テレビの古墳の特集番組などで時々見かける「彩色された埴輪が並んだ、復元された石積みの古墳」はどこなのか気になって調べたら、北関東群馬の保渡田古墳群の八幡塚古墳という所だとわかって、以来訪問する機会をうかがっていました。
今週末は天気も良さそうでしたし、自宅から片道100㎞弱という距離感もエンジンの慣らしにほどよいということで、土曜日に行ってきました。
ナビの目的地はまず古墳の脇にある「
かみつけの里博物館」に設定。途中まで
先日の赤城山参りと同じルートをたどって、2時間ほどで到着しました。ここでちゃんと予習をしてから古墳を見ようという企画です(昔この逆のパターンで見て後悔したことがあったので)。
この付近が注目されるようになったのは、新幹線の工事中に日本で初めて
古墳時代の豪族の大規模な屋敷の遺跡が発見されたからだそうです。驚くほど保存状態が良かったそうですが、それは5世紀に起きた榛名山の噴火によって短時間に火山灰に覆われてしまったからだそうです。歴史的な遺跡でもあり、火山災害の遺跡でもある、と。
豪族の屋敷の北北西にあるのが今回訪ねた古墳群です。近畿圏ではよく見かける前方後円墳ですが、はるか離れた北関東に大規模なものが3つもある、というのが注目に値するところでしょうか。造営にかかった人工が1万人以上だとか、発掘された様々な埴輪だとかを知ったり見たりできました。
博物館から見えている八幡塚古墳に向かいます。まずはたっぷりのスペースをとった2重の空堀があります。掘り起こした土を古墳の盛り土にしたそうです(と博物館で知識を仕込んでいたので)が、確かに重量物である土を離れたところから運ぶ手間を考えると理にかなった構造だと。
二重の堀の間の堤防部分には埴輪群が復元されていました。様々な人物や動物が彩色されて、やや乱雑に並んでいる景色は、権力者が絶大な力を持った一方、おおらかで素朴な文化もあったことが感慨深いです。
←一番気に入った鹿の埴輪♪
その先には中段に平坦部を持った前方後円墳があります。子供の頃奈良に住んでいたので古墳は馴染がありますが、木も草も生えていない状態を見るのは初めてです。石積みの構造物は遺跡感が強いですね。高さは数メートルですが上に登ると北東の赤城山、北西の榛名山、さらに写真には写っていませんが、浅間山、妙義山、荒船山と360度のパノラマでした。
後円の上からは地下に降りる階段があり石棺を見ることが出来ました。ここには
2体の人骨2つの埋葬施設が発掘されたそうですが、誰が葬られていたのか?は分からないそうです。(10/25訂正)
古墳から降りた後は念のため(?)周りを一周してから次の古墳に向かいました。
ほんの300mほど離れた二子山古墳です。古墳の周り一杯にコスモスが咲いていました。例年だとイベントがあるそうですが、今年はコロナ禍のせいで中止だとか。要所要所に解説文があるので、それを読みながら一周しました。秋の日差しがまぶしかったです。
時間は15時頃。まだ早いのでもう一か所、来る途中で看板を見かけた「
日本絹の里」という資料館に寄ることにしました。
北関東の養蚕産業には興味があるのでちょうど良かったと。小さな資料館ですが、日本の養蚕、絹産業はかつての面影はなくほとんどなくなっている事など、改めて知ることができました。ちなみに現在はお蚕様は桑の葉ではなくて人工飼料で育てられているそうです。
←車に帰るとミドリ色のカミキリムシがアウトバックにしがみついていました。走り出してもしばらくしがみついていました・・・そうか、君しがみつけるんだ。
ということで、今日はフクピカで軽く一周車を拭きましたw
GooglePhotoに写真をまとめました。お時間のある時にでもどうぞ。
Posted at 2020/10/25 20:54:50 | |
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