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2022年12月29日 イイね!

12月の読書

12月の読書おばんです。生きてます。



秋にアッ◯◯レージで見つけた「3年落ち 4本で1.7万円」というバグってんちゃうかってレベルの激安中古スタッドレス(ピレリ 225/55 17)を、こないだ履かせてみたんですがね…
真っ直ぐ走ってもインナーに擦ってるくらいの限界パツパツで、当然切ったらアウト。(それでも擦りながら転がってはいる)
扁平55はだいぶ無理だったようです。215の50でも結構ギリギリだとか。
前にスタッドレス買ったの10年近く前だからボケてますわ。
素直に諦めて売りますw 激安だったから別にいいやもうw



で。



全然 “12月の” じゃなくて数ヵ月に渡る超亀読ですが(爆)。
ちょーっとこの半年、読書に身が入らなく暫く放置してました。
また徐々に回転数上げていきたい。















 ソフィア・サマター 『図書館島』 (2013)

原題『A Stranger in Olondria』


邦題がちょーっと内容とズレとる。
遠からじではあるんやけどシックリ来ない。
原題そのままにしてくれた方が良かった。


『オロンドリア』という架空の世界。
文字を持たぬ辺境の島に生まれ、異国の師に導かれて書物に耽溺していった青年は、憧れの帝都に旅立つ。
だがその航海中、不治の病に冒された娘と出会ったことで彼の運命は一変。
ほどなくして亡くなったその娘と不思議な関係を築く事に。



ぶっちゃけると、死んだ少女に取り憑かれて「私の生きた証として自伝を書いて」と頼まれる話w
だがオロンドリアでは、この “死者と交流できる” 者は、ある一方では神の遣いとして崇められ、一方では精神異常者として投獄される、そんな二つの勢力が存在し、その両者の間で翻弄され利用されながら、世界を渡り見聞を広め成長していく青年を描く王道の青春物語。

…と、それだけならそれほど珍しい話でもなくない?ってなるんですが…

この作品の凄い所は、世界観の作り込みが半端じゃない。
独自にオロンドリア語とキデティ語という架空の言語を作り、更に作中作となる神話や寓話も多数登場。
そこに思春期男女の精神的内面の描写を対照的に描く(広い世界へ興味を持つ青年と、狭い世界しか知らぬまま死んだ娘)。
“交霊者” として崇められ困惑しつつも、自分を利用しようとする支持者の思惑も理解して、それに乗って役割を演じ、結果自分の望む結果を得るしたたかさ。
反対に、死んだ少女の方はとにかく自分を認めてほしいエゴの塊で、青年に対して一方的に要求を突き付ける(正に現世に未練タラタラの幽霊そのもの)。
当初青年は取り合わずに撥ね付けていたが、ある出来事を境に少女の要求に応えようとして旅を続ける。
少女の方も次第に落ち着き、冷静な対話ができるようになり二人は奇妙な信頼関係で結ばれるが、二人の目指すところは少女の “成仏” である。

少女を知り、彼女の生きた証を書き上げた時、彼女は消える。
その最後に、二人は理解する。残したかったのは本ではないと。

ある意味、究極のプラトニックラブストーリー。










 逢坂 冬馬 『同志少女よ、敵を撃て』 (2021)


一時期話題になった一冊。
普段、国内作品には手を出さないワタクシですが、会社のおっちゃんが貸してくれたので。


第二次大戦、独ソ戦に於いて実在した女性スナイパー部隊をモチーフにしたフィクション。
敗走中のドイツ部隊に故郷の村を蹂躙され親を殺され、助けにきた赤軍にも村を焼かれ、ドイツ狙撃兵と赤軍士官への復讐を胸に、生きる術として狙撃兵へのスカウトを承けたセラフィマ。
元々猟師で銃の扱いに慣れていたセラフィマは徐々に頭角を現し、女スナイパー小隊のエースになっていく。



親の仇の敵兵と、村を焼きながらも自分をスカウトした赤軍士官、双方への怒りを原動力に厳しい訓練に耐える主人公。
仲間は全て “親族を亡くした孤独な少女” 。
それらをスカウトして回る士官イリーナは、ソ連の伝説の女スナイパーとかつてペアを組んでいた歴戦の強者。
(作品内ではイリーナ自身もスナイパーだったというような話だが、普通スナイパーのペアは観的手 スポッターと呼ばれる、敵の位置や着弾誤差、撃破スコアを観測する役割で、狙撃はしないハズなのだが)

仲間の死を何度も目の当たりにし、敵兵や市民も一枚岩ではなく己の正義だけでは計れない矛盾を浮き彫りにする “戦争” という状況下で、次第に “自分の敵とは何か” “何の為に戦うのか” を考えるセラフィマ。
孤独な悟りの境地に辿り着いた時、イリーナの真意に気付く。

コンバットアクションの花形・狙撃戦が勿論見所ではあるが、敵の中の中立者・味方の中の敵・中立者のグレーな処世術・敵味方関係無く負傷者を助ける衛生兵、といった国家間の敵味方という概念では語れない部分を掘り下げて考えさせる仕掛けが複数。

中盤ややダイジェスト感があって物足りない部分もあるが、ゴチャゴチャ継ぎ足して雑然とするよりは良い。

奇しくも、ロシアのウクライナ侵攻の少し前に発表され、侵攻と同時に話題になった作品。
終盤、セラフィマがソ連(≒ロシア)の閉鎖的な精神について独語する所は正に今年のロシアに対するアイロニー。




Posted at 2022/12/29 20:00:15 | コメント(0) | トラックバック(0) | 活字部 | 日記

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