
以前に招待されてないのに勝手に
トンネル工事現場の安全祈願祭に潜入したことがありましたが、今回はさらに一歩踏み込んでやはり招待されてないのに勝手にトンネル工事の現場見学会に潜入してきました。
大変貴重な経験でしたのでブログに綴りたいと思います。
現在工事中のトンネルで地域住民を対象とした現場見学会があるのを知り得ました。
トンネル延長: 1,206m、トンネル幅員: 9.25m

自宅から遠く離れており地域住民では無いので招待も案内もありませんでしたが、好奇心に駆られ見学会当日アポ無しで決死の潜入を試みています。
朝9時前、トンネル工事現場から少し離れた集合場所に到着の図です。

地域住民でも無く招待されてないしアポ無しなので招待者名簿に名前はありません。
しれっと現場見学会のマイクロバスに乗り込み、一番前の席に座ってじっと息を殺します。

どうやら集合場所に遅れてる住民の方たちがいるそうで、出発時間になってもバスは出発しません。
遅れてる住民の方たちが到着したら、バスの乗車定員を越えて何だか人数が合わないぞ、あなた誰?と見つかり降ろされてしまわないかとドキドキしていました。 待ち時間がとても長く感じる。
しかし、その心配は杞憂に終わり安堵する。
遅れてきた住民の方たちを含め全員が乗車出来てマイクロバスは出発。
バスに揺られてトンネル工事現場近くへと移動。
バスを降りてからトンネル工事現場までは少しばかりのウオーキング。
見学するにあたって、このようなヘルメットとマスクを手渡されています。
ヘルメット&マスクを装着。

マスクは慣れないので初めのうちは息苦しさを感じる。
トンネル工事現場見学会の現地に到着です。
ここからもう目の前、100mくらい先にはトンネルの入り口が見えている。
工事業者の担当者さんより挨拶があり見学会が始まりました。
まずは、坑外仮設備の説明から。 (濁水処理設備、吹付プラント、換気設備他)
濁水処理設備

工事現場で出る工業用濁水を処理する装置です。
トンネル工事で出る濁水を水と汚泥に分離して、水は浄化した後に放流します。

汚泥は濃縮して脱水した後に脱水ケーキとなり、園芸用土などで再利用されるそうです。
吹付プラント(バッチャープラント)

コンクリート吹付工法に使用する生コンクリートを造るための仮設設備です。
各々の混合材料を所定の配合に従って正確 に自動計量し、ミキサにより要求された強度を持った良質のコンクリートを練り上げます。
砕石
砂
大きな砕石の置き場
生コンミキサー車
換気設備

青い部分は換気ファン(送風機)。
巨大な換気ファンと伸縮ダクトで、トンネル工事で発生する発破の後ガス及び粉じんを換気します。

現在、こちら側からのトンネル工事は600m先まで進んでいます。 (反対側からも工事中)
工事が進んでるところまで伸縮ダクトが伸びて、トンネル内には集塵機が設置されてるとのこと。
防音扉

このトンネルでは掘削のために火薬を使い発破掘削を行います。 この発破のときの音を軽減するために防音扉が設置されてます。 普段は開けておいて、発破の時だけ閉めます。
トンネル幅員は9.25m (車道2.75m×2 車線+歩道2m+監査歩路0.75m+路肩0.5m×2)
トンネル延長は1,206mで、こちら側からの工事は600m先まで進んでおり、あと残り40m掘ると反対側からの工事と貫通するそうです。
それでは、いよいよトンネルの中へと足を踏み入れます・・。
工事業者の担当者さんの後ろに付いて行く。
トンネル内には、見学会用に椅子が並べてあり、説明用のプロジェクターも設置されていました。

こういうときは率先して一番前に座ります。
担当者さんの説明を聞きながら、プロジェクターに映し出される説明ビデオをガン見する。
凝った3Dアニメのイントロで始まった。
まずは、どのようなトンネル工事なのか。 位置、目的、どのようなことが期待されるのか。

地域住民の生活道路、そして万一の原子力発電災害の避難路としても。 あと産業や観光に。
トンネルの地質縦断図
トンネルの基本構造について学びました。

円形のトンネルから放射状に延びるロックボルト(鉄筋棒)が岩盤に打ち込まれ補強となります。
トンネル工事の現場で活躍する車たち
トンネル施工の流れ
「ずり出し」などの専門用語も覚えました。
ビデオ学習の後は、模型を使っての実習です。 何故、トンネルは崩れないのか??

赤いビニールテープがトンネル構造を補強するロックボルトを表してます。
立ち位置の都合により横から説明を見聞きする。

向こう側の赤いビニールテープが無い(ロックボルトが無い)トンネルは地盤の重みで崩れてしまう。
こちら側の赤いビニールテープがある(ロックボルトがある)トンネルは地盤の重みに耐え崩れない。

なるほど、大変勉強になりました。
それでは! いよいよこれよりトンネルの中を突き進み、工事現場の最先端へと向かいます。

果たしてどのような光景が待ち構えているのであろうか? ドキドキ。
え~、ここでいったん区切りまして「潜入! トンネル工事見学会」のブログは後編へと続きます・・。