円谷プロダクションの在宅支援プログラムStay At Home ULTRAMANの第2弾が今週公開されています。今回の第2弾に選ばれたのは1967年3月26日放送の初代ウルトラマン第37話「小さな英雄」です。メインはイデ隊員で、タイトルの小さな英雄とは友好珍獣ピグモンです。
イデ隊員:「我々科学特捜隊がどんなに頑張っても結局敵を倒すのはいつもウルトラマンだ。僕がどんな新兵器を作っても大抵役に立たんじゃないか。いや、新兵器だけじゃない。我々科学特捜隊もウルトラマンさえいれば必要ない気がするんだ。」
自身の存在意義だけでなく科学特捜隊そのものの存在にさえ疑問を抱くイデ隊員の劇中のセリフです。悩み苦しみ自暴自棄になったイデ隊員に命を掛けたメッセージを送ったのがピグモンでした。身を呈してイデ隊員を守ったピグモンは再生ドラコによって命を落としてしまいます。
ハヤタ:「ピグモンでさえ我々人類の平和のために命を投げ出して戦ってくれたんだぞ。科特隊の一員としてお前は恥ずかしいと思わんのか。」
命を掛けて自分を守ってくれたピグモンとハヤタの喝で目を覚ましたイデ隊員の活躍で再生ドラコとジェロニモンは倒されました。
イデ隊員:「依頼心を捨てて人類の平和のために頑張ります。」
自身の手で怪獣を倒し自信を取り戻したイデ隊員はこう誓いました。ピグモンもその功績が認められ科学特捜隊特別隊員の称号を与えられました。
第2弾としてこの回が選ばれた理由は何でしょうか。おそらくみんな一人一人が小さな英雄なんだという円谷プロからのメッセージなのではないでしょうか。他人任せにせず、一人一人が自分にできることをやる、その行動の積み重ねが新型コロナという目に見えない大きな敵を倒す鍵になるんじゃないでしょうか。他人の力を便りにしない、これはこの回だけでなく、帰ってきたウルトラマンやウルトラマンタロウの最終回でも「ウルトラ5つの誓い」や東光太郎がウルトラバッジを空に投げるシーンでも見られます。また、自分にできること(人としてできること)、これはウルトラマンティガの主役ダイゴのセリフでも度々登場してきました。自分にできることを精一杯やる、それでもどうにもこうにもならない時に救世主はやってくるはずです。「ギリギリまでがんばって ギリギリまでふんばって どうにも こうにも どうにもならない そんな時 ウルトラマンがほしい」、そうウルトラマンガイアでは歌われています。いつの時代もウルトラマン(円谷プロ)は努力を怠ってはいけないとメッセージを送り続けています。それでは「小さな英雄」のストーリーを紹介していきます。
ある日銀座のデパートに突然友好珍獣ピグモンが出現、人々はパニックになり警察が出動する事態になった。しかし駆けつけた警察官も手出しできず、結局科学特捜隊を呼ぶことになった。ピグモンは駆けつけた隊員たちに必死に何かを訴えるが、隊員たちにはピグモンが何を言おうとしているのか理解できなかった。
その後ピグモンは科学特捜隊に引き取られることとなり、アラシ隊員の提案で権田博士にピグモンの言葉を解析してもらうこととなった。しかしピグモンの言葉の解析は困難を極めた。
一方、本部ではアラシ隊員がイデ隊員を怒鳴りつけていた。アラシ隊員はイデ隊員にスパイダーとマルス133の修理を依頼していたが、イデ隊員はそれを3日間も放置していた。
フジ隊員は怪獣翻訳機の開発に取り組んでいたイデ隊員を庇うが、イデ隊員はか細い声で謝るとスパイダーとマルス133を持って本部を出て行こうとする。そこにムラマツ隊長とハヤタが現れ、怪獣翻訳機はまだかと尋ねられてしまう。イデ隊員は怪獣翻訳機も夜には完成させると言って本部を出て行った。その夜、イデ隊員は徹夜で作業にあたっていた。そこにイデ隊員を労いにハヤタがやってきた。ハヤタはイデ隊員を励まそうとするが、イデ隊員は「我々科学特捜隊がどんなに頑張っても結局敵を倒すのはいつもウルトラマンだ。僕がどんな新兵器を作っても大抵役に立たんじゃないか。いや、新兵器だけじゃない。我々科学特捜隊もウルトラマンさえいれば必要ない気がするんだ。」と本音をぶつけた。ハヤタは科学特捜隊の活躍でウルトラマンが救われたことも幾度となくあったではないかとイデ隊員をなだめた。
同じ頃、権田博士の研究室にいたピグモンが突然騒ぎ出す。それに呼応するかのように大岩山に彗星怪獣再生ドラコと地底怪獣再生テレスドンが出現する。
夜が明けると権田博士とピグモンが科学特捜隊にやってきた。そしてイデ隊員が完成させた怪獣翻訳機を使い、ピグモンの言葉の翻訳が開始された。
