太田哲也のブログ一覧

かつて砂漠のロールスロイスと言われたレンジローバーで、特設会場に設置された砂漠ならぬ凸凹の雪道を走ってきた。高機能満載の高性能高級車で、登坂路を勢いよく登ったり下ったり。岩場では下回りをヒットすることもある。最近こうした高級SUVのジャーナリスト試乗会が増えてきた。こんな高級車でこんなところを走るのはもったいないと思うのは一般人の考え方で、富裕者層はこういう道だからこそ高性能の意味があると思うのだろう。
ジャガーF- PACEもレンジローバーもイヴォークも驚くほど悪路走破性が高かった。自分だったら絶対にこんなところを走ろうと思わないような極悪路を安心して走れたのだ。

NCG（NEXT　CAR　GENARATION）は今年から媒体として招待されたので、
顧問として引率してきた

ビートルRの三連メーターには強く反応していた

若者に一番引っかかっていたのはルノー・トゥインゴ
「ポルシェと同じRR！！だ」

そしてアバルト１２４スパイダーはやっぱり憧れ

ドイツ車は質実剛健な内装で、特にメルセデスは頑固教師のようなクルマだと私は10年前に出版した「世界でいちばん乗りたい車」とその後の「知識ゼロからのクルマ選び」で書いたが、どうやらそれは今や昔の話となったようだ。
背面が曲線を描いた特徴的なシートは女性の体形にインスピレーションを受けたという。なんかそういう風に言われると、艶めかしく見える。その他ラウンドしたインストルメントパネルなど、内装デザインもエモーショナルな装いだ。

走り出してみて驚いたのは、乗り心地がとにかく柔らかいこと。「ドイツ車は足が固い」は定説であったが、もはや国産車のおじさんクルマよりも柔らかく、まるでウォーターベッドのよう。低速でこんなに柔らかいのでは、ワイディングや速度を上げるとふにゃふにゃだろうと思うかもしれないがそうではなかった。足のダンピングがうまく効いてカーブで大きく揺れることはなく高速道での安定性も高かった。
19インチの大径タイヤでこの安楽な乗り心地が作れるのはすごい。

ボディ剛性感が高く、ブッシュやサスペンションのセッティングがよくて車の挙動もつかみやすい。そこはメルセデスらしい感じ。

ダンパーの減衰調整は車内から調整可能となる。高速道路では一段上の「スポーツ」を選んだらよかった。

エンジンは2リッターターボ。それなりに力はあるが正直そんなに速いわけではない。昔なら高級車にはV6とか大き目のエンジンが搭載されたけれど、もはやEクラスの価値はエンジンの大きさやパワーではなく、シャーシ全般のつくりの完成度ということなのだろう。

個人的には愛車はモデファイするものだと思っているが、Eクラスに関してはもし仮にオーナーになったとしても、きっといじらないだろうなと思った。