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桃乃木權士のブログ一覧

2025年11月30日 イイね!

実録「どぶろっく」205

実録「どぶろっく」205――1学生1アイドル。
これは、高校時代の実体験に基づいて考案したオリジナルの格言です。男子校でしたので、必須科目の如く、各人が好みのアイドル像を抱いていました。菊池桃子さんのラジオ番組にエピソードを付けて投稿したところ、「1学生1アイドル」がうまくツボにはまり、地声で笑ってくれました。
1980年代は、歌謡曲が全盛で、実力派シンガーの中には、新興のアイドルソングと一緒にベストテン形式で比べられるのを拒絶していた方もいました。一番印象に残っているのは、呉田軽穂こと、松任谷由実です。「松田聖子を筆頭にしたアイドル達を自分の天敵だと思っていましたから」と形容していました。なのに、最終的には、ご主人の仕事仲間であり、日本を代表する作詞家になっていた松本隆を通じて、聖子さんの曲を書く歴史的オファーを引き受けました。「天敵というマイナスの意識よりも、松田聖子に対する興味がうわまわってしまった」と述懐していました。当時の聖子さんのキャッチフレーズは、「抱きしめたい! ミス・ソニー」でした。
自分の「アイドル狂遺伝子」にスイッチが入ったときの状況は、今でもよく覚えています。同級生のミツル君(仮名)の快挙が、世界観を変えました。中森明菜のラジオ番組で、ハガキを読まれたのです。最後に、「ミツル君、おやすみなさい」と色っぽい口調でいわれ、驚愕しました。翌日の学校で大騒ぎになりました。
中森明菜は、「ちょっとエッチなミルキーっこ」がキャッチフレーズでした。「少女A」や「銀河伝説」といった男子高校生のたくましい想像力を直截的に刺激する路線の持ち歌で耳目を集めていました。その最中でしたので、余計にラジオでの声が桃色に感じられたのだと思います。
刺激を受けたのは間違いありませんが、目覚めるところまでは到達しませんでした。自分の中にあるアイドル狂サプレッサー遺伝子が、「ちょっとエッチな」に傾くのを抑止していたのだと思います。
ほどなくして、アイドル狂遺伝子が全開になりました。季節は、11月でした。よく晴れた夕焼けの美しい放課後のことで、友人の自転車を借りて、書店へ急行したのを覚えています。世界選手権10連覇の競輪王だった中野浩一が憑依していたはずです。周囲の車両や歩行者が自分をよけているように感じるほどの鬼走りをしました。
書店に入り、「It's Real Fresh 1000%」の新人「菊池桃子」が表紙を飾ったその雑誌を手にした刹那に、あらたなアイドル狂がこの世に誕生しました。昆虫がサナギを経て羽化するのと同じ経過で、成虫になったわけです。
――そのことを書くのに、これほどの長い前置きがいるのか、という話に展開します。
制御性T細胞(サプレッサーT細胞)の研究業績により、坂口志文先生が、ノーベル医学生理学賞を受賞されました。日本人として、たいへん誇りに感じる快挙でした。
免疫は、非自己に対して強ければ強いほどいいわけではなく、ときに自己免疫疾患のような好ましくない病変に至ることもあります。サプレッサーの概念は、車でいえば、アクセルを踏んでいる最中に、神業のタイミングでリミッターが作動する感じでしょう。
なにはともあれ、ミルキーっこに傾きかけたところを制御性アイドル狂細胞が作動し、桃子さんのデビューまでのラグを埋めてくれたことになります。
つい最近知ったのですが、「ミルキー」には、「美新人」という意味があり、「美しい」と「ルーキー」を合体させた造語だったそうです。「そんなの血気盛んな当時の高校生に分かるわけないよ」という嘆きで締めたいと思います。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、桃子の中で眠っている遺伝子がもう直ぐ目覚めて、俺との恋が始まるんじゃないの~。




今までの君は間違いじゃない。
君のためなら、七色の橋を作り、河を渡ろう。
Posted at 2025/11/30 11:23:20 | コメント(0) | トラックバック(0) | 日記
2025年11月30日 イイね!

🥢グルメモ-1,165- とんかつ一幸(埼玉県春日部市)かわらぬ味

🥢グルメモ-1,165- とんかつ一幸(埼玉県春日部市)かわらぬ味とんかつの人気店の続編です。裏メニューのような存在なのですが、リピーターが多いハンバーグ定食を注文しました。合挽肉は、店内で挽いており、松坂牛も入っているそうです。店主の志の高さが感じられる美味しい料理でした。洋食屋よりも肉の美味しさを強調しており、フレンチ風だ思います。
Posted at 2025/11/30 17:13:27 | コメント(1) | トラックバック(0) | グルメ/料理
2025年11月29日 イイね!

