今回は座学を少々書こうかと思います。
レースフォトを紹介したあとのコメントなどにありがちな
「コンデジだから撮れない」とか、
「古いから・・・」
など目に付く言葉が並ぶことがあるんですが、
コンデジだからとか古いからというのは自分のカメラを理解していないのと
撮り方を覚えていないためなんです。
一眼レフとコンデジでは撮影方法にどのような違いがあるのか
今回は書いていこうと思います。

一眼レフではファインダーを覗くとこういう印がいくつか見えていて
図ではピンクにしてますが、黒いボックスがカメラ背面の十字キー
(通常大きな○ボタン)で機種によりますが上下左右するようになっています。
入門用では3点、左・中・右
中級用以降は9点以上51点ぐらいのポイントがあります。
これは何かといえばオートフォーカスの合掌点で、画面上のどの位置で
ピンを合わせるかを決める点です。
<かなり重要>
実際の写真で説明しましょう。
実際の写真ではこの位置にオートフォーカスのポイントが来ています。
この位置は
「マシンの重心位置」です。
大体カーナンバーの辺りということになります。
ここを外すとマシンとしてはボケボケのすっきりしない写真となるんです。
一眼レフではオートフォーカスのポイントを移動させて撮影することで
こういう画にすることができます。

ファインダーではこの位置です。
真ん中よりも右下に配置することで構図はいらないコースのアスファルト部分が
カットされて上の背景が大きく入ることになります。
撮り方によっては右上にポイントをとることもできますが、この位置が
おさまりがいいでしょうね。
それとこの時のオートフォーカスのモードは、
「AF-C」モード
(コンティニニュアスモード=追いピン状態)
になります。
シャッターを半押しし続けるか、右上「AF」ボタン(中級機以上)を押し続ける
ことで移動中の被写体にピンを合わせ続けます。
通常設定は「AF-S」モードでシングルサーボモード
ということになり、ピンを合わせるたびに「ピピッ」とアラームが鳴って
ピンが合ったことを都度教えています。
では、問題の「コンデジ」であった場合。
カメラ背面のモニターがファインダーとなっているのですが、
これが曲者。
モニターにはクロスゲージが出ているならまだいい方。
オートフォーカスのポイントは当然にありません。
「コンデジ」においては画面中央でピンが合うようになっているのが普通で
一眼レフのように合掌ポイントを変えることはまず出来ません。
では、どうするかですが・・。
コーナーでの撮影を例にとって書きます。
図の紺色の楕円形がカメラマンの位置。
ピンをコーナーイン側の頂点に合わせて、
シャッターを半押しにしたままカメラ位置だけずらして構図を作ります。
この時、
「連写モード」に設定します。
実際の写真ではこうなります。
ピンクの四角の部分にコンデジの画面中央でピンを合わせて
シャッターから指を離さないようにしながら、モニターを見ながら
画面を上にして構図を作ります。
そしてマシンが画面に入ったら出て行くまでカメラを動かすことなく
シャッターを連写に任せて切り続けます。
そして、撮った写真を確認してピンぼけ写真を全て削除して
ピンが合ったものだけを残します。
これは「置きピン」という方法で基本となる撮り方です。
これを理解していればカメラが古くてもコンデジであっても
全く関係なくなり、撮ることの楽しさは増えていくでしょう。
コンデジだから撮れないではないのです。
方法を知らないだけなんです。
この「置きピン方」の成功率を上げるにはシャッタースピードを
1/500以上にすることです。
私は一眼レフなのでストレートであっても1/60で撮れますけど。
それはAF-Cモードがあってこそのこと。
コンデジとの決定的な差でこれも重要な点です。
「置きピン方」を極めると流し撮りも可能になります。
ただし、ピンが合うのは10枚シャッターを切ったとしても2枚程度に
なるでしょうけど。
不可能ではないということを覚えていてください。
DTCC カメラマン 老師
Posted at 2013/11/16 16:30:23 | |
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