2012年、全9戦で闘われた
全日本ジムカーナ選手権も、
ここ
イオックスアローザで
最終戦を迎えた。
すでにチャンピオンが確定しているクラス、
まだまだシリーズ争いが続いているクラス。
それぞれで、
最終戦にふさわしい
熾烈な
闘いが繰り広げられた。
中でも、N3クラスの鼻っ面数cmの
超接近戦、
そして見所はSA3クラスの
劇的なシリーズ争い。
これぞ全日本! 大いに
興奮し、
感動もの。
:- :- :- :- :- :- :- :- :-
第7戦もてぎラウンドでシリーズを決めた後、
第8戦おおむたラウンドは仕事の都合で不参加、
そして、この
最終戦に、私は「
卒業試験」のつもりで臨んだ。
この1年、第1戦の"
慢心"、第2戦の"
挫折"、第3戦の"
気づき"と、
ドライビングだけでなく、モータースポーツの
苦しさ、
楽しさを改めて
学んだ。
先輩方やライバル、応援してくれるファンやスポンサーの多大な
後押しを実感し、
1トライ1トライ、クラッチをミートする度、ブレーキを踏む度、アクセルを会わせる度、
感謝の念を込めて、持てる
力を全て絞り出す、
それが、私に課せられた唯一無二の
ミッションだと思った。
最終戦は、そのミッションを
完遂できるかどうかの、
卒業試験だ。
【金曜日 公開練習】----------------
金曜の練習会にエントリーするも、仕事の都合で急遽不出走。
仕事が終わると同時に5時間かけて飛騨高山へ、そこで一泊して、
土曜日の公開練習から現地入り。
決勝を含めた
4本の走行できっちりまとめねばならない。
しかもステージは
アローザ、
重い
FRの
Z34には決して有利じゃない、
苦戦の予感。
アローザは2011年の中部地区戦の最終戦で走って以来、走っていない。
さらに、第7戦もてぎラウンドから1ヶ月半、その間2日間しか練習できていない。
さすが、
卒業試験!
厳しい条件をクリアしなければならないようだ。
【前日公式練習】----------------
公式練習の1stヒートは
散々で、リズムとペースがつかめない。
クルマの挙動から、
速く走りたいという意思がまったく伝わらない。
路面アンジュレーションやグリップレベル云々、それ以前の問題。
2ndヒートはタイムを削ったが、
それでも松本
敏選手の駆るFD2シビックに遅れること0.4秒の
2番手。
「
表彰台に登れるか否かの闘いだね」と言われた、私も内心そう思っていた。
しかし、それが
諦めにはならない。
楽しむことに全力を尽くすだけ、勝ちにこだわり
必死の走りをお見せするだけ。
夕方に
決勝コースが発表となった。
ゴール手前に
左右の270°で構成される
8の字、ここでドラマが起きる匂いがする。
Z34での闘い方は、前半セクションでどれだけタイムを稼げるか、
その貯金を後半のテクニカルセクションでどれだけ食いつぶさずにいけるか?
【決勝】----------------------
前日の夕方に、満を持して
DUNLOP DIREZZA ZIIの
新品に履き替えた。
アローザは新品タイヤがいい。
金沢のホテルまでの往復でタイヤの皮むきをして準備を整えた。
決勝の様子は、DUNLOPの
レースレポートに、
ドラマチックに書いてもらった。
私が書くより、そちらを読んで頂いたほうがいいと思う。
結果は、なんと
優勝!
走りの内容はまだまだだったが、出せる力を
全て出し切ったと思う。
ここでの勝ちは嬉しいと同時に、とても興味深い。
Z34の
得意不得意を、改めて見直さねばならないかもしれない。
【偉大な先輩たち、そして来シーズン】----------------------
「
俺らがやることは、ギャラリーを盛り上げることだ」
2ndヒート出走直前、優勝を争う
松本敏選手から檄が飛んだ。
「
V14やるとしたら、何歳になる?」
表彰式の時、
山野哲也選手から尋ねられた。
この先輩たちの言葉には、
ゾクゾクした。
そうなのだ、私が胸を借りた
先輩たちは、幾度となく熾烈な全日本を闘い、
その中で勝ち抜き、この最高峰ステージを支えてきた、
偉大で巨大な人たちなのだ。
私のようなヒヨっこなど、先輩方の偉業には到底届かない。
そんな先輩方から間近で
刺激を受け、ステップアップさせてもらった。
最終戦が終わったパドックでは、早くも
ストーブリーグが始まっていた。
来シーズン、山野選手はBRZで新生PN3へ、
敏選手は86に乗るかFD2に乗るかまだ決めかねているらしい。
私は当然Z34でPN2に居残りだ。
「
まだまだ甘いな」と育ててくれる先輩方とともに、
2013年も大いにシーズンを
盛り上げたい、
そう願いながら、
2012年全日本ジムカーナの
卒業試験を終えた。
Posted at 2012/10/17 02:22:50 |
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Z34 de ジムカーナ | 日記