実録「どぶろっく」204

実録「どぶろっく」204自験の「実録」を「どぶろっく」バージョンでご紹介します。
「それって、あなたの感想ですよね」は、ひろゆきこと、西村博之氏で有名になった台詞です。相手の発言を否定するだけでなく、討論相手としての資質までマウントするなかなか強力な一撃だと思います。
ですが、私がこのフレーズを聞いたのは、ひろゆきが最初ではありませんでした。
あれは、都知事の定例記者会見での出来事でした。石原慎太郎は、露骨に眉根を寄せていました。自分が嫌っている新聞社から質問が飛んでくる気配を察知したからでした。
不穏な空気が充満していくなかで、記者との攻防が始まりました。
「シナじゃなかったら、あの国を何と呼んだらいいんだい?」
「一般的呼称の中国でよろしいかと」
記者に詰め寄られた石原氏は、勝利を確信したような表情を見せました。会話を誘導する陥穽を仕掛けていたのだろうと思います。
「馬鹿いっちゃいけないよ。一般的な呼称で中国といったら、日本の岡山県と広島県のことだよ」
ウィット満点の返しでした。ボクシングの井上尚弥が、ノーモーションで放つ右ストレートが相手の急所を捉えたときと同じような展開となりました。
記者は、パンチが効いて脳が揺れている状態で、反撃を試みました。
「相手国の嫌がることはよくないかと」
石原氏の舌鋒が益々冴えまくります。
「シナは、孫文が作った言葉じゃないか。嫌がる理由がないだろう? 本当に嫌がってるの?」
勇敢な記者は、奇跡のひと振りに賭けました。
「嫌がっていると思います」
ここで、石原氏は、フィニッシュブローを記者の急所へ冷静に打ち込みました。正確性を重視したコンパクトなパンチで、井上尚弥のそれとそっくりだと思いました。
「と思います? あなたがそう思っているだけなんじゃないの。ナンセンスだね」
記憶で記していますので、細部はご容赦頂きたいのですが、相手を追い詰めていく話法が圧巻でした。
本稿でこの話題を取り上げたのは、最近の小学生がひろゆきの真似をしているという話を聞いたからです。本家のひろゆきに、「あなたの感想も聞きたいなあ」と返したら、馬鹿にした表情で、「ここは感想を語り合う場ではないですからね」と攻めてくるでしょう。
ですが、あくまで、身内の小学生が相手という想定ですので、「感想を語り合い、お互いを尊重し合うことが大切なんだよ」と教育するチャンスかもしれません。それこそ、「君は、どう思うんだい? 君の感想を聞いてみたいなあ」という石原節が有効なのではないかと思うのです。
何でも論破、論破で、それを美徳とする風潮はいかがなものかと。ロンパールーム世代の人間として、それを強く感じているところです。この世に議論の余地なく、論破されるリスクのない事象なんて、菊池桃子の美しさくらいしかないと思っています。
実録は、以上です。
ここで、「どぶろっく」師匠の登場です。
――もしかしてだけど、桃子が記者を論破しないのは、報復で俺との恋を妨害されるのが怖いからなんじゃないの~。




For my darling I love you.
And I always will.
Posted at 2025/11/29 09:22:42 | コメント(2) | トラックバック(0) | 日記
2025年11月29日 イイね!

🥢グルメモ-1,164- とんかつ一幸(埼玉県春日部市)かわらぬ味

🥢グルメモ-1,164- とんかつ一幸(埼玉県春日部市)かわらぬ味とんかつは、代替わりすると、味が激変することもある難しい料理です。30年前にお気に入りだった店には、3日続けて通ったこともありましたが、代替わりしてからは、10年以上ご無沙汰です。
この店は、昔からいい料理を出しているとの評判を聞きつけ、新規開拓に挑みました。デラックス定食を注文しています。海老フライ2、ごぼう巻き1、串揚げ3という豪華なラインナップです。厨房の仕事ぶりが見えましたので、事前に入手した情報どおりだと思いました。順当に美味しかったです。質と量の両立を意識している名店だと思います。
Posted at 2025/11/29 17:56:56 | コメント(1) | トラックバック(0) | グルメ/料理
2025年11月28日 イイね!

🍜グルメモ-1,163- 神仙(東京都港区)金澤濃厚豚骨

🍜グルメモ-1,163- 神仙(東京都港区)金澤濃厚豚骨ラーメン店のステーキ丼です。これは、意地でやっているのではないかと思いました。本業の焼肉店から苦情がきそうなくらい安価で、最上級の和牛が使われていました。本店にはないメニューですが、県外出店では、しばしば特別メニューがあるようです。
ラーメンと喧嘩することなく、付け合わせとしても秀逸です。あるいは、ラーメンを食べたくない気分の連れがいるときに、助かるかもしれません。
Posted at 2025/11/28 17:01:02 | コメント(1) | トラックバック(0) | グルメ/料理

プロフィール

筆名、桃乃木權士(もものき・けんじ)です。 職業作家ではありませんが、文芸に挑戦中です。 純文学系では、「もものき」を名乗り、官能を描くときだけは、「とうのぎ」...
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