三昧塚農村古墳公園

８月２４～２６日にかけて、筑波山から霞ヶ浦北岸地域⇒鹿島神宮と香取神宮の中間の神栖⇒九十九里浜近くの千葉県旭市のあたりを探索しました。筑波山は天候がひまひとつでしたが、霞ヶ浦北岸はあまり行かない地域で、初訪の古墳がありました。

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　筑波山を後にして霞ヶ浦北岸沿いの３５５号を走っていると、見落としようがないくらいの大きな盛り土、見た瞬間に古墳と直感しました。どこかに車を止めて写真撮ろうとすると駐車場もある　三昧塚農村古墳公園でした。古墳型の看板に「農村」という言葉が文字になっているのをあまり見ない気がします、ちょっと新鮮でもありました。

　　今回は広角レンズ一本勝負で、古墳もばっちり。雲の広がり感も望遠レンズに勝ります。

　霞ヶ浦沿岸の沖積地に営まれた前方後円墳で、全長85m、後円部径47m、前方部幅36.5m、後円部高さ8m、前方部高さ6mの規模を有します。周囲は濠でめぐらされ、約2mの深さを有していたと考えられます。墳丘には円筒埴輪が三重にめぐらされていました。 後円部の中心には、墳頂下2.7mに箱式石棺が置かれ、伸展葬の形で遺骸が埋葬されていました。副葬品としては、金銅製馬型飾付冠、金銅垂飾付耳飾、平緑変形四神四獣鏡等があり、ほかにも短甲、鉄鏃、そして円筒・形象（人物・動物）植輪等の遺物も確認されています。

　この古墳の成立は、5世紀後半と考えられ、行方市の代表的かつ当時の古墳文化を考察する際の重要な遺跡となっています。

　この古墳は、昭和30年早春、霞ヶ浦堤防工事で墳丘が削平されましたが、その後、3度にわたる発掘調査を経て、平成17年に復元整備されました。
（行方市HP）


　埼玉県のさきたま古墳公園でも昔「土取り」が行われたと聞きましたが、ここでも堤防工事のために墳丘が削平された、それも昭和に入ってからです。これは意外。その後の復元整備でほとんど現代の構築物のようになっていますが、この「復元」というのもいろいろな考え方があるようで、本当に当時の姿の再現になっているか？　そのまま残すべしというのも一つの考え方です。

　さて、墳丘に登ってみると霞ヶ浦の湖面が良く見えます。当時はもっと岸が近かったのではないでしょうか。水運を制するような位置で、この地方の有力者の墓なのでしょう。

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