図書館で借りてきた本なんですけどね、私が子どもの頃の最初の家のクルマがこれだったものですから、思わず手に取ってしまいました。
HONDAが誇る名車、N360のすべて、というような内容の本なのですが、当時の関係者のインタビューも豊富でなかなか興味深く読めました。
我が家にあったN360は真っ赤な初期型だったようなのですが、ええ、私がせいぜい3歳くらいまでの時のマイカーだったので、明確な記憶は残っていないんですよ。
写真が何枚か残っているので、おお、N360だったんだー、みたいな。
当時はその戦略的な低価格により、若者からの人気を博したなんて記述もありましたが、私は父が27の時の子どもなので、当時の父は確かにまだ若者の範疇だったわけで、つまり憧れのマイカーだったんだろうなぁ、というところであります。
ちなみにN360の次のマイカーはトヨタの二代目パブリカですから、微妙にグレードアップは果たしているわけですね(笑)
で、タイトルはこの本の表紙に書いてあるコピーなのですが、クルマが楽しかったあの頃、もちろん今でもクルマは楽しいのですが、昔のほうがより楽しかったんだろうなぁ、というのは理解出来るような気がします。
このN360の頃って、ちょうど3Cブーム、つまりカー、クーラー、カラーテレビが憧れという時代なわけで、今よりももっとクルマに対する思い入れも、やっと購入したあとはその愛車に捧げる情熱も、今とは比べ物にならないほどの熱量があったのでしょう。
もっとも、私が免許を取った80年代後半でも、若者は皆クルマに対する憧れは持ち続けていましたから、充分にクルマが楽しかった年代だと思うんですけどね。
ナビもまだなかったあの当時、ドライブ前には地図でルートを確認して、それでも必ず道に迷って、そして助手席の女の子に喜んでもらえるようオリジナルのカセットテープを作って、どれもが懐かしくも輝かしい若き日の思い出であります。
皆さんもやってましたでしょ? オリジナルカセットテープ作り(笑)
つまり、少なくともバブルまでは間違いなく「クルマが楽しかったあの頃」と言っても良いんじゃないかしら?
個人的な意見というか見解になるのですが、クルマ趣味の相対的な地位低下の原因というか要因でもいいのですが、インターネットの存在があるような気がします。
インターネットはクルマ趣味に大いに役立つものでもありますが、例えばみんカラだってそうですし、でもあくまでもインターネット上のコンテンツのひとつですもんね、クルマ関連の部分も。
インターネットの普及によって、若者の興味の対象がわかりやすいクルマという存在から、もっと個人の嗜好によって細かくセグメントされた何かに移っていくというのも当然のことなのかなぁ、なんて思います。
このあたりのことって普通に研究対象になってしまうくらいの大きな内容ですので、簡単に書けるものでもないですし、下手に書こうとするととっ散らかっちゃったりしますからやめておこう(汗)
しかし話は戻りますが、あのオリジナルカセットテープを作っていた時のワクワクする気持ち、今でもオリジナルCDを作ったりするときに同じ感情を持てるかというと、どうもそうはならないところが不思議であります。
昔はレンタルレコードを何枚も借りてきて、カセットテープの録音時間にうまく合うように曲順なんかも調整して、でもここの流れは譲れない、みたいな試行錯誤があったから楽しかったのでしょうか。
時間だって下手すると休日まるまる1日潰して作ってたりしましたからね。
今はパソコンに取り込んで、書き込みするだけだし、というか普通にUSBメモリに入れるだけでもいいわけですし、手間は大きく減りましたからねぇ。
だけど、ワクワクが減った一番の大きな理由は、単に私がオッサンになって、オリジナル曲集を聴かせたいようなギャルもいないから、っていうところのような気がしますけどね(爆)
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Posted at
2016/10/21 14:36:53