
自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
今の芸能界でも定着し続けているものなのかどうかは分かりませんが、かつては、業界言葉がありました。TVの企画もので、宍戸錠が普段どおりに話しているのを聞いたことがあります。
「ザギンシースー、メンラークーイ」
これは、銀座で寿司食べてから、ラーメン行くかという誘いだそうです。
長い間、芸能界固有の言葉なのかと思っていましたが、ルーツは、米軍関連施設に出入りしていたバンドマン達らしいです。72歳になる私の恩師は、大のジャズファンで、音楽と英会話をともに米軍関係者から教わったといいます。このかなり有力な証言として、当時のバンドマン達の会話術が、芸能界へ輸出されたとみてよさそうです。
実は、私も独自の会話術を習得しています。米国永住まで考えていた父親の事情で、帰国が遅れ、日本語の知識ゼロで、東京の小学校へ編入しました。「ちくしょう」が発音できず、「ききしょう」になり、さらにからかわれて、「ききしょう、Shit !」と思っていました。
一番苦手だったのは、否定形の話法で、一例として、「嫌い」という言葉がなかなか出てきませんでした。「I don’t like」ですから、「僕、好きない」になってしまうのです。
それでも、英語での思考を日本語に訳していく意識から、両方ともにうまく話せなくなる時期を経て、日本語をマスターしました。不思議なもので、中学に入って英文法を習うと、一度まったく英語が話せなくなりました。
日本語を覚える最高の教材は、ずっとTVでした。わけても、「いなかっぺ大将」の風大左衛門が発する言葉が最高に分かりやすかったのです。語尾を「ダス」で締めくくるのが大ちゃん流で、英語の「Does」と発音が類似している点にも親しみが湧きました。また、故郷のハナちゃんと都会の菊ちゃんの二人から熱愛される設定が、米国文化にはない斬新さで、ストーリー自体の虜になりました。
長らく、東北地方の方言かと思っていたのですが、一度もこのような言葉遣いを耳にしたことがありません。調べてみると、田舎を象徴するために創作されたオリジナルの田舎弁のようです。作者は、大阪府出身なので、「でやす」から「だす」を思いついたという説が有力となっています。
――作者の創作力と声優のテクニックが、あっぱれだす。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、親父が帰国を決心したのは、俺と桃子が出会う場を作るためだったんじゃないの~。

僕の愛しの菊ちゃんです。
バラの花の庭も
ガジュマルの木陰も
いつか二人で行こう
Posted at 2025/02/01 09:01:27 | |
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