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2022年12月26日 イイね!

アジサイ育種プロジェクト2022 vol.2‐Hydrangea‐

アジサイ育種プロジェクト2022 vol.2‐Hydrangea‐この前は昨年播種した実生2021シリーズの生育状況を載せましたが、今日は今年播種した2022シリーズの途中経過を載せていきます。今年播種した系統は19系統で、そのうち15系統が発芽しました。毎年播種シーズンの記事でアジサイの種は非常に小さいと書いていますが、今年は一部の系統でその粉のような種を数え、発芽率についても調べてみました。アジサイを交配して実生で育てるのは日本国内でも数少ないプロの育種家とごくわずかなアマチュア育種家くらいだとは思いますが、発芽率に関しての記述は見たことがありません。粉のような種なので、通常は培養土の上で蒴果から種をばらまくのが現実的で、おそらく蒴果から種を取り出し1粒1粒蒔く人なんていないのではないかと思います。今年はピンセットを使い、その非効率的なやり方で種を蒔いてみました。

結果から言うと、蒴果の肥大具合や種の成熟度にも左右はされると思いますが、今年の発芽率はおおよそ50%でした。ただ、今年は全体的に発芽率が悪かった印象なので、それを加味すると推測ではありますが基本的に50~70%くらいがアジサイの基本的な発芽率なのではないかと思います。あとは、想像の域ではありますが、純粋なヤマアジサイだともう少し発芽率が高くなりそうです。しかし、アジサイは親木の大きさからは想像もできないくらい種が小さく、それ故に発芽直後の芽も極小です。自然界では大量の種がこぼれ落ち、半数以上が発芽したとしても、生き残れるのはほんの一部ではないかと思います。魚類も生き残れるのはほんの一握りですが、確率はそれに近いような気がします。

発芽率の話はこれくらいにしておくことにして、ここからは今年の交配実生を一部紹介します。まずは両親がどちらも銅葉の交配実生から紹介します。前回2021シリーズでも銅葉の実生を期待の実生として紹介しましたが、あれは片親だけが銅葉の実生でした。今年はより高みを目指すべく、種子親も花粉親もどちらも銅葉品種を使い交配してみました。この組合せはまずまずの発芽率だったため結構な数の芽が出ていますが、現時点で少し銅葉の雰囲気が出てきている個体が見られます。まだかなり小さいですが、この先が楽しみな系統です。ちなみにこの銅葉同士の実生は22-06ALというナンバーで管理中です。



続いての実生は22-03MHというナンバーの交配実生です。こちらは花粉親に紅覆輪の遺伝子を持つ品種を使ったものになります。今では赤い覆輪の入る品種は当たり前になっていますが、その殆どがヤマアジサイの「清澄沢」という品種の覆輪遺伝子が由来だと思われます。そしてその赤い覆輪を持つ品種の大半に共通しているのが、新芽がチョコレート色で、葉が展開した後も葉に茶色が入るという性質です。下の写真に3本の実生が写っていますが、右下の個体の葉に若干茶色の部分が見られます。もしかすると覆輪の遺伝子が入っているかもしれません。しかし、覆輪遺伝子は持っていても花(ガク)に覆輪が出る場合と出ない場合があるようなので、とりあえず開花してみないことにはどんな花になるかはわかりません。



最後に載せるのが22-08KEというナンバーの交配実生です。これは今年の交配組合せの中でも特に期待している組合せの1つです。現在200品種ほど保有している中でも特に気に入っている品種を花粉親に使っています。その形質がF1で出てくるのか、潜性遺伝なのか、はたまた遺伝しないのかは結果を見ないとわかりませんが、F1がダメでもF2までは試してみたいと思っている系統です。



本格的にアジサイ育種に取り掛かって3シーズン目になり、今年は去年よりも狙い通りの交配ができました。年々思い通りの交配ができるようになってきてはいますが、それでもまだ不稔で種がとれなかった組合せや、開花のタイミングが合わずに交配できなかった組合せがたくさん残っています。まだ見ぬ花を見るために夢を追い続ける、そんな楽しみがあるから育種はやめられないんでしょうね。
Posted at 2022/12/26 17:28:42 | コメント(0) | トラックバック(0) | アジサイ | 趣味
2022年12月06日 イイね!

アジサイ育種プロジェクト2021 vol.9‐Hydrangea‐

アジサイ育種プロジェクト2021 vol.9‐Hydrangea‐今年播種したアジサイも本葉が出るところまで育ってきていますが、今日は去年播種したナンバー21シリーズの現状を載せたいと思います。

基本的に春以降に選抜して残した苗は全て順調に生育していますが、全ては載せきれないので、ちょっと個性のある楽しみな個体を紹介します。それが下の写真の3本です。左と真ん中の個体は同じ交配組合せで、右の個体は花粉親は同じですが種子親(雌しべ側)が別品種です。つまり花粉親は3本とも同じで、この特徴的な銅葉は花粉親の特徴が出ています。近年は銅葉の品種もちらほら見かけるようにはなってきましたが、この性質が顕性なのか潜性なのかとか、花色との関連性とかといった部分はよくわかりません。ただ、自分の知り得る範囲では、この手の銅葉品種の多くは花色がかなり濃いものが多く、このオリジナルの実生も濃い花色が期待できるのではないかと予想しています。



逆に白花の銅葉品種なんていうものはまだ存在していないので、それはそれで面白いかと思いますが、両親の性質を考えるとそれは無いかと思います。ちなみに左と真ん中の個体は種子親が非常に美しい青色の八重、花粉親が非常に濃い青色の一重の組合せです。八重は基本的にF1には出ないので、現時点では銅葉で一重の濃い青系の花になるのではないかと予測していますが、こればかりは咲いてみないとわかりません。

そして次の写真は上の写真の右の個体はそのまま残し、左はその右の個体と同じ交配組合せのものを並べてみました。この両者は両親は全く同じですが、性質が全然違います。葉の色もそうですし、枝張り具合も違います。おそらく左の個体は成長が早く横に広がるタイプで、右は成長が遅く直立性のタイプかと思います。



同じ両親でも遺伝の仕方はそれぞれですし、どちらの親に似るかもわからないし、両親よりもはるかにハイレベルな花になる可能性も秘めているので、それが育種の醍醐味でもあります。とりあえずオリジナルとしては初めての葉色(系統)なので、開花が楽しみな個体です。早ければ来年には花が見られそうです。
Posted at 2022/12/06 22:30:26 | コメント(0) | トラックバック(0) | アジサイ | 趣味

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