
自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
1980年代は、アイドル歌謡全盛の時代でした。有名アーティストがアイドル向けに作曲するスキームが確立しており、本人がセルフカバーする例も多かったように思います。
「夢の途中/セーラー服と機関銃」(来生たかお/薬師丸ひろ子)
「飾りじゃないのよ涙は」(井上陽水/中森明菜)
「1/2の神話」(大沢誉志幸/中森明菜)
「初恋」(村下孝蔵/三田寛子)
「恋人がサンタクロース」(松任谷由実/松田聖子)
「GEMINI」(中原めいこ/川島なお美)
本稿では、最後に記した「GEMINI」を深掘りします。
1980年代、「オールナイトフジ」で女子大生ブームが到来し、ラジオ番組でも「ミスDJリクエストパレード」が大人気となっていました。ここへ現れたのが、青山学院大の学生だった川島なお美でした。雑誌GORO等でのグラビアに加え、お笑いマンガ道場でも才能を発揮されていました。画才に加えて、抜群のトーク力があり、印象に残っています。
一方の中原めいこといえば、カネボウの化粧品ソング「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」です。
何故、この「GEMINI」が印象に残ったのかは謎で、上手く説明ができません。事実として、40年経ってもサビの部分を歌えます。
――実は、川島なお美のファンだったのでは。
これは明確に否定できます。「GEMINI」が発売された1983年の秋に、生涯愛する菊池桃子がグラビアデビューしているのです。
上述のとおり、なお美さんに対して、才能あふれる美しい女子大生という好感を抱いた程度に過ぎません。それと、「川島なお美って、歌上手いな」という印象がありました。調べてみると、それもそのはずで、1970年代からずっと歌手活動を続けていたようです。
久しぶりに、2人の「GEMINI」を聴き比べてみました。中原めいこの独特のリズム感を含めて、川島なお美が細部まで忠実に再現しているのが分かりました。特に、英語のイントネーションがそっくりなのです。
シンガー側が、作曲者に配慮する例は割と多いのではないかと思います。竹内まりやの楽曲をカバーする際に、アレンジでニュアンスが変わったら、山下達郎が怒鳴り込んできます。
こうしたなか、40年目に大発見をしてしまいました。
中原めいこは、「ラストのチークは、あたしと踊って」とやや強めに歌い、川島なお美は、「ラストのチークは、わたしと踊って」と甘えていました。
シンガーのキャラクターに応じた、こういう歌い分けっていいなあ、と思いました。
ところで、「GEMINI」というのは、ふたご座を意味しているそうです。これも40年目にして初めて知りました。いすゞ自動車とは無関係であることは察しがついていましたが、ふたご座のカレを意味しているとは、驚きでした。ハイセンスなタイトルに感動しました。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、GEMINIのモデルになっているのが俺で、主人公が、桃子なんじゃないの~。
Darling don't you know my love?
そばにいて欲しいのに。
Posted at 2025/02/23 09:14:45 | |
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