翻訳の結果、ウルトラマンと科学特捜隊に倒された怪獣たちが怪獣酋長ジェロニモンにより復活させられ科学特捜隊に復讐しようとしていることが判明した。そして5時間後に60体もの怪獣が日本に集結するとして、その前にジェロニモンを倒せというメッセージだった。ピグモンは人類の見方であったが、ジェロニモンはそのことに気付かずピグモンまで復活させてしまっていたのだった。科学特捜隊はピグモンの案内でジェロニモンの潜む大岩山へビートルで急行した。
科学特捜隊が大岩山に到着すると既に再生ドラコと再生テレスドンが集結していた。ハヤタとイデ隊員は再生ドラコを攻撃、再生テレスドンはムラマツ隊長とアラシ隊員とフジ隊員で攻撃する作戦が開始された。イデ隊員はハヤタとともに再生ドラコの方へと走り出すが、その途中、いまにウルトラマンが来てくれると言ってウルトラマンに頼ろうとする。
怒ったハヤタは「ウルトラマンは我々が力一杯戦った時だけ力を貸してくれるんだ。」とイデ隊員を一喝した。それでもイデ隊員はウルトラマンの助けを求め続ける。ハヤタはイデ隊員を置き1人再生ドラコを攻撃、そしてベータカプセルを取り出しウルトラマンに変身しようとするが、イデ隊員のウルトラマンを呼ぶ声を聞き変身するのをやめてしまう。
すると再生ドラコがイデ隊員に接近、イデ隊員は再生ドラコに押し潰されそうになり絶体絶命の危機をむかえる。その時ビートルの中に残っていたはずのピグモンが外へと飛び出し、再生ドラコに気を引き始めた。それに気付いた再生ドラコはピグモンを叩き潰してしまった。
ハヤタとイデ隊員が急いでピグモンの元へ駆けつけるが、ピグモンは命を落としてしまった。
するとハヤタはイデ隊員に激怒し、「ピグモンでさえ我々人類の平和のために、命を投げ出して戦ってくれたんだぞ。科特隊の一員としてお前は恥ずかしいと思わんのか。」とイデ隊員を張り倒した。
ようやく自分の過ちに気付いたイデ隊員は自身が開発した新兵器スパーク8を取り出し再生ドラコを攻撃、それにより再生ドラコは消滅した。
再生テレスドンもムラマツ隊長とアラシ隊員とフジ隊員のトリプルショットで倒された。するとついにジェロニモンが出現する。
ムラマツ隊長とアラシ隊員とフジ隊員はジェロニモンにスーパーガンを撃つが、怒り狂ったジェロニモンの反重力ガスによって3人は空高く舞い上げられてしまう。
ムラマツ隊長たちの危機にハヤタはウルトラマンに変身する。ウルトラマンは3人を空中でキャッチすると地上へと救出し、ジェロニモンに挑む。
しかしウルトラマンはジェロニモンの毒針羽根の攻撃を受けてしまう。立て続けに発射される毒針羽根にウルトラマンは空へと飛び上がるが、毒針羽根もウルトラマンを追って空へと向かう。ウルトラマンは上空で毒針羽根に取り囲まれてしまうが、スペシウム光線で毒針羽根を全て破壊すると、再びジェロニモンの元へと戻った。
そしてウルトラマンはジェロニモンの背後からドロップキックを浴びせジェロニモンを地面に押さえつけ、頭部の羽根を全て抜き取る。ジェロニモンは反重力ガスで抵抗しようとするが、それもリバウンド光線ではね返され逆に自分が浮かび上がってしまう。
舞い上がったジェロニモンをキャッチしたウルトラマンはイデ隊員にスパーク8を撃ち込むようアイコンタクトで訴えた。
そしてイデ隊員はスパーク8を発射、それを受けたジェロニモンは消滅した。
イデ隊員は自分の手でジェロニモンを倒すことができて大喜びした。ムラマツ隊長とアラシ隊員、フジ隊員もイデ隊員の元に駆けつけイデ隊員を称賛した。そこにピグモンの亡骸を抱えハヤタが戻ってきた。ムラマツ隊長は人類の平和のために尽くした功績を認め、ピグモンに科学特捜隊特別隊員の称号を与えた。そして隊員たちはピグモンに黙祷を捧げた。
さて、自分に今できることは何でしょうか。職場の動画配信システムの構築と不必要な外出はしないことでしょうか。ただ幸いにも栃木県は関東では一番感染者数が少なく推移しているので、必要な経済活動はしていこうと思います。いつになるかはわかりませんが10万円も入ったらすぐに使いたいと思います。今できることをやろう、自分ができることをやろう、これが円谷プロからのメッセージです。
Posted at 2020/05/13 21:42:51 | |
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