
この土日2daysで掃海艇「はつしま」の一般公開がありましたのでその1日目に見学しに行ってきました。
これまで掃海艇の見学は数多くしてるのですが、木造でなく強化プラスチックのFRP船の掃海艇は初めてでした。
「はつしま」は新しめの掃海艇です。
海上自衛隊 掃海艇「はつしま」一般公開

掃海艇「はつしま」は、えのしま型掃海艇の3番艇。 えのしま型掃海艇は海自掃海艇初のFRP船。
掃海艇「はつしま」も、えのしま型掃海艇(3艇が存在)も、一般公開見学するのは自身初です。
1日目は朝から忙しかったので、一般公開時間16時までのところを15時過ぎに到着の図です。

臨時駐車場から奥に掃海艇「はつしま」のレーダーマストや衛星用アンテナが見えてます。
掃海艇「はつしま」一般公開の様子。 雨上がり後の曇天といったウェザーコンディション。

岸壁には陸上自衛隊の車両も展示されてました。
87式偵察警戒車

偵察部隊および戦車部隊に装備し、主として路上機動により、偵察または警戒のために使用する。
搭載火器:25mm機関砲(対空射撃が可能)、7.62mm機関銃、76mm発煙弾発射筒。
定員:5名(車長、砲手、操縦手等)、大型自動車免許(第1種)、全長:約6m、全幅:約2.5m、全高:約3m、重量:約15t、出力:約300馬力、最高速度:100km/h、水冷4サイクルディーゼルエンジン(総排気量約14,000cc)、製作:小松製作所・日本製鋼所
軽装甲機動車

普通科部隊等に装備し、長距離・高速機動性に優れ、戦闘間の人員・物資輸送等で使用。
乗員4名。 タイプ別で5.56mm機関銃、対戦車誘導弾、76mm初縁談発射筒を積載・搭載。
最高速度100km/h、航空機等による長距離の空輸・空投が可能。 小松製作所製。
偵察用オートバイ (カワサキKLX250K1)

偵察部隊に装備し、偵察または警戒のために使用。 水冷4サイクルガソリンエンジン総排気量249cc、最高速度135km/h以上、高速走行・不整地走破性、川崎重工業製。
隊員さんに促されて嬉し恥ずかし偵察用オートバイに跨ってみました♪
掃海艇「はつしま」 MSC-606

掃海艇「はつしま」は、えのしま型掃海艇の3番艇として建造され平成27年3月に就役しました。
艇名は静岡県熱海市の初島に由来。 令和5年3月に横須賀から舞鶴に移籍したばかりです。
掃海艇は、海底または海中に敷設された機雷等の危険物を排除して、通行船舶の安全を確保することを主な任務としています。 これまで木造船だった掃海艇が、えのしま型掃海艇で海自初の強化プラスチック(FRP)船になりました。 船体構造部材のFRP化により、艦齢が30年に延長(従来艇16年)。 船体強度、耐腐食性、電気絶縁性の大幅向上がされてます。

全長:60.0m、最大幅:10.1m、深さ:4.5m、基準排水量:570t、速力:14kt(時速約26km)、乗員:48名、主機関:ディーゼル機関×2基/補助電動機×2基、出力:2,200PS、推進器:スクリュープロペラ×2軸、兵装:20mm機関砲×1基、機雷掃海装置:係維掃海具/感応掃海具、機雷掃討装置:S-10・1型水中航走体
旭日旗は日本の誇りです!(無風)

ということで、艇尾のほうから乗艇して見学を始めました。
係維(基本)掃海 係維掃海具 掃海索の巻き物

係維(基本)掃海とは機雷を取り除く方法の一つで、海底に敷設された係維式機雷に対して、掃海索に取り付けた切断器(カッター)を使用して係維索を切断し、浮上した機雷缶を処分する方法です。
係維掃海具 浮標(フロート)

掃海艇が曳航する掃海索が沈みすぎないよう保持します。
感応(複合)掃海 掃海電線の巻き物

感応(複合)掃海とは機雷を取り除く方法の一つで、海底に敷設された感応式機雷に対して、艦船が航行するときに発生するような音と磁気を発生させることで、艦船が通過したように感知させ機雷を誘爆させる方法です。
感応掃海具 浮標(フロート)と発音体

浮標は発音体や展開器など海中に曳航する掃海具の位置を示す目印になる浮きになります。
右奥のが発音体で船舶のスクリュー音に類似した音波を発して音響機雷を作動させ処分します。
艇首のほうに移動して武装の20mm機関砲(JM61R-MS)です。

遠隔管制化により射撃精度の大幅向上がされてます。
梯子を使ってデッキを上がると再圧タンク(2人用)がありました。

再圧タンクは潜水作業で発生した減圧症患者が入室し再圧治療を行うことができる装置です。
再圧タンクの蓋が開いてて中を覗き見ることが出来ました。

手前側には人が座って入れます。(この時点で減圧症患者がもう一人と思ってたが実は違った)
奥には減圧症患者(潜水病)になった水中処分員(潜水士)が横たわり減圧治療を受けます。
一番上のデッキに上がって艦橋に入ります。

これまでの掃海艇見学で艦橋?艇橋?呼び方が不明だったのが今回これ見てはっきりしました。
掃海艇の操舵室でも艦橋と呼ぶ。(艇橋という言葉はやはり無いそうです)

羅針盤・操舵装置・速力通信機(テレグラフ)などが備わります。
指揮を執る艇長席です。 今回は遠慮して座りませんでした。
一般公開の時間もそろそろ終了だったので他の人が映らないクリアな撮影が出来ました。
とりあえずステアリングは握っておきます。
艦橋の中を階段で降りて食堂にやってきました。

テレビや冷蔵庫、電子レンジなどがありました。
掃海艇「はつしま」のロゴマークには北欧神話に登場する戦いの女神ヴァルキリーが描かれてます。
調理室を横目に覗き見しながら通路を歩いて今度は士官室に侵入しました。

偉い人たちが会議や食事をしたりする部屋でしょうか。
士官室には掃海艇「はつしま」のパンフレットが平積みされてたので一部貰いました。
最後に再び船尾のデッキに出て、水中航走式機雷掃討具のS-10(1型)です。

機雷掃討用の遠隔操作無人潜水機(ROV)。 機雷探知機・可変深度ソナー・機雷処分具の機能を兼ね備え、装備している機雷探知機で機雷を発見し掃海艇が機雷の被害を受ける前に、爆雷及びカッターにより機雷を爆破または切断処分します。 遠隔操作はCICと呼ばれる機密性の高い重要な部屋で行われるとのこと。 遠隔操作無人潜水機S-10は知床遊覧船沈没や沖縄ヘリコプター墜落の事故でも活躍したという。
ということで、一般公開の見学時間が終わって1日目は終了。 しつこく2日目に続きます・・。
No.3877