響もあるのでしょう。よく聞くのは、合流での割り込みが難しいという話です。反対に、東京都内での割り込みは、とてもイージーなのですが、全般的に下手です。首都高速を走行中に、いつも混んでいる竹橋JCTの合流が空いていたため、ラッキーと思いながら、普通に環状線へ入りました。すると、助手席にいた大阪出身の先輩に、「勿体ない」と怒られました。合流地帯にある三角形の頂点まで進んでそこから入れ、という話でした。首都高速の慢性的な渋滞は、交通量の多さに加えて、合流技術のまずさに起因しているのを感じています。この先輩の指摘は、正しいです。
最後に、LRの番外編です。一時期、松山市を頻繁に訪れ、空港から市内まで、タクシーを利用していました。そこで、上述の伊予とは別の恐ろしい光景を目撃しました。目の前を先行するタクシーが中央線をまたいで走っているのです。運転手が解説してくれました。「我々同僚も、引退を勧めているんですけどね。本人が頑固で、まだ続けたがってるんですよ」
帰路のタクシーでこの話題に触れようかと思っていたら、血液が逆流するような恐怖を覚えました。明らかに中央線をまたぎながら、自分が乗ったタクシーは走行していました。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、菊池桃子のステッカーを貼っている俺の車も、LRの一種なんじゃないの~。
「雪」ではなく、「車に書いたラブレター」です。
Posted at 2024/10/19 08:47:45 | |
トラックバック(0) | 日記